扇田賢のガリガリ日記「只今42キロ」

日々精進。一歩一歩前へ。

舞台演出・役者のブログです!


Bobjack theaterという劇団に所属しております。都内を中心に活動中!劇団では演出とちょい役を担当しております。最近は様々なプロデュース公演にて演出もやらせて頂いております。


このブログでは、演出した舞台の裏話やお得な情報などアップしていきます。過去のブログにも様々書かせて頂いておりますので、ご興味も持って頂いた方は是非ご覧下さい!



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さあ、長きに渡ってお送りしてきた振り返りブログもいよいよラストです。この『終わらない歌を少女はうたう』という作品、私にとってもものすごく感慨深い作品でした。正直な話、上演するまで不安でした。もちろん作品自体には自信がありましたが、こういうテイストの作品がお客様に受け入れられるかどうか・・・。特に物語Aは私のホーム、劇団ボブジャックシアターのテイストがかなり濃い。つまり地味なお話笑。もっと派手なお話の方が受け入られやすいのではないかという思いがなかなか払拭できませんでした。でも、キャストたちがみんな自信を持って面白いと思ってやってくれているのを見て、稽古場でいつも勇気をもらっていました。本当にこの座組だからこそ為し得た作品なのではないかと今でも思っています。みんなには感謝しかない。私もものすごく成長させてもらった現場でした。この場をお借りして改めて「ありがとうございました」と言わせてもらいます。

おっと、まだ本題に入っていないのにいけませんね。さて、物語Cのキャスト陣についての続きです!

 

○仙道景子役:伴真緒さん、山下ほなみさん

コロニークレアシオンの指導者的な立場。厳しい中にも優しさのあるそんな役どころ。また、人類やコロニーの置かれている状況(危機感)も表現しないといけないかなり重要な役。お二人ともしっかりと演じてくれました。

伴さんは、良い女優さんですよ〜!セリフの表現力も素晴らしいものがありましたが、とにかく表情が抜群に良かった。彼女の表情が物語Cの状況をよく表してくれていたと思います。表でも影でも。影芝居もとても良かった。また状況に応じたセリフの強弱や情感も本当に上手でした。台本もものすごく読み込んでいて、質問のレベルが高いこと高いこと。何度か「なるほどなあ」とつぶやいてしまいましたから笑。物語Cは役者のみんなが高まっていくのに少し時間がかかりましたが、彼女が良いきっかけや雰囲気を与えてくれていたことは間違いありません。いつも安心して見ておりました。やはり物語というものは、こういう脇を支える役の人が本当に大事。お芝居がグッと締まります。そんな彼女だからこそ、ごく普通の女性キャラの芝居とかも見てみたいですね。非常に興味がそそられます。あなたが物語Cの指揮官的な役で本当に良かった!

そんな伴さんに追いつけ追い越せで頑張ってくれたのが山下さん。年齢の若い彼女が指揮官的な立場の役をやるのは非常に大変だったと思いますが、本当に期待に応えてくれました。最初はやはり指揮官の厳しさやピリッとした雰囲気を出せずに苦労していたのですが、日に日に良くなっていき、本番では堂々たる指揮官っぷりだったと思います。背が高いという彼女の武器もうまく作用してくれました。迫力を出さないといけないセリフを本番前に何度も何度も繰り返し練習していたのがとても印象に残っています。やはり努力は裏切りませんね。稽古の始めからは別人のようなお芝居ができていたと思います。彼女は背が高いのでこういった役どころに置かれることが今後も多いかもしれませんが、今回で得たものを活かしつつ、さらに上を目指して頑張って欲しいと思います。何気にちょっと桃井カオリさんに顔が似てるんですよね。大人になってからも良い味を出しそうな女優さんです!

 

○一ノ瀬弥生役:井上千鶴さん、瀬野るりかさん

コロニーを守る兵士という役どころですが、非常に複雑な役。敵ではないのですが、朝美たちハジメを擁護するチームと敵対する役。でもそれは仕方がない。だって彼女も大切な人たちの命を機械たちに奪われているだろうから。そんな憎き機械の一部が自分の体を形成して自分は生きながらえている。朝美が「科学がないと地球の環境は維持できない。でも地球をここまで追い込んだのも科学」という矛盾に悩んでいましたが、弥生も同じように「機械がないと自分は生きていけない。でも自分から大切なものを奪ったのも機械」という葛藤に苦しんできたのだと思います。

そんなタフな役どころをお二人ともしっかりと演じてくれました。実を言うと、私の当初の演出プランではもっと弥生は怖くて激しくてイケイケなイメージでした。しかし、彼女たちは静かだけど心の中にはフツフツとしたものを抱えているというキャラを見せてくれました。やっていくうちに「おお、こっちもありだね」と思うようになりました。演出の考えなんていくらでも覆してくれていいんです。その方が作品が豊かになるはずですから。弥生の造形は彼女たちの力の賜物です。

井上さんは初舞台だったのですが、千秋楽での彼女の挨拶を聞くまですっかり忘れていました。多分最初に聞いているはずなんです。つまり彼女のお芝居が私からそういった概念を吹き消したのでしょう。それほど堂々たる弥生さんだったと思います。彼女の弥生は静かな中にも時折熱いものを見せてくる。ものすごくまっすぐな何かを感じさせ、役の人間性を肉付けしてくれていたと思います。初舞台であそこまでやれるんですから、絶対にお芝居を続けていくべきです。さっき書いたように、彼女にはまっすぐな役がとても合うかと。人柄もまっすぐなんだと思います。汐音ちゃんとの漫画シーンでは稽古場ではよく笑っちゃってたけど本番は大丈夫でしたね。良いコンビでした。

対して瀬野さんの弥生は「憂いのあるイケメン」。とにかく声がかっこいい!あの声は絶対に武器になるでしょう。なかなかいませんよ、自然な感じであのトーンでセリフを言える人。とても貴重な存在になる可能性大です!久しぶりの舞台だったので、稽古当初は少し目が泳いだり緊張した感じでしたが、慣れてきてからは彼女にしかできない弥生をやってくれていたと思います。舞台上での居住まいも実にいいんですよね、彼女は。そして、女の子しかいないアリスインさんの稽古場でたくさんの黄色い声が上がったのは初めてです笑。しかし、そんな弥生でしたがなぜかちょっと母性のようなものも滲み出てたんですよね〜。不思議。彼女の元々の人柄なのかもしれません。キャラクターの複雑さ、良いと思います!今後の活躍が期待できる女優さんです。あのロートーンボイスをお忘れなく!

 

○橘百合役:池澤汐音さん、岩﨑千明さん

コロニーのムードメーカ的な役割だった百合。兵士なのに明るくマイペース。でも、たまに吐く言葉がものすごく真理をついていたりする。なかなか侮れないキャラです。そんな百合を独特の空気感で演じてくれたお二人。とにかく二人とも実に楽しそうに演じていたのが印象的でした。

汐音ちゃんは最初のオーディションの時から印象に残っていました。まず声とセリフが実に明瞭。あと、見た目と声のキャラが非常にマッチしている。ものすごくお芝居うまくなりそうだなあという予感がプンプンしてました。あの百合が漫画を読んでサボっているシーン。稽古場で汐音ちゃんは毎回ちょいちょい変えてやってくれていました。実に意欲的。素晴らしい姿勢だと思います。もちろん最終的にはネタを固めてもらいましたが、その姿勢は見上げたものがありました。たくさん見せてくれたのであとはこちらが選ぶだけで良い。こういうやり方したのアリスインさんでは初めてかもしれません。彼女は表情もコロコロ変わるので見ていてこちらも思わず笑顔になってしまう。そんなお芝居をする子です。しかし、明るいだけではなく最後の方の緊迫したシーンではしっかりと熱い演技も見せてくれていたし、非常に幅のある良いお芝居だったと思います。次の出演作品は猛者どもが集まる大人の座組なので、是非たくさん揉まれてさらなる成長を遂げて欲しい。彼女なら大人の座組でも輝けるはず!

そしてちーちゃん。Dance!×3以来のご一緒。ていうこ、今更ながら結構Dance!×3組多かったんですね、今回の座組。いや〜、半年で随分うまくなりましたね。やはり若い子たちは成長が早い。前回はまだセリフの言い方に危なっかしさがありましたが、セリフが本当に明瞭になった。でも、ちーちゃんの独特な感じもしっかり残しつつなのでそこが素晴らしい。うまくなるにつれて個性が埋没していく役者さんも結構多いですからね。やはりお芝居には個性がないと。前半のふわっとした面白いシーンは「うまくなったなあ」と思って見ていたのですが、後半の迫力を出さないといけないところは最初はちょっと不安でした(そのシーンをやる前は)。しかし、いきなりパーンと迫力も出せるようになっていてまたびっくり。もっと出せるようになるだろうなと思っていたら、特に何も言わなくても日に日に良くなっていく。汐音ちゃんが最初っから結構迫力出してましたからね。「私もいくぜ!」と思ってくれたのでしょうか?でも、そうやって自発的にどんどん上げていこうとする姿勢はとても大切。独特の雰囲気に確かな演技力もついてくれば非常に楽しみな存在になりそうですね。

 

○三上綺羅役:朝比奈蒼さん、河合真衣さん

今作で一番セリフの少ない役。でも物語上の役割は非常に重要。最初に脚本を読んだ時に「少しセリフを増やしてあげたいなあ」と思ったのですが、キャラの設定上、そもそもあまり喋らない方が良い。なので脚本通りにいくことにしました。若い子たちの座組ではセリフの多い少ないで役の大きさを判断しがちな子たちがいるのは確かなので、何か彼女たちのやる気スイッチを押す良い方法はないものかと稽古が始まるまでは悩んでいたのですが、そんな心配は無用でした。二人とも稽古を全く休むこともなく、自分の稽古のシーンがきたら貪欲にそして少しでも良くなるように一生懸命に取り組んでくれました。素晴らしい姿勢でした。こういう部分を見ても「絶対この作品は良いものになる」と感じたものです。

朝比奈さんは色々と繊細な部分にも目を向けて芝居に取り組んでくれていました。綺羅は心に壁がある役。セリフの音量がどうしても小さくなってしまう。だからと言って大きな声で言ってもニュアンスが壊れてしまう。なのでセリフの音量をいつも私に確認しにきてくれたり、気づいたことやこういうのはどうですか?とかここはどうなってるんですか?とか色々質問にもきてくれました。目線やリアクションなども非常にうまく、とても良かったと思います。彼女はリアクションがものすごくいい。それは驚くとかそういうことだけではなく、相手のセリフを聞いている時の聞き方とかそういうレスポンスの部分。こういう部分が上手な子が本当にお芝居の上手い子なんだと思います。セリフはリアクション。アクションだけでセリフを考えていてはいけません。そういう当たり前のことを自然にできているのが素晴らしい。影のある見た目と声も非常に役とマッチしていましたね。この辺りは今後彼女がまず目指すべき部分だと思います。この子は良い女優さんになりますよーきっと。是非ご注目を!

河合さんはこの座組唯一の演技未経験者。でもそんなことは感じさせない演技を見せてくれました。声もよく出ていたし本当に大したものです。元々歌をやっていたのでアーティスト気質というものが身についていて、役にパッと入り込むのも最初から出来ていたように思います。憑依型の女優さんになっていきそうな雰囲気を持ってますね。彼女もよく質問にきてくれました。ガッツもあるしそういう姿勢はとても大切です。彼女はお芝居において自分で発信をする能力が非常に高いと思うので、今後さらに経験を積んで「相手から受ける」というものをもっと身につけていけばさらにお芝居が良くなっていくと思います。あと、彼女は表情が非常に良かったです。怖い時不安な時楽しい時、さっと表情に心の中が滲み出てくる。まあ、何度もいうようにとても初心者のお芝居には見えませんでした。これからもお芝居を続けていくのかはわかりませんが、是非続けるべきですね彼女は。非常に才能があると思います。でもやはりお芝居は経験です。たくさんお芝居に触れればその才能が開花すると思います。是非続けてね!

 

さてさて、これで振り返りブログは終了です。本番が終わってから時間が経ってしまいましたが、何としても書き上げたかったのでホッ胸をなで下ろしております。お互いにまた成長した姿でいつかご一緒したいものですね。今回の座組のみんなの中にはきっと「終わらない歌」が流れ続けていくことでしょう。公演をご観劇いただいた多くのお客様、本当にありがとうございました。そして是非彼女たちの一人でも多くの子達にこれからも声援を送って上げてください。よろしくお願いいたします!

 

『終わらない歌を少女はうたう』これにて幕!!

ありがとうございました!

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さてさて、いよいよ今日で振り返りブログも佳境です。ラストを飾るのは物語Cのキャスト陣についてです。一番佳境の物語。物語Bと物語Aのバトンを受けてラストに繋げる難しい物語でしたが、キャストたちがしっかりと演じてくれました。

 

○真野朝美役:針谷早織さん

物語Cの主人公であり、静かに迷いながらも再起動の方法を探し続けるという難しい役どころ。不安や葛藤など細やかな心の表現、つまり大人な演技が求められる。彼女は今までギャル系とかの役が多かったらしく、最初は不安だったみたいですが堂々と演じてくれたと思います。当初は大人っぽさを意識しすぎて少しローテンションな演技になっていましたが、次第に掴んで来たのかただ静かなだけではなく色々な感情の流れを出せていたと思います。朝美が最後の最後、メインフレームが再起動せずに追い込まれ、必死に「再起動してよ!」と叫ぶシーンは本番後半くらいからどんどん良くなり、それまでの様々な感情を抑えて任務に徹していた朝美の本当の叫びが聞けた気がして胸が熱くなりました。こういう役というのは本当に難しいと思うんですよね。やりすぎてもダメだし抑えすぎてもダメ。バランスが求められる。しかも元々物語C自体が難しいものだったんで尚更ですね。非常に頑張ってくれていたと思います。彼女は私的には器用な子だと思うんです。演出したことを結構レスポンス早くできてしまう。ただ、器用なだけにそのレスポンスがマイルドな感じで着地してしまいがち。100%、時には120%ドーンと行き切れるようになってくれば更に演技に磨きがかかってくると思います。今回はその片鱗を見せてくれました。これからどこまで上がっていけるか楽しみです。ハスキーな声も感情的なシーンでは生っぽくなるはずなので今後の武器になるでしょう。あと、幼くも大人っぽく見える見た目も武器ですね。ミステリアスな役とか面白いかもしれませんね。そして何と言っても華がある。やっぱり役者にとっては華が大切ですから!今後は女優としても頑張って行くみたいなので、これからが非常に楽しみな存在です。

 

○ハジメ役:松永真穂さん

松永さんはメインキャストの中で唯一の初舞台。かなり重要な役どころだったし、プレッシャーもあったと思います。しかし、元々セリフの読み方や声の感じが非常にハジメにマッチしていたので、あとはお芝居に慣れるのをじっくり待つだけだなと思っていました。実はハジメの演出の仕方自体を私もどうするか迷っていた部分がありました。ハジメは他のアンドロイドたち(シンギュラリティを超えたAIたちが作ったアンドロイド)とは違い、朝美(人間)が改造したものです。悪い言い方をすればポンコツなアンドロイド。なので感情の波がない、いわゆる「ロボット」っぽい演技をしてもらった方が良いのか?それもとあまり気にせずロボットさにこだわらずに演出するか?悩みました。結果的には二つをミックスしたような感じになったかなと。彼女の演じ方ややりやすさを考慮したら自然とそうなった感じ。正解だったと思います。美雪を撃つところから美雪との最後の別れまで、最初は淡々と演じてもらっていたのですが、どうもしっくり来ず、普通に感情を出してやってもらうことにしました。しかし、まあいきなり言ってできれば苦労しません。最初は苦戦しておりましたが、あるポイントでスイッチを入れてもらうようアドバイスしたところ、急にめちゃくちゃ良くなりました。良い感性を持ってるなあと驚かされたものです。感情表現もものすごく良いものを持っているので、今後もお芝居を続けてくれるといいなあ。そのためにも滑舌や動き方などお芝居に必要な「器」の方もバンバン鍛えて欲しいですね。「器」がグレードアップすれば間違いなくお芝居の幅が広がるので。

 

○熊谷時代役:井上貴惠さん

きえちゃんは、最初なかなか稽古にも参加できず、役作りに苦戦しておりました。彼女の良いところは「めげない」というところ。彼女にはあれこれ注文をつけ、結構細かくダメ出しをしました。時代は難しい役どころ。とにかく説明台詞が多い。でもそれが説明説明した感じになると面白みがなくなる。時代の飄々としたあのキャラがあれこれ豊かに話すので説明臭さを消すことができる。私にとって物語Cのキーポイント的な役でした。時間もなかったのですが、最後の最後まで彼女には注文をつけました。しかし、きえちゃんは落ち込んだりめげたりすることなく頑張って食らいついて来てくれました。まあ、私の見ていないところでは落ち込んだりしていたかもしれませんが笑。お芝居をする上でこの「めげない」精神は非常に良い武器になると思います。稽古終盤くらいからは伸び伸びと演じることができるようになり、本番では物語Cに「説明」と「硬くなりすぎない空気」を与えてくれたと思います。彼女の声って明るいんですよね〜。良い特徴だと思います。明るい声の人に難しいセリフ言わせるのいいなあと思いましたもん。時代みたいな役はいわゆる「名バイプレーヤー」的な人たちが演じる役。飄々とどこか掴み所なく、でも心に実は熱いものを持っている。本当に難しい役だったと思いますが、よく頑張ってものにしてくれたと思います。元々声が大きいのは武器になりましたね。最後には声を枯らしての熱演。お見事でした!稽古当初、「役としてもっと偏差値高い感じにしようか」とか失礼なこと言ってごめんね笑。またご一緒できるのを楽しみにしております!

 

○真野美雪役:仲野りおんさん、佐藤愛さん

変則ダブルキャストなお二人。本番に入ってからの調整などなかなかに難しかったと思いますが、しっかり演じてくれました。りおんちゃんの演じた美雪は「純真無垢な少女」、愛ちゃんの演じた美雪は「元気(本当は体がよくないのですが)で明るい少女」。全然違う美雪だったと思います。

りおんちゃんは今回で2回目のご一緒だったんですが、台詞回しとか感情表現とかこの稽古中にかなり成長したと思います。りおんちゃんはとにかく声が良い。独特な響きのある声。やはり人とは違う部分というものはお芝居では大きな武器になる。彼女のあの声で発せられたセリフはものすごく「純粋にそう思ってるんだなあ」という印象を受ける。ちょっと弱々しくもあるがまっすぐで嘘のない響き。あと、キャラ的に抜群に美雪に合っていました。ハジメとの身長差も愛らしくて良かった。最後の弥生と言い争うところやハジメを追っかけてくるところは最初苦戦していましたが、稽古終盤では気持ちをしっかり出してやれるようになれましたし、本番ではさらに良い演技ができていたと思います。りおんちゃんの良い素材を上手くキャラに乗せたお芝居ができていましたね。

愛ちゃんには少し演出的なアドバイスをしました。愛ちゃんのお芝居の良いところは、やはり歯切れの良さとパワー。課題はその元気なキャラにセリフのニュアンスやしっとりとした感情を入れられるかということでした。愛ちゃんは良い意味でも悪い意味でもセリフをポンポン言う。良い意味ではセリフにエネルギーとテンポが出るのですが、悪い意味では情感がなくなってしまう。でも情感ばかりにこだわると愛ちゃんの良さが薄れてしまう。なのでお芝居的な緩急を意識して役作りをしてもらいました。簡単に緩急と言いましたが、これが難しいんですよね〜。最初は油断するとどうしてもセリフが走ってしまったりしていましたが、徐々に情感も出て来て良いバランスで元気と優しさが混ざった演技ができていたと思います。そして、ラストシーンでは愛ちゃんの持っている爆発力が炸裂していましたね。あんな叫び、心揺さぶられるわ!歌も人一倍大きな声で歌ってくれたし、素晴らしかったと思います。キャラクターは違えど、どちらも素晴らしい美雪だったと思います。

 

○メインフレーム(ハルカ)役:生田善子さん

実は、このメインフレームのキャスティングが一番最後まで決まっていませんでした。稽古開始後1週間以上経ってからですかね、決まったのは。いや〜、生ちゃんがキャスティングされたのは本当にラッキーでした。ご覧になられた方はお分かりになると思いますが、メインフレームはほぼ動きません。舞台上に出てくるために少し歩いたりはしますが、基本舞台のセンター上にいます。なのでお芝居がほぼ声だけの表現力に頼ることになる。これはセリフの情感とかニュアンスをかなり上手く出せる人じゃないと難しいぞ・・・とキャストが決まるのを待っていましたが、まさにうってつけの方がキャスティングされた!という感じでした。抜群の存在感を出してくれたと思います。純粋にお芝居やセリフの言い方がハイレベルなので物語の中心にズシンという感じがよく出ていたと思います。

もちろん声だけではなく、立ち振る舞いやちょっとした動きにもしっかりとニュアンスを加えてくれて、まさに「人ではないもの」になっていたと思います。挙句彼女は「人っぽい!」ということで自分で下まつ毛を全部抜いてしまいましたからね。狂ってますよ!いや〜好きですね〜そういう役者!そして素晴らしかったのは物語Cでの回想シーン。それまで機械的だったメインフレームがあゆみに優しく語りかけるシーン。あゆみが「そんな言葉が聞きたいんじゃない!」と飛び出して行った後のメインフレームの「あゆみ・・・」というセリフ。なんとも言えない切なさを醸し出していたのは圧巻でした。私の劇団ボブジャックシアターにも興味を持ってくれているみたいなので、是非劇団公演にも参加して欲しいですね。今度はめちゃくちゃ人間臭い役で!

 

さて、次でいよいよラストです!明日には書きます!明日が集大成だ!!

 

 

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すいません。ドタバタしておりまして間が空いてしまいました。公演が終わって1週間が経ちましたが、最後まで書き上げますので今しばらくお付き合いを!本日は物語Bの続きから!

 

【物語B:いつか出会う歌】

○椿保奈役:伊藤みのりさん、宮崎優衣さん

保奈は大人な雰囲気で、でもちょっと茶目っ気があってみんなのリーダー的なものを出さないといけない役。そして物語Bをビシッと締めなければならない役。不思議部が楽しそうにすればするほど彼女たちの舵取りも大きくしなければならなくなる。そのあたりの緩急はお二人とも非常に良くできていたと思います。伊藤さんは落ち着いた大人な雰囲気を出しつつもチャーミングなところではちょっとマイペースな部分も表現したり「人間・保奈」を実に豊かに演じてくれたと思います。彼女の独特のアンニュイな雰囲気が役と非常にマッチしていたかなと。レジスタンスのキャストたちは月組も星組もほとんどの日替わりネタを自分たちで考えてくれ非常に良いチーム感が出ていたのが好印象。役的にもリーダーであるお二人がその辺りはうまく引っ張ってくれていました。初舞台で民本も共演した際に、私は観に行けなかったのですが観劇した劇団員から「伊藤みのりさん、良かったですよ」と聞いておりました。そして、偶然にもこのタイミングでご一緒できたのはやはり縁があったということなんでしょうね〜。緩急が必要な難しい役を堂々と演じてくれました。

ざきぽんは私が勝手に「大人っぽい」と思い込んでおりまして、まさかまだ20歳(本番当初)だとは思いもよりませんでした。彼女自身、自分よりかなり年上な役で少し難しかったようですが、全くそんなことを感じさせないくらい堂々たるお芝居だったと思います。普段お話ししているとあどけない顔で笑ったりするのですが、お芝居となるとスイッチが入るタイプなんでしょうね。立ち振る舞いや雰囲気がパッと変わる。声もなんか妙にセクシーだし、また違った保奈を見せてくれました。役にグッと入り込んでくれるのでセリフにも説得力が出るんですよね〜。体は非常に華奢なんですが、ちゃんとリーダー感も出ていましたし、たいしたものです。お芝居経験もまだ一年経つか経たないかぐらいらしく今後の伸び代が非常に楽しみな存在ですね。というか、今回の座組は完全な初心者は少なかったものの、お芝居経験が1年やそこいらという子が非常に多かったのですが、みんなお芝居に真摯に向き合い、非常に向上心が高かった。改めて良い座組だったなと思います。適性寿命が40歳になったと伝えた後の影芝居も非常に良かったですね。伊藤さんもざきぽんもなんとも言えない「やるせないやら悔しいやら哀れみやら」がたくさん入り混じった良い表情をしておりました。自分たちの力の無さを恨んでいるようにも見えました。やはりクオリティは細部に宿ります。そのあたりの影芝居も含め、物語Bの負の面の雰囲気をしっかり出してくれたお二人でした。また是非ご一緒したいですね。

 

○寺林早紀役:水幾まどかさん、縣みりあさん

早紀は真琴が少し心を許しているお姉さん的存在。お二人の早紀は全く違うアプローチでお姉さんしておりました。

水幾さんは「優しいお姉さん」タイプ。持ち前のふんわりした優しい雰囲気を上手く役に乗せていたと思います。稽古当初は声量が足りなくて(というか今回大きな声の子が多かったので、みんなに比べると少し足りなかった)何度かそのことを伝えましたが、稽古中盤ぐらいから急に大きな声が出るようになったことには驚かされました。本番に入り、最初はちょっと緊張していたのかまた少し声量が落ちましたが、すぐに取り戻し、しっかりやれていたと思います。真琴を心配して追っかけてくるシーンのセリフでは優しさを失うことなく、そのままの雰囲気で真琴を説得していたのは非常に印象的でした。稽古当初から本当に成長したなあと思います。まだまだ、思いっきりよくお芝居がやれるようになると思うので頑張って欲しいですね。次の現場でのスタートラインを今回の千秋楽のお芝居ぐらいでやる気持ちでやれば、次はさらに上に行けるはず。ふんわりとまろやかな雰囲気が出せるのが彼女の持ち味だと思うのでそこも伸ばしつつ、ギャップでもっと迫力を出せたりできるようになればいいですね〜。

縣さんの早紀は「元気なお姉ちゃん」タイプ。パワフルにどんどんお節介を焼いてくる。稽古当初にやった「ちょっとチャラい感じ」の早紀が面白かったのでそこをベースに役を作ってもらいました。彼女は緩急もうまくつけられるので、そんなパワフルな中にもしっとりした優しさを見せたりと良いバランスでやっていたと思います。登場時のあのテンションの高さが私はものすごく好きでしたね笑。彼女は目が非常に大きいので目の演技が印象的でした。新宿村LIVEぐらいのサイズでも十分に目の表現力を発揮できていたと思います。彼女の大きな武器でしょう。あとは声が非常に特徴的だなと私は思います。どこか切なさを感じさせるというか。ただ声にもう少し芯が出てくれば、あの切なげな声も大きな武器になってくるのではないかなと思いますので、発声などの基礎をしっかり積んで欲しいですね。深刻になるシーンではあの目の表現力と切なげな声で場をビシッと締めてくれていましたし、物語Bの進行に大きな力を与えてくれていたと思います。セリフのニュアンスを掴むのも早いので芝居感が良い子。もっと大人っぽい役とかもいいお芝居するんだろうなあと思うので、今度ご一緒する機会があればそういう役所もハメてみたいですね。これからもっともっと上を目指して頑張って欲しいです!

 

○竹内詩雨役:川添りなさん、加藤文美さん

レジスタンスにパワーを注入する起爆剤的な役所。お二人とも非常にパワフルに演じてくれました。

川添さんはお芝居スペックが高いと思います。声も大きくて迫力もあるし、とにかく目力が強い笑!若干セリフの速度が速くなりすぎることがあるのですが、それで噛まないですからね。役にグッと入り込むのは稽古当初からやれていたし、良い女優さんになりそうな雰囲気がプンプンしますね。今回はスケジュールの都合上、あまり稽古に参加できなかったのでプラスαの演出をつけてあげられる時間がなかったのが非常に残念。詩雨のような役は台本的な役所にどれだけプラスαを入れて行けるかが演じる上での醍醐味だと思うので私的には悔やまれます。彼女のスペックがあればまた違った味の役にできたと思います。体は小さいのですが、滲み出るパワーは素晴らしいものがある。セリフも歯切れが良いので私は好きなタイプの女優さんですね。次にご一緒する機会があるときはもっと時間をかけてお芝居づくりをしてあげたいなあと切に思います。あなたはもっと輝ける!

ぶんみー(加藤さんのあだ名)は小柄ながらもキレよくそしてパワフルに演じてくれました。彼女は台本を非常に読み込んでおり、ちょっとしたセリフのニュアンスを表現してくれておりました。なので、ただのパワフルなだけではなく「レジスタンスの活動に参加している」彼女の心の中というかそういった台本上にはない部分が見えていた気がします。体育会系なノリのところとかは彼女の小柄さを生かした面白いお芝居だったと思います。真琴にはガンガン強く当たるのに保奈に言われるとサッと従う。また、そのたしなめるセリフを保奈役のざきぽんがサラリというのが私的にはツボでした。全力で怒って全力で謝るぶんみーの詩雨は非常に愛らしかったと思います。彼女は役を深く考えるという利点を持っているのですが、ともすればそれが足かせになってしまう部分も今後出てくる可能性があります。役を真剣に考えつつも一歩引いたところでも役を考えられるように(いい意味でいい加減に)なればさらに役の深みが増したり幅が広がると思います。本番を通じて常に高いクオリティのお芝居をしていたぶんみー。その頑張る力は大きな武器です。どんなジャンルでも「頑張る・努力する才能」を持っている人が最終的には勝つものです。今の姿勢を忘れずに突き進んで欲しいですね。

 

○伊舎那役:高橋佑奈さん、國井紫苑さん

厳しくもでもどこか非常に人間臭い管理局のアンドロイド。そんな揺れ動くアンドロイドをお二人とも非常にうまく演じてくれていました。高橋さんがまだ10代であることに千秋楽の挨拶で気づき衝撃を受けました。役を決める際は実年齢より見た目の雰囲気などを重視するので偏見に捉われないようにあまり年齢を見ることがないのですが、まさか10代だったとは・・・。10代とは思えない落ち着いたしっかりしたお芝居をする子。お芝居のクオリティも高く、稽古・本番を通してほぼミスなしだったんじゃないかなと思います。というか、オーディションの時の読み合わせから常に安定した台詞回しでした。いるんですよね〜こういう役者さんが。何度も言うようにミスが少ないというのも立派な才能です。ミスが少ないから思い切っていろいろなこともできるようになる。そして何度も言うようにまだ10代ですからね。末恐ろしい女優さんです。普段は物静かな感じなのですが、お芝居となるとちゃんと迫力も出せるし。あ、そういえば稽古当初は迫力を出せなくて少し苦労した時期もありましたね。でもあっという間に乗り越えていってました。柔軟性もあるし良い女優さんです。逆にハッチャけた役とかやらせたらどうなるんだろう?ちょっとそういう配役も楽しみですね。

國井さんもお芝居に対してものすごく真摯。そして役に対しての欲も持ち合わせている。「ここのセリフをこんな感じにしてもいいですか?」「ここの登場の仕方、こう言うのどうですか?」と色々提案してくれる。役のことをたくさん考えている証拠ですね。その案を採用するかどうかは別として、そういう心がけは非常に大切だと思います。お芝居のスペックも高いと思うので、ここから先に行くために「自分を追い詰めすぎない」というスタンスも持てることが大切でしょうね。まあ私の個人的意見ですが、お芝居はあくまでフィクションです。なのでリアリティや本質を突き詰めて行っても限界がある。だって嘘ですから。リアリティを追求するだけでみんなを「おお〜」と唸らせることのできる役者は本当に何万に一人の天才なんだと思います。なので「フィクションだからこそできること」をプラスで考えるべきだと思うのです。そこを考えることが面白いと思えてくれば、芝居の幅が間違いなく広がります。國井さんは役へのダイブは十分にできているので、そういった次の段階に進むことができると思います。ニュートラルに柔軟に役と向き合うといいますか。どんな真面目な役でもそれは同じです。今度ご一緒するときはそのように少し羽を伸ばした彼女の姿を見てみたいなと思います。

 

○多聞役:林田鈴菜さん、白井真緒さん

猪突猛進のアンドロイド。任務のためなら上司にもたてつく。伊舎那と同じく物語Bの負の部分を表現する役所。

れなおは今回が2回目のご一緒。前回はすごく明るい役をやってもらったので今回は真逆のシリアスな役に挑戦してもらいました。最初は迫力のみでグイグイ演じていたのですが(まあそれも良かったのですが)、途中から多聞なりの悩みや思いやりも繊細に表現してくれていたと思います。前回ご一緒したDANCE!×3から非常に成長したなと感じました。前回の役もセリフのほとんどが「その通りです」と言う難しい役だったのですが、まあ元気と明るさがあれば乗り切れる役。今回は役としてシリアスさを出すだけではなく物語としてのシリアスさを出さなければいけない立ち位置。また様々な資質のアンドロイドが出てくる中、多聞というアンドロイドがどういう資質のアンドロイドなのかも表現しないといけない。うまく表現できていたと思います。最後、回想シーンで多聞が伊舎那を打つシーン。あのシーンは「多聞が暴走後に撃ったのか、それとも暴走前に打ったのかわからないラインで撃って」と注文したのですが、そのあたりもなんともいえない表情で表現してくれていました。お芝居の表現の幅が広くなりましたね。そういう部分を見れることが再びご一緒した時の醍醐味。嬉しかったな〜。次はどんな側面を見せてくれるのか?非常に楽しみですね。

白井さんは、今回が実質初舞台。まあ、読み合わせの時とは全くの別人になったと思えるほど、芝居や発声、台詞回しが抜群にうまくなりましたね。今回はこのような厳し目の役ですが、見た目が実に清楚。お嬢様役とかも面白そうですね。そう思えるのも、今回の役をしっかりと演じ切ってくれたからだと思います。だから次の想像ができる。ちょっとお芝居を急ぎすぎるところがあるのですが、体内時計が速いことは良いこと。あとはそのスピードを調節できるようになれば武器になりますね。彼女も目が大きいので目の表現力が非常に高い。整った顔立ちなので、そんな顔立ちで眉とか潜められると「わー、怖っ!」ってなります。セリフの圧も非常に高く、良い女優さんになりそうですね。れなおもそうだったように、白井さんも多聞の抱える複雑な部分を上手く表現してくれていたと思います。あと、姿勢が良い!これも役者として重要な部分ですね。まっすぐ立てると言うか。基本スペックが非常に高い子なのだと思います。今回の舞台でお芝居のことが好きになって、また「舞台に出たい!」って思ってもらえていたら幸いですね。若い子たちがどんどん舞台とかお芝居の世界に入ってきてくれれば、間違いなく芝居界の活性化に繋がりますから。白井真緒ちゃん、注目ですよ〜〜!

 

さて、今回はこの辺で。次回はいよいよ物語Cのキャストについて。あと一回で終わるかな〜・・・。

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