レッドキング雑談 その3

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樹脂は、現場では、ポリと呼んでいます。ポリエステルの略称で、これにグラスウールを均して貼り込んだものが通称FRPと呼ばれます。詳しく知りたい人は、ググって下さい。
FRPは、もともとは車やバイクの板金の代わりに重宝して、ポリエステル専用のパテ、通称・ポリパテと合わせて使います。
特撮の現場にFRPが導入されたのは、「日本誕生」の岩、「妖星ゴラス」のマグマの牙などが最初です。
ゴジラでは、モスゴジで、爪や牙に使われています。
東宝に居た村瀬継蔵さんのお話では、ボンドメーカーのコニシへ出向いて、勉強してきたそうです。応用って大事ですよね。
以来、特撮の小道具は、FRPが使われます。
仮面ライダーのマスクも、遡れば、車の板金の流れにルーツがあるのが面白いです。
車関係で言えば、発泡させたラテックス、エバーソフトはブリヂストンの商標です。怪獣の皮膚で活躍した材料が、実は車の座席に使われていたわけです。

高山さんは樹脂は巧くありませんでした。シリコンは使った事がないそうで、石膏型へ樹脂を流して、柔らかいうちに抜いてしまうと言ってました。2つ以上ある場合、同じ形になりません。
だいたいラテックスの作り物も、骨を仕込むと形状が変わります。樹脂はとくに成型時に熱でひけて変形してしまいます。
それを、柔らかいうちに抜いてしまう、と言う発想は大胆です。
そして絵描きさんだから、同じ物2つあったらおかしいのです。いびつに違うところが、「面白いんだよ」という人です。
怪獣も動物なので、左右非対称です。
それは、成田亨さんのデザインがまずそうです。
佐々木明さんの造型も同じです。セブンの頭のブロック模様。前の段、左右と数が違います。

レッドキングで樹脂は牙だけです。足の爪は、どうやら着け忘れたようです。それともこの方が面白いと思ったのか。爪を取り付けるつもりで、凹んでいます。凹んだところをくり抜いて中から通すのです。
写真は、レッドキングのデザインを描いている成田さんと、レッドキング製作中の高山さん。




いよいよ今月、高山さんの怪獣以前の時期の絵が個展で観られます。
豊島区立熊谷守一美術館。2/16(木)~3/4(日) 
http://kumagai-morikazu.jp/
生き方に不器用で頑固だった高山さんの情熱に溢れる時期の絵です。ぜひ行って、時代の息吹に触れて下さい。
$ヤマダ・マサミのブログ
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