「あとは緩和」といわれたら

- 診察室からの独り言,その他いろいろ −


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最近,ある薬剤をめぐって
医学会がやや狂騒状態である.

免疫チェックポイント薬の抗PD1抗体薬の以下2つ.

オプジーボ (ニボルマブ:小野薬品・
             ブリストル・マイヤーズ)
キートルーダ(ペンブロリズマブ:メルク)

2年ほど前に,
これはいずれ大変なことになりそうだ,
と思っていたが,予想通りというところか.
http://ameblo.jp/gin-nami/entry-11568596127.html


細かいことは専門書に譲るとして,

要は,
免疫システムががん細胞を殺しにくくなっている経路を
薬剤で邪魔して,がん細胞を殺しやすくしてやろう, 

という治療コンセプト.


そうすると,ここで,
ワクチンなどの免疫療法で
細胞傷害性Tリンパ球を活性化させて,
さらに,抗PD1抗体薬をかませてやれば,

腫瘍縮小効果に更に結びつくのではないか,

という発想は当然出てくる.


そして,最近経験した

自家がんワクチン療法
抗PD1抗体薬を併用した以下の1例.

まぁ,検証すべきことが多々あるので,
こんな症例があったよ~,

というくらいの感覚で提示する.






50歳代,女性.
子宮がんの転移性肝腫瘍症例.


自家がんワクチン療法を先行し,
その後,抗PD1抗体薬を投与した.


ちなみに,
使用した抗PD1抗体薬:キートルーダは
1mg/kgでの投与.

治療開始後2ヶ月,肝転移は増大した.


“これは,ダメかな・・・”と思っていたら,
3ヶ月目に入り腫瘍は縮小した.

明らかに,治療効果アリだ.


もちろん,
併用効果なのかどうかは

今後の症例の蓄積による検証が必要ではある.


ちなみに,本症例では,
初回投与時に軽い皮膚湿疹を見たくらいで,,
その後は特に副作用は認めていない.




さて,
この治療の問題点は,治療費につきる.

抗PD1抗体薬を
奨励 doseで使用すると
薬代は年間1,500万円~を軽く超えてくる・・

ちまたの免疫療法一般が
可愛く見えてくるほどの高額薬剤で,

患者さんの経済的負担が半端無くデカい.


このまま行くと,
今後のがん治療は
「金の切れ目が治療の切れ目」になりそうだ.

誰がどう考えても保険診療での対応が
今後,継続して出来うるとは思えず,

日本の将来を考えると,
自然に背筋が冷たくなる.


新薬の登場はそれはそれで意義のあることだが,
医療費で国が潰れそう・・・

そして,このままだと
将来,外資系保険会社に,日本国民の個人資産が
ゴッソリむしり取られるのでは?
という図式までが見えてきた.

だからこそ,
個人的には低用量抗がん剤治療こそが
マクロ・ミクロ両経済への
福音になると信じるのだが・・・


正直,
色々急がねば,との思いあり.


★追記:
 診療希望の方は,最初は
 セカンドオピニオン外来での面談からになります.
 主治医からの診療情報提供書をご持参下さい.

 治療の可否・費用,その他詳細については 
 面談時にお話させていだきます.

 銀座並木通りクリニック 三好 立