不法投棄されたモノが散乱している場所は
人の通りが少ないので足を踏み入れる人は滅多にいない所でした。
だからこそ木がうっそうと茂っていて
落ち葉が積もっていて微生物も沢山いて土がフカフカで
スーっとした空気が気持ち良くて非常に素敵な場所でした
。
『落ち葉や生き物は土に還っても、
ここに散乱しているゴミは決して土に還る事はないんだよなぁ・・・
。』
とても好みの場所なだけに、
土に還らないものが散乱している様子が申し訳ないやら情けないやら。
不法投棄は何年も前に行われたようで、
テーブルを取り除こうにも
上に植物の根が張ってしまっているので
とてもじゃないけど一人では持ち上げる事ができません
。
テーブルの他にも、新品の便器、スリッパ、壊れた金庫、自転車、
金属線の詰まった土嚢、中身の詰まった一斗缶(怖いよ~
)、
折りたたまれたブルーシート・大きなヤカンやカラフルなヤカン。
タイヤも色々なものが幾つも捨てられていました
(ホイル付きのタイヤ、ホイルを取った後のタイヤ、トラックのタイヤ)。
お弁当の包みやペットボトルや空き缶もイッパイ捨てられています。
『これ、1000年後や2000年後の考古学者にとっては
"当時の暮らしぶりを伝える貴重なもの"になるんだよなぁ。
せっかくの発掘のチャンスを、私が奪っちゃったら悪いかなぁ?
』
とも思ったけど、
こんなにフカフカで素晴らしい土を作ってくれる分解者さんの住処に
こんなモノを持ち込むなんて・・・と、人間として申し訳ない気持ちにもなったので、
とりあえず取りのぞけるものだけでも取り除いてみようと思いました。
足元の土はフワフワのホカホカ。
「奇跡のリンゴの木村さん
」の本に書いていあるような
人が手を加えずに自然が作ってくれた森の土
そのものでした。
本当に園芸好きにはタマラナイ素晴らしい土なのです
。
当然ながら、こんなに素晴らしい土だから、
ゴミを掘り返している時に大きなムカデが現れる事もあります。
(室内に入り込んだムカデには
「すまんのぅ」
と言いながら熱湯をジャーッ
とかけていたけれど、)
ここは室内(私の住処)ではなく彼らの住処。
むしろ侵入者は私の方です。
『ここだと人に見つかっちゃうから、奥の方に隠れとき。』
と遠くへポイ。
いつしかゴミ拾いに夢中になり、
『マラソン好きな人は走っている途中で
ランナーズハイっていう状態になって
とても気持ちが良くなる・・・って聞いたことあるけど、
ゴミ拾いも夢中でやってると不思議なハイ状態になるもんだなぁ
』
と、いつしかゴミ拾いハイ
な状態になっていました。
お気に入りの場所を見つけて黙々と取り除いているうちに
一人が二人に、二人が四人に。
一人では動かせなかった大きなテーブルも撤去する事ができました
。
『うわ~、机にヤカンにトイレもあるやん!
これならスグにでも此処で暮らせるなぁ!あははは。』
と明るく笑って、後は黙々とゴミを集めるオジさんが
とてもとても格好良くて素敵に見えました
。
もちろん見て見ぬふりをしながら過ぎ去っていく人達もいたけれど、
作業を終える頃には五人に増えていました。
お互い名前も知らず再び会う事もない者同士だけど、
一緒に気持ち良く過ごせた事が嬉しかったです。
参加して良かったな~と思いました。
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私自身は掃除への意識が低くて、
家でも部屋の掃除は母任せだったし
、
学校では掃除の時間に友人とお喋りばかりして
真面目な同級生に注意とかされる側だったし
、
若気の至り(?)で歩き煙草や煙草のポイ捨てもしてました
。
土に還してくれる分解者さまには
「人間として申し訳ない
」
と詫びる気持ちが生まれても、
ゴミを捨てる人間を責められるような
ご立派な人間ではありません
。
でも、だからこそ・・・かな?
ゴミを拾いながら
『私が捨てたゴミも、こうやって黙って拾ってくれた人がいたんだろうなぁ・・・
。』
と、名前も知らず会う事もない過去の誰かに対して感謝の気持ちが生まれました
。
『その人に少しだけでも追いつけたかなぁ?』
な~んて、たった1回ゴミ拾いに参加しただけなのに
自分が昔よりは成長できたような気持ちになりました
。
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不法投棄の撤去に真っ先に加わってくれたのは
(母と同年代の)主婦さんでした。
掃除が終わった帰り道に、お話を伺ってみると
この方は年1回の川掃除にも参加し続けているけれど、
犬を散歩させる人が河原に残していく糞の掃除も
普段から継続して行っているとの事。
私は、いくら掃除で汚れても、体力を使いきっても、
(今は実家に帰省中だから) 家に帰れば
汚れた服を洗濯してくれたり食事を作ってくれる人がいるけど、
川掃除に参加している人達の中には、
今度は家族の食事を作ったり洗濯をしたり子供の世話をしたり
沢山の仕事をこなしている人もイッパイいるのよねぇ・・・
。
仕事と家事(と趣味)の両立だけでも
私はイッパイイッパイ
になってるのに、
地域にも目を向けて
気持ちの良い環境づくりを継続している人もいるんだなぁ・・・
。
今まで私が見ていなかっただけで、
すぐ近くにも素敵な人達がイッパイいたんだぁ・・・
。
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草の種を体にイッパイ付けて帰宅し、
今日の出来事を家族に報告すると
「お前が掃除に行くだけでもビックリなのに!」
と父は驚きながらも嬉しそうでした。
母は汗でビタビタになって帰宅した私のために
早速お風呂を沸かしてくれました。
お風呂に入り、
汗を流したり髪の毛についた草の種を取り除いて
母が洗濯してくれた気持ちの良い服に着替えると
ちょっと小ざっぱりした姿になりました。
それから(珍しく凄くお腹が空いていたので)
少し早い時間だったけど家族で御飯を食べにいきました。
とても充実した良い休日でした。


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