某日(調べないでね)、私がいよいよ性別再判定手術に向けての入院をしてみると、
看護師さんはいろいろと説明をしてくれました。

その中で看護師さんはこんなことを言いました。
タチの悪いマスコミ関係の人がいるかも知れないので、入院中は偽名にさせて頂きます」と。
ちなみにその偽名も、既に看護師さん達が考えてくれていて、
それは私の本名を少しもじったものでした。

まあ、私はオミズ経験者でもあるし、戸籍の改名も既にしていたので、
性別再判定手術をうけられるなら、偽名で入院することなんてどうでも良いことでした。
それよりも、そんなに病院に潜り込んでまで取材をしようとするマスコミ関係者がいるものかと、
むしろ不安になってしまったくらいです。

そりゃまあ、(当時としては)画期的な手術でもあるし、
確かに結果的には全国的なニュースになってしまったので、
看護師さん達の配慮はとてもありがたいものになりました。
私の入院中は、特に来訪者に対して注意を払うことに心を砕いて頂いたようです。
厳戒態勢を敷いているから」と一人の看護師さんは笑っていました。

しかし、当時、私が運営していたHPに影武者の運営者を立てることまで考え、
全く誰にも、私が性別再判定手術を受けることを知らせていなかったにも関わらず、
どういうわけか、私の友人達は手術を受けるのが私だと知っていました。

更には、私の入院中にも病院内には怪しげな方が、確かに数人いらっしゃいました。
もちろん、病院側や先生方にも、私とコンタクトを取りたいとの問い合わせもあり、
それは私の退院後にもしばらく続いたそうです。

そんな中で、やはり「多少はマスコミに出て欲しい」とのニュアンスの先生もいましたが、
私はどうしてもその意に沿うことはできませんでした。

ただ、新聞で発表された本人のコメントは、
わずか数分で書いたきれいごとの羅列に過ぎませんが、
きちんと私が自分で考えて書いたものです。


今となってもそうですが、私の中ではその当時も、
私が、もしくは誰かが性別再判定手術を受けることなんて、
何のニュースバリューも持たないことでした。

私は思うのです、性同一性障害であることなんて、別に何の自慢にもならないし、
それで面白おかしく報道するマスコミを信用することもできないのではないかと。

それでも私が受けた手術のことは、最初の予定日のことも、
実際の手術日その翌日退院の日と逐一、新聞やTVで報道されました。
さらに病院側が「一切出さない」と言ってくれていた手術中の写真もなぜか掲載され、
私自身は参加したこともない自助グループさんのコメントが載っていたことには、
私は多少首をかしげてしまいました。

しかし私も、一応の記録としてその新聞記事は残していたりします。

(第五話に続きます)

。。。。。

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