「『おめでとう』の謎」(後編)
テーマ:学生時代前編はこちら。
いつもの如くにやにやしたOさんがいなくなると、ついさっきまでOさん、
Iさんと一緒にいたTさんがやってきました。
「実は、、、K教授に君の成績を全部見せてもらってたんだ。
Oが教授に、君のことを友達だと言ったら見せてくれてね」
Tさんは少し気まずそうにそう言いました。
そう、K教授はその場にもいない私の成績を、彼ら3人に見せたのだそうです。
それも私が入学してから卒業するまでの全成績の一覧を。
OさんやIさんはK教授に、私が卒業できるかどうか心配だからと言ったそうです。
そこでK教授はご丁寧にも学務課に行って、学生全部の成績台帳を持ち出して、
彼ら三人に私の全成績を見せたのでした。
そしてとてもありがたいことに、本人もいないのに、
私が無事に卒業できることを確認してくれたということで。
はい?私の成績を全部見せた?K教授が?なんで?
K教授は確かに私の学部の教授でしたが、私の指導教授になったこともなければ、
私が個人的に訪ねて行ったようなこともありません。
私がK教授の講義を取ったのも、二年次生の時の二単位(一年間)の講義一つだけです。
そっか、その時にたまたま彼ら三人組と私が一緒にいるのを見て、
K教授は私が彼らと仲の良い友達関係にあるのだと認識したのかも知れません。
しかし、それはもう二年も前のことだし、それより何より、
その場にもいない人間の成績を他の学生に見せるなんて。
更にそう言えば、と思い出したことがあります。
その頃(二年前)、ふとIさんに、
「Y君(私)ってもっと成績が良いのかと思っていたよ」などと言われたことがありました。
ちょうどその辺りからOさんやIさんは、私に近づいて来なくなったような気がします。
その時はその言葉の意味が私にはわかりませんでしたが、もしかするとその頃から、
既に彼ら三人は私の成績をK教授に見せてもらっていたのかも知れません。
私は何だか疑心暗鬼になってしまいました。
もちろん、もうその頃には学内で、
私は「女装趣味のある子」として噂になっていたらしいので、彼らだけでなく、
私に話し掛けてくる男子学生(女子もですが)なんて皆無になっていたのですが(^^;。
Tさんもさりげなくいなくなった後、
私はまた咄嗟に何も考えることもできないまま、家に帰りました。
しかし、落ち着いてからもK教授に問いただす事もできませんでした。
私にはその勇気もありませんでしたが、何か問題になって、
もし卒業できなくなったらどうしようと思ってしまったのです。
翌日、掲示板には再試験に合格して卒業可能となった学生の名前が貼り出され、
その中には確かに私の名前がありました。
そして私は、一応無事にその大学を卒業しました。
住所や電話番号どころか、成績すらも、
私の知らない所で暴露されていた私の大学生時代って。
今でも笑えない思い出です。
(終り)
。。。。。
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1 ■今じゃ考えられないくらいの
豪快な情報漏洩っぷりですね^^;
うん、こういう人たちの困ったところって、それが「親切でその人のためだ」と思い込んじゃってることでしょうね・・・。
リクエストに応えていただいたみたいで、嬉しく思います。
ありがとうございました♪