北海道で働く女社長の夫の蝦夷日記

国際政治から映画・音楽・地元の温泉やラーメン紹介まで。難しい話は分かりやすく、がモットーです。


 映画「永遠の0」公式HPより


以前ブログ記事にも書いたように原作を読んでいたので、観るかどうかは留保していたのですが、昨日の2日に「箱根駅伝」の往路ゴールを見届けた後に、ディノスシネマズ旭川へ行ってきました。やはり予告で見た空母「赤城」のCG及びVFXが良かったので、大きなスクリーンで観てみようと。
行ってみると観客は総じて若い人と年配の人が多かった感があります。それこそあの時代の当事者ではないかという、かなりの高齢の方も見受けられました。

映像はよかったですね。
空母赤城や真珠湾攻撃のシーンは素晴らしかったです。邦画のCGはこれまでイマイチ、という印象が強かったのですが、ついに日本もここまで来たか、という感想です。

 


ちなみにVFXという用語は視覚効果と訳されて、詳しくは知りませんが簡単に言うとCGなどで作成されたデジタル造形物などを、実写映像として見えるように加工処理する技術らしいです。
上は空母赤城のメイキングVFX映像。下は赤城から発艦する零戦。

 


こういうふうに見てしまえば比較的簡易な加工技術に見えるのでもっと多くの、例えば他の空母や戦艦の映像も観たかったと思ったのですが、実際は赤城だけでかなり費用がかかっているようです。

さて、映像以外の内容の方ですが。
文庫本で600ページ近い原作ですが、もともと宮部久蔵に直接関係のない戦闘・戦況説明が多いのでその部分をバッサリ削り、更に登場人物を絞って整理・編集しながらも原作に忠実に話を進めています。2時間強の映画の尺に収めるにはさほど苦労はなかったと思われますが、思ったより現代部分のパートが多かった気がします。
原作では現代パートの人物描写の物足りなさを感じましたが、映画の方は原作ほど強くは感じませんでした。ただ原作でも鼻についた新聞記者の発言を、映画では孫である主人公の学生時代の同級生に語らせていますが、あれは全く不要です。著者も映画監督も「特攻とテロは全く違うもの」と訴えたかったと思うのですが、そこはほとんどの国民は理解しています。もうちょっと聴衆を信頼してもいいのではないかな?

その部分と、ラスト近くで全てを知った孫が見上げる上空で、零戦に乗った宮部と対面するという日本映画にありがちなチープな演出はカットして、もっと宮部久蔵の内面を描いた方が良かったと思います。
例をあげると、どうしてあの時代に宮部があのような価値観を持ちえたかなどの描写は原作にもありませんが、そういうエピソードを新たに追加することで宮部久蔵という人物に厚みを持たせ、リアリティを増した方が物語に深みが出ます。逆に、そうしなければ現代の価値観を安易にあの時代に持ち込んでいる、と評されても仕方がないでしょう。原作では映画に描かれていない「パラシュートで降下する敵兵」のエピソードで、宮部久蔵の人物像が「戦後民主主義」で生まれた価値観を安易に移植した人物ではないことがかろうじて暗示されていますが。
脚本を総括してみると、原作に忠実である分、原作で物足りなかった部分が映画でもそのまま出ている、というのが梅之助の個人的な感想です。まあ興味のある分野の作品なので、どうしても評価基準が厳しくなってしまいますね。


あと、意外だったのが制作協力・協賛に朝日新聞社と中日新聞社という左系新聞社が名を連ねていた事。
ふ~ん、なるほど。
原作には著者百田尚樹氏の歴史観及びマスコミ論と思われるものが登場人物の一人によって語られるのですが、映画ではそこはバッサリ削られています。映画としては、左右どちらにも寄らぬニュートラルな作品となったので、それはそれで正しい選択でした。原作で暗に朝日新聞(?)を批判していた著者はどう思っているかは知りませんが。。。。

俳優さんの演技は総じて良かったと思いますね。そしてこの作品は昨年5月に亡くなった夏八木勲さんの遺作となりました。
この「永遠の0」の他にも、「終戦のエンペラー」や「そして父になる」など、亡くなった後に封切られた出演映画がいくつもあります。夏八木さんは亡くなる直前まで「役者」でいたんですね。
すごい人です。

 

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【関連記事】
今日だから小説「永遠の0」の感想を(2013/12/08)
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