塾生の展覧会『第8回 横浜画塾展』が迫ってきました。
それに伴い、額装についての質問などが塾生の方々から出ています。
●額は何センチ幅がいいですか?
●額の色を決める基準は?
●マットの色の基準は?
●マット幅はどのくらいが妥当?
●マットの咥えはどのくらい?
●シングル、ダブル、トリプル、マットは重ねるべき?
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私は、私の“趣味”を塾生の皆さんに押し付ける気はないですいし、一般的に言われている(かもしれない)額選びの“常識”も、結局は誰かの“趣味”の受け売りだと思っていますので、信用していません。
額とマット選びの一番の“基準”は、「絵が一番よく見えること」 ということしかないと思っています。
もちろん、“一番よく”というのは、あなたから観て一番いいということです。
私から観てではありません。
もっと簡単に言うと、『決まった“答え”はない。人それぞれ、状況それぞれで無数の“正解”があるということ』 だと思います。
なので、
「客観的基準に合わせるより自分が良いと思う方を選ぶべき。」 というのが私の見解です。
仮に「こうでなければ」「こうあるべき」という方がいても、それはその人の私見か便宜上誰かが言ったことの受け売りです。
私の場合も同じで、皆さんに言うことはほとんど自分で気付いたこと(私見)です。たまに受け売り(引用)で話す時は、出来るだけ出所を言うようにしています。
その中から共感できることを自分なりに吸収していただくしかないのだと思います。
ここまで読んでいただいて、うすうす気が付いている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そうなんです、私が言いたいのは、“美”という価値観そのものが個人(作家)の側に委ねられている“美術”という世界では、“一般共通の価値観”とか、多数決の判定は意味を持たないと思うのです。
※“デザイン”とは話が別です。
作者本人が“最高”と思えば、賛同者ゼロでも最高ですし、高値がついて大人気でも作者が“駄作”と思えば駄作なんだと思います。
偉そうなことをのたまいました。でも、そう思います。
“美術”ってそこが“基準”だと思っています。
“佳作”か“駄作”かは、わたしが決めるのです。残念ながら、駄作だらけです。
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