帝京140㌔トリオ | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

帝京はセンバツ帰りの都大会三回戦で国学院久我山に敗れた。
結果、夏の甲子園出場を懸けた東東京大会には22年ぶりにノーシードで臨む事になった。
センバツ帰りの試合で負けた事も去る事ながら89年からシードを守っていた事実にも驚いた。

国学院久我山戦に帝京が誇る140㌔トリオが揃ってマウンドに上がったので紹介してみたい。
先発は伊藤拓郎であった。昨秋のハイライトであった日大三、東海大相模戦にも先発登板。
前田監督が先発として最も信頼しているのは伊藤で有る事が推測される。


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フィニッシュで上体からのパワーを余す事無く伝導する伊藤のフォーム


この日の伊藤は投球内容に比例するかのように浮かないような表情を浮かべていた。
また、スライダーがホームベースのかなり手前でワンバウンドするボールが目に付いた。

神宮第二で伊藤を最後に見たのは気合い漲る投球を披露した昨年の日大三戦(準決勝)であった。
鬼気迫る投球で日大三打線と対峙した試合とは別人のようにおとなしかった。
甲子園直後、動機付けの難しいこの試合に集中出来ていなかったように見えた。
いわゆる“甲子園ボケ”という状態だったのではないだろうか。


「伊藤拓郎対三高打線」(弊ブログ・09年10月25日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10372569509.html


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踏み込みが、もう少し深くてもいいのでは?


伊藤を三回途中からリリーフしたのがエースナンバーを背負う鈴木昇太である。
ヒジがやや遅れて出て来る為、初見では打者がタイミングの取り難い投球フォームである。

国学院久我山戦は、奪三振1・与四死球2・被安打5という投球内容であった。
センバツでも見られたように一塁手として先発出場からの途中登板であった。
この日はストレートを狙い打たれていたような印象である。


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クイックや多彩な変化球など総合力の高い山崎


鈴木を六回からリリーフしたのが背番号10、山崎康晃である。
伊藤(185cm・82kg)、鈴木(180cm・82kg)に比べると山崎は体格で劣る(176cm・68kg)。

以前は体の開きが早く左膝が一塁側に折れていたが、直線的な動きに改善されたように見えた。
遠投110m、50mを5秒8で駆け抜けるというアスリートとしての身体能力の高さ。
入学時は50kg台だった体にはまだまだ成長の余地を残している。夏までの成長を楽しみにしたい。