ランタノイドブラザーズの一員であり、人間界では希土類(レアアース)と呼ばれている。
しかし、他のレアアースと同じく、地球上にも結構存在し、あまりレアではない。
彼の用途はなんと言っても、コバルトっちと一緒に作る、サマリウムコバルト磁石である。
ネオジムっちのネオジム磁石には磁力の点では及ばないものの、ネオジム磁石に対する有利な点は、高温に強いと言うことである。
普通、磁石と言うのは、温度が上がりすぎると、急にやる気なくして磁力がなくなってしまう。磁力がなくなる温度のことを、人間界ではキュリー点と呼んでいる。
このキュリー点が低い磁石は、高温では使い物にならないのだ。
サマリウムコバルト磁石は、キュリー点が700℃以上もあり、キュリー点が300℃程度のネオジム磁石と比べてより高温で使用することができるため、温度が高くなるある種の工業用磁石では彼しか使えない。
サマリウムコバルト磁石は、古くからスピーカーやヘッドフォンでも活躍していた。現在は、ネオジム磁石に取って代わられている。スピーカーやヘッドフォンは高温では使わないからである。
コバルトっちのみならず、酸素っち、硫黄っち、セレンちゃん、テルルちゃんなどの、16族元素っちと仲がよく、幅広い元素っちと化合物を作ることが知られている。
放射能をもったサマリウムっちである、サマリウムっち153という同位体は、骨にガンが転移した末期がん患者の痛みをとるために使われることもある。痛みをとるメカニズムははっきりとしていない。サマリウムっちは人体の骨に溜まる性質があるため、放射線でガン細胞を破壊しているのではないかと言われている。
サマリウムっちは夏っぽいイメージ(summer)があるので、夏だけに熱に強いという覚え方もできる。
サマリウムっちの名前の由来は、summerではなく、ロシアの高山役人、サマルスキーさんが発見したサマルスキー石から採れたからである。
元素記号はSmであるが、サマルスキーさんが変な趣味を持っていたわけではない(と思う)。
お隣の元素っち
兄弟元素っち(レアアースブラザーズ
21号室 スカンジウムっち
39号室 イットリウムっち
57号室~71号室 ランタノイドブラザーズ
89号室~103号室 アクチノイドブラザーズ
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