世界から見た日本

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 小田玄紀です


 2012年6月24日から29日までスイス・ローザンヌにあるビジネススクールIMDの研修に参加してきました。


■IMD

 http://www.imd.org/


 IMDは日本での知名度こそ低いですが、ビジネススクールのOpenProgramにおいては世界一位に選ばれ、毎年各国の競争力ランキングを発表している権威的な研究機関です。


 通常のビジネススクールが大学⇒大学院という位置付けで存在するのに対し、IMDは元々がネスレの企業研修部門から独立したという背景もあり、特に企業人に特化し、また、教育内容も他校と比べた競争力を意図して設計されています。


 毎年夏にOWP(Orchestrating Winnng Performance)という経営者向けセミナーを開催しており、今年は世界52カ国から512名の方が参加しました。


 このプログラムの特徴はまさに the World。アメリカでもなく中国でもなく、世界中から多様性ある人々が集まります。よくあるこうした集まりは参加者が米国人など特定の国民に偏ったりするものですが、参加者数に対する参加国から分かる通り、本当に多種多様な国から様々な立場の方が参加していました。


 6日間のセッションは大きく下記のようになります。


 8:30~9:30  日替わりのセッション。最新の世界情勢やマネジメント方法の紹介

10:00~12:30  ①選択制のテーマセッション。グループワークなど中心

12:30~13:45  グループランチ

14:00~15:00  選択制のセッション。経営者や思想家が講義

15:30~17:45  ②選択制のテーマセッション。グループワークなど中心

18:30~19:45  基調講演

19:45~21:15  グループディナー


 上記のように朝から晩まで様々なテーマの講義・セッションが設けられています。


 ゲストスピーカーもLenovoのCMOといった経営層から起業家、それにJETMANのような冒険家まで多種多様な方が登壇し、それぞれの人生観などを聴くことができるのですが、IMDの講師陣自体も皆が非常にTeaching Skillが高く、多くの教授陣がその人柄にまで共感を感じることができました。


 このIMDですが、参加して最も良かったと感じたことは世界の中の日本を感じる事が出来たことです。

世界の様々な指標やランキングにおいて、日本は現在TOP層ではありません。


 IMDが発表をしている世界競争力ランキングでも27位となっています(これは政府の効率性や企業の成長性などを様々な角度で測定した1つの指標です)。


 実際に講演や講義で使われる資料でベンチマークとして記載されているのはアメリカや中国、シンガポールやドイツといった日本以外の国々が中心になります。


 しかし、個人的にとても印象的だったのはいずれの資料においても参考値として日本のデータが記されていたり、日本の事例もしばしば掲載されるということです。


 今回のIMDに参加した世界52カ国からの参加者も日本のことは政治・経済を含めて意外に良く知っており、決して日本をバッシングもパッシングもせずに1つの興味対象として持っていました。


 この事は1つの、そして、とても大きな資産でありチャンスだと思います。


 日本が1つの参考値として取り上げられる間であれば、世界における日本のプレゼンスを高められる可能性は十分にあるし、また、日本が再生することに対してそれを応援する考えは、否定するそれよりも強くあると感じました。


 世界における日本のプレゼンス向上のために何が出来るか。こうしたことを考えるいいきっかけとなったスイスの一週間でした。


 2012年7月19日

     小田玄紀

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