小田玄紀です


 先のブログでビットコインが1兆円を超える時価総額にまでなったことを書きましたが、これから仮想通貨がどのように生活に影響を与えていくかを今回は考えていきたいと思います。


 現在、そしてこれから仮想通貨を活用して次のようなことが実現します。


 ①投機手段としての仮想通貨

 ②決済手段としての仮想通貨

 ③送金手段としての仮想通貨

 ④ファンディング手段としての仮想通貨


 仮想通貨ではなくブロックチェーンまで含めるとより多様なことが実現できますが、ここではまず仮想通貨に限定して上記について説明をしていきます。


①投機手段としての仮想通貨

 現在、日本では多くのユーザーがこの投機手段として仮想通貨を使っていると考えられます。これは仮想通貨の価格が上昇するまたは下落する際に仮想通貨の売買を行い利潤を上げることを目的としています。


 為替においてFX取引をするユーザーがいるように仮想通貨の価格変動を投機対象として取引をするのです。


 今のところ国内における仮想通貨取引所は8つ程存在しており、ここでビットコインやイーサリアム等の仮想通貨をネット経由で購入することが出来ます。中には現物取引だけでなく先物取引に近い取引、すなわち仮想通貨の価格が下がると思ったら現物を持たずに売りから入る取引をすることも可能になっています。


 ビットコインをはじめとする仮想通貨は価格のボラタリティが高く1日で5%以上増減することはよくあり、中には10%以上の価格増減する日もあります。上手くトレンドを掴むことで投機利潤を得ることが出来ます。


 現在は国内取引所だけで1日あたり100億円を超える取引がされており、主要な取引所での口座開設数は1万~2万(最大手は20万超)ですが実際の取引ユーザーは3000~5000人と推察されます。これをFX口座開設数と比べると口座数585万に対して実稼働は80万人弱とされるのでまだ投機手段としての仮想通貨における市場性は高いと言えます。


 しかし、個人的には投機手段としての仮想通貨だけでは仮想通貨市場は成長しないと考えています。それは何故かというと「投機だけでは生活が変わらないから」です。


 生活が変わるだけの価値を提供することで初めてその商品・サービスは定着すると考えています。「メリット」と「価値」は似ていますが大きく異なります。ただ投機手段としてメリットがあるだけでは、これに代わる商品が生み出された際にそれにとって代わられる可能性があります。


 あくまで投機手段としての仮想通貨は1つの側面であり、むしろ仮想通貨を普及させるためのきっかけ程度になるべきだと考えています。


②決済手段としての仮想通貨

 仮想通貨が「価値」を発揮する1つとして決済手段としての仮想通貨が考えられます。特に仮想通貨決済はクレジットカード決済に取って代わる可能性があります。


 現在、多くのECではクレジット決済が導入されていますが、カード会社に対して支払われる手数料は3~4%程度になります。ビットコイン決済ではこれが無料~1%程度にまで抑えることが出来ます。


 このことにより店舗側・モール側は従来より2~3%程度のコストを抑えることが出来ます。これは流通業からするととても大きなコスト削減になります。削減したコストで仮想通貨決済をするユーザーに対して還元策を講じることが出来ますし、さらなる投資に回すことも出来ます。


 特に少額商品を決済していた業者にとっては非常に大きなメリットになり、仮想通貨決済を導入することで従来は流通できなかった商品を販売することが出来るようになるかもしれません。


③送金手段としての仮想通貨

 次に仮想通貨が「価値」を発揮するのが送金手段としての仮想通貨です。特に海外においてはこの需要が極めて高く使われています。


 たとえば、フィリピンの方が香港に出稼ぎに行ったとします。毎月稼いで3万円を自国に仕送りをしたとします。この時、現在の海外送金の仕組みだと2500~4000円程度とられてしまうというのが現実です。大変な思いをして3万円を稼いでもその10%近い金額が送金コストとして取られてしまいます。


 ここに仮想通貨を活用すると話は変わってきます。


 まず、香港の銀行口座から香港の仮想通貨取引所に入金します。ここで仮想通貨取引所で香港ドルからビットコインに為替します。そして、ここからフィリピンの仮想通貨取引時にビットコインで送金をします。最後にフィリピンの仮想通貨取引所でビットコインからフィリピンペソに為替します。


 わずか4つの作業で送金が完了し、これにかかる時間は数分程度でありコストは0円です(正確には取引時によっては入金・出金コストがかかるところもあるので、いくらかは費用がかかる可能性はあります)。


 従来は期間も数日間かかっており、また多額の取引コストがかかっていた海外送金が仮想通貨を介在させることで時間も数分に短縮され、またコストも軽微なものになります。これは極めて大きな価値です。


④ファンディング手段としての仮想通貨

 次に考えられるのがファンディング手段としての仮想通貨です。


 現在はネットを活用したクラウドファンディングが注目されており、数億円を超える資金が集まるようにもなっています。ただ、ここでも従来のファンディングの仕組みだとクレジット決済をする場合はカード会社に手数料を取られますし、銀行振り込みの場合は少額決済には向きません(500円を寄付する場合でも210~420円の費用がかかります)。


 クラウドファンディングの価値は資金を集めること以上に多数のファンからの支持を集めることにあります。たとえば、仮想通貨を決済手段として導入することで100円だけ応援したいファンを1万人集めて100万円のプロジェクトを立ち上げることも出来ます。


 ちょっと応援したいけど、5000円の寄付は抵抗がある・・・といった人も多くいるのではないでしょうか。


 街角募金と同じような感覚で支援が出来れば、もっとファンディングや寄付の在り方も変わってくると思います。


 


 このように仮想通貨だけでも大きく生活を変える役割を担うことが出来ます。もしかしたら2年後にはここで書いていることが当たり前に行われており、また、今では想像も出来ない価値を仮想通貨が果たしているのかもしれません。


 2016年7月18日

     小田玄紀







AD