【済州島=船津寛】鳩山由紀夫首相は30日も前日に引き続き、韓国・済州島内の国際会議場で、李明博大統領、中国の温家宝首相との日中韓首脳会談を行い、北朝鮮による韓国哨戒艦沈没事件について意見交換した。3首脳は、「事件に関する国際調査団の調査結果や各国の反応を重視し、持続的に話し合い、適切に対処する」との方針で一致。ただ、日韓が目指す国連安全保障理事会への問題提起については議論とならず、中国との温度差が浮き彫りになった。

 鳩山首相は会談で「毅然(きぜん)とした効果的な対応をとる必要がある。国際社会全体で韓国を支持していくことが大事だ」と述べ、中国に同調を呼びかけた。しかし、温首相は「北朝鮮に暴発をされては困るという思いの中で、慎重な意見だった」(鳩山首相)という。国連安保理への問題提起について、李大統領から発言はなかった。

 会談後の共同記者会見で、李大統領は「私たちが取り上げるべき確かな手続きを経るべきだ」と、安保理への提起を示唆するにとどまった。

 一方、温首相は共同記者会見で「われわれは武力衝突を避けなければならない。朝鮮半島の平和と安定なしに東アジアの発展はない」と強調し、北朝鮮を過度に追い詰めないよう慎重な対応を求めた。さらに、「中国は各国と積極的に意思疎通し、協調をとる」と述べたが、具体的な北朝鮮への働きかけには言及しなかった。

 3首脳は会談後、「科学イノベーション協力」などに関する2つの共同声明を発表。3カ国協力に関する事務局を2011年に韓国内に設置するなどとした覚書にも署名した。

 日韓両国は、国連常任理事国であり北朝鮮の核・ミサイル問題を協議する6カ国協議議長国でもある中国を説得し、国際的な対北朝鮮包囲網の構築を目指していたが、空振りに終わった格好だ。

 韓国側は今回の中国側の反応などを詳細に検討した上で、近く事件を国連安保理に提起する見通し。鳩山首相は3カ国首脳会談後の共同記者会見で、この後の温首相の来日に触れ、「引き続き(中国側と)意思疎通していきたい。日韓で連携することは言うまでもない」と述べ、31日午前に首相官邸で行う日中首脳会談でも、中国への働きかけを継続していく考えを強調した。

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