厚生労働省のがん対策推進協議会(会長=垣添忠生・日本対がん協会会長)は3月11日、ワーキンググループが提出した「平成23年度がん対策に向けた提案書-みんなで作るがん政策-」を了承した。がん対策の「予算」や「診療報酬」、「制度改正」に関する140本の推奨施策を挙げ、「診療報酬」では、「緩和ケア診療加算」や「地域・院内がん登録」などへの取り組みを提案している。同協議会では、「がん登録」への取り組みを強調する、より詳細な提案を取りまとめた文書を加えた上で、長妻昭厚労相に提出する予定だ。

 ワーキンググループは、2011年度の政府のがん対策への提案を行うために、昨年6月に開かれた同協議会で設置されたもので、協議会の委員から患者関係者5人、医療提供関係者7人、有識者2人の14人が参加した。
 がん対策の現状と改革の方向性を探るために、全国6か所でタウンミーティングを開催したほか、都道府県がん対策推進協議会などの委員に対するアンケートなどを実施し、提案書をまとめた。

 提案書では、「患者、医療現場、地域では、残念ながら、がん対策が大きく進展したという実感がないのが現状」とし、現在のがん対策の変革の必要性を指摘している。
 また、がん対策を進めるには、「予算」「診療報酬」「制度」にわたって「横断的に変革する必要がある」とし、それぞれについて74本、29本、37本の推奨施策を提案した。

 がん対策「予算」に関しては、すべての拠点病院において緩和ケアの外来チームの設置と充実を進める「緩和医療科外来の充実」や、がんにかかわる医療機関に患者対応のあり方を記載した手引きを配布する「『がん診療医療機関必携(仮)』の作成・配布」などを提案。
 「制度改正」では、地域の拠点病院と行政、患者団体が連携について話し合う協議会を設置することや、がん登録法の制定や個人情報保護法の改正を検討し、がん登録を進めることなどを盛り込んだ。

 このほか、都道府県がん対策推進協議会委員などへのアンケート結果などから、緊急に重点的な実施が必要と考えるがん予算施策として「緩和ケアを担う施設などの拡充事業」「長期の化学療法に対する医療費助成事業」など9本を列挙。また、がん診療連携拠点病院制度の抜本的改正の検討についても重点施策に位置付けた。
 拠点病院制度については、同協議会において「制度見直しのための分科会の設置」などを行い、新制度の取りまとめを行うことを提言した。


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