物語図化法コンサルの古謝です。

前々回記事で、最強フィルムがどうやってガラスを強化しているのか図で示すって予告しておいて、まだ描いてませんでしたね。そもそも「どうして表じゃなくって裏なんだ??」って思いませんでした?

私は以下のような図を描いてみて納得しました。
最強フィルムが引っ張る力に耐えてガラスの曲がりを防止しているようです。

少しだけ曲がることを許して、力を分散させているのも絶妙ですね。

$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-ガラスだけ


$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-最強フィルムあり
AD
物語図化法コンサルの古謝です。

セミナー報告から随分と経ちました。
今日はたまたま見ていたテレビでやっていたことが、まさに「曲がりを防止する」だったので、改めてここにご紹介することにしました。

それは窓ガラスの内側に貼ると、台風のとき飛んで来たものが当たっても割れなくするフィルム。
所さんの学校では教えてくれないそこんとこ[金曜日21~22時]で紹介されていました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/sokontokoro/backnumber/120615_b.html

何の変哲もない0.4㎜厚の透明プラスチックフィルムです。
やった実験は以下3項目
①120km/hの軟球をぶつける
②150km/hの流鏑馬の矢で射る
③爆薬の爆風を当てる


いずれも普通のガラスだと割れましたが、最強フィルムを貼付けたガラスでは①②が全く無傷。さすがに③だけはヒビが入っていましたが、石ころなんかが当たっても貫通はしていませんでした。

このフィルム、貼り方を見てピンと来ました。
5行目にも書きましたが、「窓ガラスの内側に貼る」ことがポイントです。「内側」ってことは、モノが直接当たる表ではなく、裏側ということです。

何故か?
モノが当たったとき、ガラスが曲がって裏側がより伸びる形になりますよね。
ガラスの曲がりが限界を超えたときに割れるわけです。

だから、
最強フィルムを裏側に貼付けることで
1)裏側の伸びを防止する 
→2)ガラスの曲がりを防止する 
→3)ガラスの割れを防止する

という繋がりになっているらしいです。

ということで、図化はまた後日。
AD
さて、次の図は

ー4:力を散らす テーブル表面にトラス構造材を置く

についてです。

アイデアでは、テーブルの上に置くイメージでしたが、図は曲げられる棒のようなものをトラス構造で包むイメージを横から見た感じで書いてみました。

$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-トラス構造

私は力学の専門家ではないので、多分正確な書き方ではないのだと思いますが、三角形の頂点に力がかかると、その力は2つに分けられるというイメージは大きくは外れていないのでは。

どなたか、よくご存知の方にうまい表現法を教えて頂けると嬉しいです。
AD
こんばんは。

再始動2日目です。ここで挫折する訳にはいきません。

今日は、新しい図を描いてみました。
昨日コトバだけで書いた、曲がりを防止するアイデアの一つです。
ー4:力を散らす  → テーブルの角を丸くする

としました。何故、角を丸くする(Rを付ける)と力が分散するのか考えてみました。

こんな感じになりそうです。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-R付きテーブル

つまり、Rが付いていると「擬似的に下からの反作用が働く面積が増える」ので、角がビシッと立っているときは完全にピンポイントで1点に力が集中するのに対して、全体的には同じ力がかかっていても「上向きの力が面積が増えた分弱くなる」ためだろうと推定(想像)出来ます。

多分、ほんの少しは曲がるんでしょう。でも、少しだけ曲がったあとは、1点にかかる力が弱まるので、それ以上は曲がらない or 曲がりにくいことになるんだと思います。

図を描くことで、何となくRによって下からのツンツン刺激が和らぐ様子を実感出来ました。

他のアイデアについての図解はまた後日。
いやぁ、何だかブログ書かないグセがついちゃってました。

毎回何か必ず図解 or 写真は入れたいと思ったことがブレーキになっていたのかも知れません。
ということで、今回は図がなくてもいいじゃん、ってことにして、このブログに意識を戻します。

休眠中も新しく読者になって頂いたりして、勇気を頂きました。
毎日必ずどなたかからペタを頂いたことにも感謝します。

さて、では肝心の「曲がりを防止する」アイデアです。
少しずつペースを取り戻しますね。

$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-アイデア視点1

まずは少し補足しながらレビューします。
こんな図解をしていました。(図が小さいので、すみませんが拡大して見て下さい)

ここでは、力が伝わるときの様子を時系列で考えて、以下のような①~③のプロセスに分けてみました。
そして、プロセス毎にどんな対策が取れそうか、大きな視点を出してみました。

①棒に力が加わる前
ー1:力の元をなくす ー2:力を遮る ー3:力を吸収する ー4:力を散らす
ー5:力の向きを変える -6:力の(働く)位置を変える

②棒の端部に力が加わるとき
 ー2:力を遮る ー3:力を吸収する ー4:力を散らす

③②で加わった力が角部(例えばテーブルの角)に集中するとき
 ー2:力を遮る ー3:力を吸収する ー4:力を散らす

ということになります。

ここで、
ー1:力の元をなくす、ー5:力の向きを変える、ー6:力の位置を変える
の3つの視点は、「そもそも力が棒にかからなければいいや」という考え方で、より根本的です。

しかし、「どんなところで、どんな状況なのか」等の具体的な状況が明確でないと、これ以上進めることが出来ないので、この視点は視点として止めておきます。(TRIZをご存知の方は、これらの視点が「スーパーシステム」に関係するものだということがおわかりかと思います)

というわけで、状況を示さなくてもそれなりにもう少し具体的なアイデアを出せるのが特に③になります。

この角をテーブルの角とでも思い浮かべてみられるとわかると思います。
角が棒の底部にカツンと当たっていて、ここに上から力をかけると痛そうですよね。
そう、大事なのはこの「痛そう」という感覚です。

痛いんなら、痛くないようにすればいい!

3つの視点について、アイデア例を書いてみます。
   視点        アイデア例
ー2:力を遮る   → 固いサヤで棒をくるむ
ー3:力を吸収する → スポンジで棒をくるむ、
            スポンジで角部をくるむ、
            テーブルにスポンジを貼付ける
ー4:力を散らす  → トラス構造で棒をくるむ
            テーブル表面にトラス構造材を置く
            テーブルの角を丸くする


と、こうやってアバウトにでもアイデアを出してみて気がつくことは、「必ずしも補強しなくていい」ということです。
特に、「スポンジでくるむ」っていうのはこうやってみるまで、私自身あまり考えていませんでしたし、「角を丸くする」っていうのも、そう言えばという感じです。
普通はやっぱり「固いサヤで棒をくるむ」ことを中心に考えるのが自然な気がします。多分、「絶対に曲がらないようにする」という命題だったら、一番にこれを考えるべきだとは思いますが、「曲がりにくくする」という位の程度の許容範囲があれば、やり方はいろいろ広がりそうですね。

取り敢えず、再スタートの(前にも言ってたっけ?)アクセル踏み込みでした。

※いや、オレのかんがえは違う!とか、もっとこんなアイデアがあるよ!っていうご意見あれば、お願いします。
少し間があいてしまいました。
私もこれまでの経緯を少し忘れているので、簡単にレビューをさせて下さい。

現在このブログは「曲がりを防止する」というテーマで、
・材料による曲がり方の違い
・「曲がる」の中身はどうなっているか
を見て来ました。

これらの曲がり方のイメージを一つの表に整理してみました。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-「曲がる」まとめ表

◯とか◯◯とか△は私の個人的感覚で、定量的ではありません。人によって違うこともあり得ます。
ただ、こうやって書ききることで、それまで漠然と考えていたことを強く実感できることがいいなと思っています。

この整理で、面白いと思ったのは下面縮み◯◯はあるのに、上面伸び◯◯がないことです。
どんなものがあるでしょうね?(ここでは、これ以上突っ込むのはやめておきます)

さて、
前回の記事では場合として④上面:伸び、下面縮み両方がある場合の曲がりを防止する視点がまだでした。それを考えるための準備図を載せます。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-曲がるの中身

厚紙でも何でもいいですが、何かモノが曲がろうとするとき、その内部にはこれだけいろんな力がかかりそうです。いっぱい矢印があります。曲がらなくするには、これらの矢印一つ一つを何とかすることを考えればいいですよね。

例えば、上面で引っ張ろうとする力に対しては、矢印の先の方から「押す」力を加えればいいし、矢印のお尻から「逆に引っ張る」力を加えればいいということになりますね。

やっとアイデア出しです。
ここでも、少しずつ分けてアイデアを出します。
前回記事で①~④に分けたプロセス毎に検討することにしました。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-アイデア視点1

まず①力のもとが接近する について。
とにかく、力がかからないようにすればいいわけです。
①-1力のもとをなくす
 そんな当たり前なって聞こえて来そうですが、まずは視点のみです。
①-2力を遮る
 力を途中で止めることです
①-3力を吸収する
 スポンジやゴムみたいに垂直にだんだん力を弱めるイメージです。
①-4力を散らす
 垂直があれば、水平もある。
①-5力の向きを変える
 力が真っすぐ下にかからず、厚紙からそれてくれればOKです。
①-6力の位置を変える
 真っすぐ下にかかる力でも、厚紙からそれてくれさえすればOKです。

と、こういう見方は
②、③という部分についても同様です。

でも④だけは違いますね。
これは別な視点が必要そうです。

今日のところはここまでとします。
ここまで「何で?」っていうくらいしつこく「曲がる」を分析してきました。
やっと、アイデア出しです。
かと思えば、実はアイデア出しにも手順があります。

この方法は私が提唱するやり方です。
人によって得意な進め方があると思いますので一例と思って下さい。

まず、考えたのは「曲がる」ために必要な「力」です。
角に置いた厚紙を例にとりましょう。

当たり前かも知れませんが、何も力が加わっていなければ、
厚紙は曲がりません。だから、曲がるとき、どこかから力が
加わるはずですね。

以下は、そういう想定で厚紙の端に上から力が加わって、
曲がる状況をイメージしてみます。
私は力学や物理の専門家ではないので、間違いがあるかも知れません。
間違いを発見されたかたは、どんどんご指摘下さい。
※実際には、きっちりと位置を規制した状態でないともっと複雑な
 変形をするはずですが、単純化して表現してみました。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-アイデア準備1

①上から下への力を加えるモノ(指でも何でもいいです)が接近して来ます。
②そのモノが厚紙に接触した瞬間に、厚紙に下向きの力が加わります。
③角部は下向きに動けないので、角部から厚紙に向かって反作用が働きます。

$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-アイデア準備2

④上からの力と下からの反作用との合成した力が
 上面に作用すると、「一点から両側へ引っ張る力」が働きます。
 下面に作用すると、「両側から一点に向けて押し付ける力」が働きます。

「曲がりを防止する」ための方法は①~④という風に分離すると、
①②という力がかかる前にやる対策
 と
③④という力がかかってからやる対策
と分けて考えられます。

ここまでが準備です。
約20年間の技術者支援を行って来た中で、今一番重要と感じているのが「現象の理解」です。これまで、具体的事例として「曲がる」という現象を取り上げて、少しそのことを読者の方達と一緒に考えてみたいと思いました。ただ「曲がる」ということに1ヶ月近くをかけて少しずつ、いろんなパターンを見て来ました。

私自身はこの検討をやったお陰で、日常見慣れている「曲がる」という現象が実は「曲がる」主体となるモノの性質によってその中身が違っているんだということに改めて気付かされました。

途中で何度か繰り返した、伝えたいメッセージは次のようなことです。
これからまとめたいことは①についてです。

<伝えたいメッセージ>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
①日常何気なく見ていると気付かない現象が沢山あること
 例えば、「紙に力をかけると曲がる」という当たり前のことも
     少し違う視点から見ると関係している現象がいくつかある
     ことが見えて来ます。
②関係している現象をきちんと分離すると、アイデアの幅が広がること
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


これまでの事例では、厚紙、スポンジ、紙束、ストローという具体的なモノを見ながら実際にそこで起きていることを見て来ました。

このまとめでは、少し新しい試みとして起きている現象を図として表現するために、単純と思われることからシンボリックな描き方をしてみたいと思います。これまでの具体的なモノでは馴染みのある「厚紙」から観察を始めましたが、少し順番を変えます。

1)上面基準
長さの基準となる面(断面では線になります)を赤線、回転軸を赤丸で示してあります。網付きスポンジがこれに近いです。単純化のため、まずは回転軸のところで面が切れて、ただ回るイメージを描きました。

$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-上面①
上面①:角部回転軸の内側が重なって来ます。


$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-上面②
上面②:90°曲がると、角部内側全体の正方形部分が重なります。


$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-上面③
上面③:つまり、同じ体積中に2倍の物質が押し込められることになります。
    材料が2倍の密度になることを許容してくれればいいのですが、
    通常は余分な材料が角の内側にはみ出して来ます。
    (網付きスポンジでは大きな皺(というか盛り上がり?)
    が出来てました)

2)下面基準
紙を重ねた紙束がこれに相当します。

$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-下面①
下面①:下面の長さが変化せず、角部外側が開く形です。


$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-下面②
下面②:90°曲がると、角部外側がスッポリなくなります。


$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-下面③
下面③:実際の紙束では角部も全部繋がっているので、紙の厚み分
    だけ、少しずつズレることで材料が過不足を無くしています。
    (実験では、一方の端だけ固定していました)

3)中心基準
厚紙のような全体が均一な平板の曲がりです。

$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-中心①
中心①:回転中心は平板の厚み中心あたりと考えられます。
    (いい測定器がないと確認は難しいですが)
    回転軸の上側にスキマが出来て、下側では中身が重なります。


$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-中心②
中心②:回転90°では、上側は90°分えぐられたような形になり、
    下側では90°分の重なりが出来ます。
    まさに、上面基準と下面基準のmixです。


$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-中心③
中心③:実際に起きている現象も、角部外側では頂上に亀裂が発生し、
    角部内側には皺寄りがありました。

これらは中身が詰まった平面状のモノでした。
中身が空気のストロー(やパイプ)では、同じような力が加わったとき、角部外側には伸びる力が加わり、内側には圧縮の力が加わります。が、ストローの材料は伸びたり縮んだりしにくいものです。

$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-中心④
中心④:外側の伸びる力は、その結果内側へ押し付ける方向に向きを
    変えるため、「潰れ」が起きると考えられます。
    内側の押し付ける力も両側から押し付ける力の合わさった力が、
    ストロー材料を外側へ押し出す向きに働くので「凹み」が
    起きていたと推定されます。

で、ここまでは実際にこれまでの実験で観察してきた変化でしたけれども、今までの議論をもとに「こんなことも起きる可能性があるよね」ってことも描いてみました。


$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-上面④
上面④:材料が多過ぎて強烈な圧縮の力が角部の内側にかかると
    いうことは、皺寄りという変形に留まらずに、
    グシュッバリバリって壊れることも場合によっては
    ありそうです。


$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-下面④

下面④:紙束は片方の端だけ固定されていたので、もう片方の端が
    ズレましたが、両方の端が固定されていたら、こんな風に
    角部外側が潰れることもありますよね。
    (勿論破壊の場合もあるハズです)


ふぅ~~…
ということで随分長文になってしまいましたので、短くまとめのまとめを。

【「曲がる」とき起きる変化のまとめ】
1.角部の外側には「伸びる」力が加わる
2.角部の内側には「縮む」 or 「押さえる」力が加わる
 恐らく1、2の力の大きさと材料の性質(弾力性や柔らかさ?)
 のバランスで
3.(微小)変形や破壊が起きる


ここまでで分析を終了します。
次に「曲がる」ことを防止するアイデアを検討することにします。

さて、
普通に曲げの力をかけると、ストローってヤツはどうしてもポッキリと折れてしまうものなんだということが何となくわかって来ました。

そこで、ストロー屋さんはどうしているかって言うと…
誰でも目にしているので、何を今更かも知れませんが、ストローの途中端っこ近くに「じゃばら」を付けていますよね。(じゃばらは漢字だと蛇腹、要するに蛇のお腹ってことですね。蛇のお腹には大きな横長の鱗がつながっていて、ある程度自由に回転スライドできるようになっています)

じゃばら部分で曲げたストローは以下のようになります。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-リアルじゃばら

図にするとこんな感じです。じゃばらを図解するのは大変なので、簡略イメージで示しました。
$観察力/想像力を鍛える図化のブログ-じゃばら図

要は今まで伸びたくても伸びきれなかった角部の外側に「伸びしろ」が出来た訳ですね。

※この「じゃばら」どうやって作っているのかも興味津々ですが、本題とは外れますので、割愛させて下さい。というか私も「多分こうだろうな」って想像の段階で、調べはこれからです。

ということで、
始める前に想定していたよりも、「曲がる」というテーマだけで随分と長い道のりになってしまいました。

私自身は新たにいろんな発見があって面白かったのですが、とぎれとぎれに読んでいる方にとっては何が面白いんだか?かも知れません。

次の記事で、これまでのまとめをやろうと思いますので、少し我慢して下さいね。