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2011-02-28 18:22:41

21世紀の/「その後」の戦争(小説)論

テーマ:告知
限界小説研究会編『サブカルチャー戦争』(南雲堂)刊行記念トークセッション
21世紀の/「その後」の戦争(小説)論

■2011年3月26日(土)19時00分~(18時30分開場)

笠井潔×神山睦美×陣野俊史

「戦争」が文学を変えてきた。
ナポレオン戦争がトルストイの『戦争と平和』を生み、
T ・S ・エリオットの「荒地」は第一次大戦後の荒廃から生まれた。
そして戦争には、いくつもの「画期」があった。
徴兵制の導入、戦車の発明、空襲による銃後と前線の区別の崩壊、
ゲリラの登場による民間人と軍人の区別の融解。
そのつど、創作者たちのマインドにも大きな影響を及ぼした。
9 ・11 は新しい画期であったと言われる。
その衝撃は、われわれの社会に大きな変容を迫り、
21 世紀の文芸やサブカルチャーを、かつてとは異なるものにした。
一体どんな変化が起こったのか?
本トークイベントは、現代の戦争についての刺激的な考察を
行う三者を招き、21 世紀の戦争と表象について討議を交わす。
9 ・11 以降の社会を「世界内戦」をキーワードに、
戦時と平時の区別が融解した「例外状態」の常態化として捉えた大著
『例外社会』を世に問うた笠井潔。
現代詩や純文学を中心に、戦争と文芸の関わりに着目してきた
『二十一世紀の戦争』『小林秀雄の昭和』を近著に持つ神山睦美。
文芸誌「すばる」にて文芸評論「『その後』の戦争小説論」を連載し、
太平洋戦争、湾岸戦争、9 ・11 と作家の緊張
関係や戦争表象の変遷を探ってきた陣野俊史。
ウィキリークス事件に代表される現代的な情報戦が頻発し
、尖閣問題やチュニジア革命の記憶も新しいなか、三者が
「21世紀の戦争とはなにか? 」を、文芸評論の見地から語り明かす。

◆講師紹介(五〇音順)◆

笠井潔(かさい・きよし)
一九四八年東京生まれ。一九七九年に『バイバイ、エンジェル』で第五回角川小説賞受賞。主な小説に『ヴァンパイヤー戦争』、『哲学者の密室』、『群衆の悪 魔』、『天啓の器』、など。評論は『テロルの現象学』、『国家民営化論』、『例外社会』など。

神山睦美(かみやま・むつみ)
一九四七年、岩手県生まれ。東大全共闘での活動後、個人塾を開き、後、東進ハイスクールなど予備校の教壇に立つ。『吉本隆明論考』『思考を鍛える論 文入門』の他、近著に『夏目漱石は思想家である』『小林秀雄の昭和』など。

陣野俊史(じんの・としふみ)
一九六一年長崎生まれ。文芸評論家、フランス文学者。ロック、ラップなどの音楽・文化論、現代日本文学をめぐる批評活動を行う。 主な著書に『フランス暴動ーー移民法とラップ・フランセ』、『じゃがたら』など。

☆場  所  ジュンク堂 新宿店 8Fカフェ
☆入 場 料  1,000円 (1ドリンク付き)
☆定  員  40名
☆予約受付は7Fレジカウンターにて、また電話ご予約も承ります。
ジュンク堂書店 新宿店 TEL 03-5363-1300

http://www.junkudo.co.jp/tenpo/evtalk-shinjyuku.html#20110326shinjuku
二十一世紀の戦争/神山 睦美

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小林秀雄の昭和/神山 睦美

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龍以後の世界―村上龍という「最終兵器」の研究 オフサイド・ブックス四六スーパー/陣野 俊史

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フランス暴動----移民法とラップ・フランセ/陣野 俊史

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例外社会/笠井 潔

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サブカルチャー戦争 「セカイ系」から「世界内戦」へ/笠井潔

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2011-02-13 21:15:52

階級形成論の方法的諸前提(第八回)

テーマ:単行本未収録エッセイ(笠井潔)
階級形成論の方法的諸前提(第八回)
笠井潔


 前資本主義社会は、ヘーゲル風に表現すれば「即自態」であるからその階級意識も即自的にしかありえず、自己を自己として意識することができなかった。資本主義社会は歴史の「対自態」であるから、その階級意識(ブルジョワジーの階級意識)は弁証法的な矛盾に満ちたものであり、たんに即自的なものではないけれど、やはり自己を自己として知ることはできない。ブルジョワ社会における自然発生的な意識形態としての「商品関係についての意識」を生活としてブルジョワジーと共有するプロレタリアートの意識もまた、この段階ではたんに対自的な意識であり自己を意識するものではない。ただプロレタリアートの対自的な意識は、即自・対自的な意識へと自己を止揚する客観的可能性をもっている点で、ブルジョワジーの階級意識と区別されなければならない。プロレタリアートの階級意識は即自・対自的な意識であり、ブルジョワ社会における生活意識としての対自性から区別されなければならない。
 ヘーゲルにおける「われわれ」wirとは絶対精神であり、あるいは「哲学者たち」でしかなかったが、真の意味での「われわれ」とは、階級意識を獲得したプロレタリアートの立場に他ならない。ブルジョワジーの階級意識も、プロレタリアートの立場から見てのみ、すなわち「われわれにとって」fur unsのみ、階級意識として意識されるのである。ブルジョワジーは自己の意識形態を「人類の普遍的な」意識だと信じて疑わない。
 プロレタリアートの階級意識は、だから、実現されたものではありえない。在るがままの・心理学的なプロレタリアートの意識は、ブルジョワ的な生活意識に表層を覆われていて、その階級意識は、階級的な無意識としてプロレタリアートの深層に沈澱している。けれどもそれは未来の革命的な瞬間に、一瞬のうちに顕在化するだろう。その時点まで、プロレタリアートの階級意識は「実存としてのプロレタリアート」die Existenz als Proletariatに対する「立場としてのプロレタリアート」der Standpunkt als Proletariatとしてしか考察されえない。
 けれども、われわれはここで一つの決定的な難問に行き当たる。もしもプロレタリアートの階級意識が経験的現実でないのなら(そしてこれは事実なのだ)、それは理論家の空想でしかないと何故いえるのか、という問いがそれである。ルカーチが直面したこの困難性を、メルロ=ポンティは次のように要約している。「論理というものは意識にたいしてしか存在しないので、プロレタリアたちは歴史の全体性を認識していると主張するか、あるいはプロレタリアートは即自的には(つまりプロレタリアート自身にとってでなくわれわれの目には)真の社会の実現をめざしている勢力であると主張するか、そのいずれかでなくてはなるまい」(註1)、「困難は、プロレタリアートが主体でなければならないか、それとも理論家にとっての客体でなければならないかという点にある」(註2)。メルロ=ポンティは、独自の方法でルカーチのこのディレンマを止揚する方向性を示しているのだが、われわれはこの難問にもう少し深く関わらなければならない。この二律背反こそが組織=階級形成論における諸々の誤謬の源泉となっているのであり、また前衛主義と自立主義、客観主義と主観主義、科学主義と人間主義などの対立をもたらしているからである。この二律背反を決定的に止揚する者のみが、組織=階級形成論の構築をなしとげるだろう。
 われわれはこのディレンマを決定的に止揚するために、ヘーゲル、マルクス、ルカーチと継承的に発展させられた方法の一つの側面を徹底的に純化していかなければならない。そうすることによって初めて、問題の所在を明確にすることができるし、ディレンマの解決の糸口も掴みうるのである。
 ヘーゲル哲学が全体性の哲学であるのは、その特有の方法に根ざしている。
「世界がいかにあるべきかを教えることにかんしてなお一言つけ加えるならば、そのためには哲学はいつも来方がおそすぎるのである。哲学は世界の思想である以上、現実がその形成過程を完了しておのれを仕上げた後にはじめて、哲学は時間のなかにあらわれる。(略)哲学がその理論の灰色に灰色をかさねてえがく時、生のひとつの姿はすでに老いたものとなっているのであって、灰色に灰色ではその生の姿は若返らされはせず、ただ認識されるだけである。ミネルヴァのふくろうは黄昏とともにとびたつ」(註3)というヘーゲルの有名な言葉のなかで象徴的に語られているように、ヘーゲル哲学の立脚点は、ヘーゲルの前で歴史はその発展を終えて停止しているところにある。「真理は全体である。だが全体とは自らの展開を通じて、自らを完成する実在のことに他ならない。絶対者について言わるべきことは、絶対者が本質においては〝結果〟であり、〝終り〟にいたってはじめて、自ら真にある通りのものになる、ということである」(註4)。ようするに、ヘーゲルは彼の「現在」において歴史は終焉したと見なし、過去を振り返りつつ部分に全体が優越することを確認する。歴史が終焉しているからこそ、歴史は全体性として把握しうる。ルカーチにおいては、歴史の終焉は「現在」ではない。彼は、プロレタリアートがその真実の意識としての階級意識を全的に獲得するであろう未来の一時点に、あるいは「革命の黙示録的瞬間」に思想的な飛翔をとげ、そこから歴史を後向きに振り返る。比喩的にいえば、ルカーチの思想にこうした一面があることは確実である。だから「全体性」は、ヘーゲル哲学を継承するものとして、ルカーチの理論体系の中にもちこまれることができた。ルカーチの全体性カテゴリーは、こうして、プロレタリアートの立場(それが実現されるのは、革命の黙示録的瞬間であろう)を抜きにしては存在しえないが、この「立場としてのプロレタリアート」der Standpunkt als Proletariatを理論的に設定しうるのは、マルクス主義がプロレタリアートのなるであろう姿を先取りするからである。この意味でマルクス主義は、いまだ実現されていないプロレタリアートの階級意識に他ならない。
 ルカーチの方法を劇的に印象づけるこの独自性、歴史を全体性において把握するために自己の認識拠点を「革命の黙示録的瞬間」へと投げかけるこの姿勢を可能とさせた、マルクスの理論とは一体いかなるものであるのか。われわれの考察はそこに進まなければならない。

註1 『弁証法の冒険』一〇八ページ
註2 同 三五九ページ
註3 『法の哲学』ヘーゲル(中央公論社「世界の名著」35)一七四ページ
註4 『精神現象学』二四ページ
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2011-01-12 14:29:43

ポスト9.11のハリウッド映画と日本映画

テーマ:告知
 池袋リブロさまで、1月22日にこのようなイベントをやります。是非是非お越しください。池袋リブロさまには一階の人文セレクションコーナーで限界研フェアもやっていただいており、『サブカルチャー戦争』も大変目立つところに置いていただいてとても感謝しております。よろしければ、限界研フェアにもお立ち寄りください。

 

『サブカルチャー戦争「セカイ系」から「世界内戦」へ』(南雲堂・税込2,625円)刊行記念としてトークショーを開催致します。テーマは『ポスト9.11のハリウッド映画と日本映画』。出演者は渡邉大輔さん、三浦哲哉さん、佐々木友輔さん、藤田直哉さんです。
【概要】
9.11以降、ハリウッド映画は変質してきた。ハリウッド映画の変質を「手ぶれカメラ」や「擬似ドキュメンタリー」などの視点から語った『サブカルチャー戦争』の藤田論文と、似た問題意識でゼロ年代の日本映画論を『社会は存在しない』に執筆した渡邉大輔を中心に、ハリウッドと日本の映画が、9.11以降どのように変質し、どのような差異と同質性があるのかを検討する。
ゲストに、優れた映画研究者であり、映画レビューサイトflowerwild編集者である三浦哲哉氏と実作者として『トランスフォーマー』を手ぶれカメラの動きで越えようとする映像作家の佐々木友輔氏をお招きし、様々な立場から忌憚のない意見をぶつけてもらい、映画と映像の現代と未来を考えるシンポジウム。限界小説研究会論集『サブカルチャー戦争「セカイ系」から「世界内戦」へ』刊行記念トークショー。
日時:2011年1月22日(土) 午後6時30分~
会場:西武池袋本店別館9階池袋コミュニティ・カレッジ28番教室
参加チケット:リブロ池袋本店書籍館地下1階リファレンスカウンター
入場料:500円(税込)   定員:70名
お問合せ:リブロ池袋本店 03-5949-2910

【プロフィール】
渡邉大輔、1982年生まれ。映画研究者・批評家。専攻は日本映画史(観客史・映画教育史)。2005年に『波状言論』で文芸批評家デビュー。以降、『ユリイカ』『群像』『メフィスト』『U30』などで純文学、本格ミステリ、ライトノベル、映画などを横断的に批評。共著に『本格ミステリ08』(講談社)日本映画史叢書15 日本映画の誕生』(森和社、11年初夏刊行予定)など。現在、Wasebun on Webで「イメージの進行形」を連載中。ブログhttp://d.hatena.ne.jp/daisukewatanabe1982/Twitter
http://twitter.com/diesuke_w
三浦哲哉、映画研究/表象文化論。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース博士課程単位取得退学。非常勤講師を務めながら映画雑誌などにテキストを寄稿。主な研究テーマは「ロベール・ブレッソン論」と「サスペンス映画論」。
佐々木友輔、1985年神戸生まれ。映像作家・企画者。東京芸術大学大学院博士後期課程に在籍中。高校時代に製作した映画「手紙」でイメージフォーラムフェスティバル2003の一般公募部門大賞を受賞。近年の主な監督作品に、秋葉原通り魔事件を題材にした「夢ばかり、眠りはない」、『新景カサネガフチ』など。また2011年の2月には、郊外から生まれる表現をテーマとした企画展「floating view」(トーキョーワンダーサイト本郷)を開催予定。ウエブ:http://qspds996.com
藤田直哉(ふじた・なおや)1983年札幌生まれ。SF・文芸評論家。2008年に日本SF評論賞・専考委員特別賞を受賞して評論活動を開始。「S-Fマガジン」「パンドラ」などに寄稿。「ダ・ヴィンチ」にて新井素子さんと「SUPPLEMENT FICTION」連載中。東京工業大学社会理工学研究科価値システム専攻博士課程在籍。
http://www.libro.jp/news/archive/001567.php
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