「あとは緩和」といわれたら

- 診察室からの独り言,その他いろいろ −


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とある
癌関連の雑誌の
免疫療法特集に原稿を頼まれ,
そちらに時間を取られていたため,
しばらくブログをお休みしていた.


当院では
患者さんの希望に応じて
自家がんワクチン療法という
免疫療法の一種を提供しているが,

http://www.cell-medicine.com


この1年での
大きな変化は,
脳神経外科領域での
標本入手が容易になってきたことだ.


2011年,東京女子医大と筑波大学の研究グループの
神経膠芽腫(グリオブラストーマ)に対する
論文が J Neurosurgery (115:248-55,2011)に報告されて以来,
世の中の
神経膠芽腫領域での
自家がんワクチン療法への扱いが明らかに変わった.



以前は,
ワクチン作製のために切除標本が欲しいと
主治医に頼むと
怪訝そうな顔をされたり,
“そんな治療は聞いたコトがない”など
嫌みの1つも言われたりすることが
少なくなかったが,


前述論文の発表以降,
医療機関から自家がんワクチン希望患者さんへの
標本提出がスムーズに行くようになった.



我々医療の世界は
1つの英語論文で
手の平を返すように
劇的に変化することがある.


ところが
この変化は
いくら日本語の論文を書いてもダメ.
書籍を出版してもダメ.

いくら英文になっていても
クズ英語論文はもちろん相手にされない.


キチンとした
英文雑誌に掲載されて始めて
世の中に影響力を持つ.


ある意味
医療界のお作法みたいなもの.



だから,
低用量抗癌剤治療も

医療界に対しては

このお作法に沿って
医療界の土俵に上がった上で
その存在意義を問わなくてはいけない.



何故低用量で効くのか
新しい仮説と説明モデルの構築
具体的な施行方法の提示
治療の効果判定
副作用発現頻度
予後調査
低用量抗癌剤治療を導入していない群との比較
統計学的解析
・・・・・
・・・・・


やることは山積み.



今のところ
先は全く見えないが
少しずつやるしかないよなぁ・・・






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