【3/28 13時頃のメール投稿分にレイアウト変更と追記をしました】

学習指導要領の異例の直前変更で(それも総則!)、「国家を歌えるように」「我が国と郷土を愛し」が追加されたのを昼休みになってから朝刊を読むことができて(※1)、驚いてこのエントリーをアップしました。


もしも教育を、「国家百年の計」と本気で考えているならば、気遣うべき相手は「保守派の国会議員」ではなく、教育現場であることに間違いはありません。

そして、同じタイミングで、君が代不起立の根津先生の椅子を引いて転ばせる都教委職員の存在があります(※2)
(レイバーネットの記事を後半に添付します)

愛国心の強制を推し進めるために、国民や市民を向かず権力者におもねる文部科学省。

愛国心の強制に対する「反乱分子」とお上が見なした人を潰すためならば(彼らの言葉では「しつける」かもしれません)、座る人の椅子を引いて傷害を与えてもやむなしと考える都の教育行政。

そして、「そうさせる」人たち。
今、起こっている愛国心教育に関わる物事の進め方の異常さがひしひしと伝わります。

本当に郷土愛を持てるよう努力した、その結果が「強制」になりますか?


「国と郷土を愛し」とは?
郷土愛でなく統治機構への愛を、無私の犠牲心としての国家への愛を持たせようとするがゆえでしょうか?

そうでないと証明していただけますか?


パブリックコメント募集段階で、日本教育再生機構が叫んでいた内容を出すことが織り込み済みで、つまりは裏で手を握っていたと考えることはまったく不自然ではありません。


そこまでして盛り込みたい愛国心は何のためでしょうか??

(※1)
東京新聞 学習指導要領 君が代『歌えるように』 「愛国心」総則明記 直前変更きょう告示
2008年3月28日 朝刊

 文部科学省は二十八日付で、小学校で二〇一一年度、中学校で一二年度から実施する学習指導要領を告示した。二月に公表した改定案を一部修正し、学校の教育活動全体についての方針を示す総則に「我が国と郷土を愛し」の文言を新たに盛り込んだ。また、小学校音楽では君が代について各学年で「指導する」としていたのを「歌えるよう指導する」と変更した。いずれも議論を呼ぶ可能性のある事柄で、意見が反映される余地のない土壇場での変更が批判を呼ぶことは必至だ。 

 同省は「改定案公表後の与党からの意見や、一般公募で寄せられた意見を総合的に判断し、(愛国心などを新たに盛り込んだ)改正教育基本法の趣旨をより明確にした」と説明している。

 愛国心については、道徳に「国を愛する」、社会で「国を愛する心情」の記述があるなど、学習指導要領にはすでに盛り込まれてきたが、総則に記載されるのは初めて。教科横断的な道徳教育の中で、どういう日本人を育成するかという文脈で「我が国と郷土を愛し」の文言が加えられた。改定案の段階で盛り込まなかったことについては「長くなりすぎないようにしたため」などと説明している。君が代については、指導要領の趣旨や内容について詳しく説明する解説書には一九九八年改定時から「いつでも歌えるようにする」との記述はあるが、指導要領自体に「歌えるように」とは明記されていなかった。同省は「趣旨を明確にした。先生にはより意識して指導してほしいが、児童の成績などに反映するような変更ではない」としている。

 二月十五日の改定案公表後、与党内からは「教育基本法の改正が十分に反映されていない」などの声が上がっていた。翌十六日から一カ月間に、一般から電子メールや郵便、ファクスで寄せられた意見は五千六百七十九件。「社会科以外でも教えることを盛り込むべきだ」との意見がある一方「徳目を子どもに押しつける点で大きな問題」との意見もあった。


NHK 新学習指導要領 愛国心を明記

来年4月から一部前倒しして実施される新しい学習指導要領が28日告示されました。改正された教育基本法の趣旨をより明確に示すため、一部の表現が改訂案から大きく見直され、道徳教育の目標に、いわゆる愛国心の育成が明記されました。公表された改訂案が告示の段階で見直されるのは異例のことです。
(3月28日 5時4分)


東京新聞 【社説】 学習指導要領 疑念ぬぐえぬ道徳強化
2008年3月28日

 告示された新学習指導要領は原案よりも「道徳」が強化された。あってよい環境教育面の充実はみられず、慎重意見も多い武道の必修化はそのままだ。修正の仕方にバランスを欠いてはいないか

 文部科学省は今年二月、幼稚園と小、中学校の次期学習指導要領について改定案を公表し、今月十六日までの約一カ月間、一般から改定案への意見を電子メールや郵便などで募っていた。そして、学習指導要領を告示した。

 指導要領はほぼ十年ごとに改定されている。今回は四十年ぶりに授業時間数と教える内容を増やし、小学校の高学年で新たに英語教育を取り入れることなどが主な特徴だ。

 これまでの「ゆとり教育」からの方向転換であり、国民から広く意見を募るのは当然の手続きだ。約五千六百件の意見が寄せられたという。多様な意見に耳を傾け、場合によってはただすことも妥当だろう。

 修正個所をみると、道徳にかかわる記述が目立つ。小、中学校とも「総則」の「伝統と文化を継承し、発展させ」が「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛し」などと変更された。

 小学校の音楽で「君が代」は各学年で「指導する」となっていたが「歌えるよう指導する」と加筆された。「外国語活動及び道徳」が「道徳及び外国語活動」に変わるといったこまやかな文言入れ替えもある。

 「総則」は学校の教育活動全体について方針を示す指導要領の根幹部分だ。改定案が修正、加筆されるのは異例といえる。同省は修正について「与党や一般からの意見などを総合的に判断した」と説明する

 同省がまとめた一般意見の概要では「『国を愛する心』を総則に明記し、社会科以外でも教えるべきだ」との主張がある一方で「愛国心などの徳目を子供に押しつけるのは問題だ」という意見もあり、道徳の強化は必ずしも賛成ばかりではない。

 修正は、一般意見を反映させたというより一部与党議員の意見に従った、との疑念がぬぐえない

 総則には「環境の保全」という言葉も加わったが、各教科での加筆はみられない。子供にとって環境教育は重要な課題だ。道徳並みに補強しないのはなぜか。

 一般意見からは中学での武道の必修化に「施設の整備が必要」「指導者確保に疑問」といった声が出ていたが、ほとんど黙殺されている。

 国民の意見聴取を名分に、与党の意を酌んで原案を変えるようなことがもしあるとするならば、「我が国を愛する」教育につながるとは、とても思えない。


こちらが根津先生の記事です。
(※2)
レイバーネット 08/3/28
報告~根津さんをクビにしないで!処分前日アクション


佐々木です。

「3・27 根津さんをクビにしないで!処分前日アクション」の報告です。

3時半から要請行動が始まりました。わたしが第二庁舎27階(人事部)に到着
したのは、5時半過ぎでした。請願書の所在が問題になっていましたが、明日の
都教委定例会の議題になっていることが判明。ただしそれが「解雇をさせない会」
の請願であるかどうかは不明。金井係長は「請願についてはどんな請願か、何件
あるかは答えられない」と回答しました(写真)。

その後、根津さんがガードの中のトイレに行く途中、廊下にあった椅子にすわろ
うとしたところ職員の誰かに椅子を引かれて転倒し、腰を打ちました
。根津さん、
支援者はこれに強く抗議しましたが、謝罪のことばもなくこちらが要求したシッ
プさえ出しませんでした。職員の根津さんへの暴力は先日の腕の捻挫にくわえて
これで二度目です
。都教委は暴力でも何でも使って根津さんをつぶそうとしてい
のがはっきりわかりました。

(略)


●3月28日(金)都教委定例会

 ▼8:00~ 都庁第2庁舎前でビラまき
 ▼8:40~9:00 傍聴受付(第二庁舎1階臨時窓口)
 ▼9:30~ 都教委定例会傍聴(都庁第2庁舎30階教育委員会室)
        根津さんの処分決定 
 ▼12:30~ 都教委包囲ネットの行動があります。

●3月31日(月)処分発令(場所・時間未定)

※最新ニュース・関連ニュースは以下のサイトで
「解雇をさせない会」HP http://homepage2.nifty.com/kaikosasenaikai/
「解雇をさせない会」ブログ http://kaikosasenaikai.cocolog-nifty.com/
都教委包囲ネット http://kenken.cscblog.jp/

【ここまで、3/28 13時頃のメール投稿分に修正】

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パブリックコメント全般の形骸化については、2008/3/19のエントリー、『「地球環境保全・エネルギー安定供給のための原子力のビジョンを考える懇談会」最終報告書 』にも書かせていただきました。


都合の良いメッセージを受け入れ、それ以外は訂正の必要なしとして切り捨てる態度が上の案件でも見られました。


今回の学習指導要領での運用を見れば、一般的な市民感覚を持つ人に「疲弊させ、諦めさせる」ことを目的にしているのだということがいよいよ確信できます。


教育基本法改悪がアベ総理という傀儡を使って突破されたとき恐れていたこと、教育を統治手段化するための姑息なやり方が、大手を振って行われるようになってしまいました。

悔しくてなりませんが、だからこそ、ここで諦めるものかと、息を深く吸って背筋を伸ばしていきたいと思います。


たまたまそこに住んでいるというだけで、反対意見や疑問を挙げることが許されない、そうした統治機構(=ストラクチャ)を愛せよ、など、どだい無理です。


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