『間違いだらけの電気選び』

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 小田玄紀です


 昨年末に私が経営参画するリミックスポイント社が小売電気事業者としての登録を受けました。これで今年4月1日以降も正式に電力事業を展開していくことが可能となります。


 2001年に学生時代に起業をしてから、様々な業種の企業・社会起業家と共に事業を展開してきましたが、自分自身が電力会社をやることになるとは想像もしていませんでした。


 さて、ここ最近は毎日新聞でもテレビでも新電力のことが取り上げられています。高圧市場はこれまでも自由化対象でしたが、今年の4月1日以降は一般家庭も含む低圧市場も自由化の対象となります。つまり、これまでは東京に住む人は東京電力としか電力契約を締結することができませんでしたが、これからは様々な電力会社から電力契約を選ぶことが出来るようになります。


 これまでの一般電力会社を含む多くの新電力が、4月1日以降の新料金メニューを打ち出しています。ほぼ全てが従来の電気料金に比べて料金が安くなったり、ポイントが溜まったり、他のサービスとの連携をすることでトータル価格が提供されたりといったように『価格』を電気選びの基準としてアピールをしています。


 しかし、電気選びの基準として『価格』を唯一の基準として良いのでしょうか?


 電力自由化が先行しているアメリカなどでは、自分の郵便番号を入力すると選択できる新電力会社が複数表示されます。その中で契約期間・料金・グリーンエネルギー割合などが表示されて電力会社を選ぶこととなります。


 日本では太陽光などの再生エネルギーに対して、電力需要家が1.58円/kWhという割高な賦課金を負担しているため(平均的な低圧電力料金単価が27~28円/kWhのため電気料金の15%強という負担)、グリーンエネルギーの割合をアピールすることが禁止されているために、グリーンエネルギー割合を販促で活用できないこともあり、『価格』が重視されるのは仕方ないことでもあるのですが、それでも本当に『価格』だけが電気選びの基準でよいのでしょうか?


 現在、新電力が提案をしている『価格』というのは“契約時の価格”です。


 東日本大震災以降に電気料金は30~40%近く値上がりをしました。これは原発停止に伴う燃料費の増加など複合的な要因が絡んでいるのですが、いずれにせよ電力料金というのは電力会社の業績や社会情勢によって大きく変動します。


 つまり、新しく契約する電力会社との契約電気料金というのは未来永劫続くわけではありません。「4人家族で年間4000円お得!」という料金プランも1年後に0.5円/kWh値上がりすると「200円の損」になります(参考:月間700kWh×12か月×0.5円=4200円の料金値上げ)。


 『価格』は電気選びの重要な要素ですが、これだけで電気選びをしてしまうと結果的には失敗するということもあるのです。


 本日、リミックスは『社会事業支援型電力プログラム』を提案させていただきました。


 これは電気選びの1つの基準として“社会性”を提唱するものです。顧客が払った電気料金の一部を社会性がある事業に寄付していきます。社会性ある事業の選考は外部有識者に一任し、独立性を担保します。


 『価格』だけでなく『社会性』を“価値の基準”として電気選びをしてもらいたいという思いから、本日このプログラムを発表させていただきました。


 この取組みが今後の電気選びの選択肢を増やすことに繋がると、これ以上に嬉しいことはありません。


 2016年1月8日

   小田玄紀
















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