「この中に医者はいませんか?」
なんていうアナウンスが響くシチュエーションに出会ったことありますか?
色々な人に聞いてみると
ほとんどかたが、無いか、あっても1回くらいでした
平均すると人生で0.5回って言ったところでしょうか?
ちなみに俺は4回あります
(その内の1回は以前にブログに書いています 「JR急行一見殺人事件」参照)
これ仲間のドクターに聞いてみてもかなり多いみたいです
まだ医者になって10年も経っていないのに4回……
お祓いでも行った方がいいのかな……
ちなみにこの「医者はいませんか」コール
医師の立場から言わして貰うと
とっても怖いです!!
まずなんの病気か分からない
救急をしていたのでたいていの疾患は診れますが
お産とかだと正直かなり厳しいです
しかしそれよりも恐ろしいことは
武器がないこと!!
病院では
ゾーマ(心筋梗塞)とか竜王(多発外傷)など
ラスボスレベルの疾患と死闘を繰り広げられますが
それも強力な武器(医療機器・薬)と
頼もしい仲間(医療スタッフ)があってこそ
それらがない状態で患者を診るなど
ひのきの棒だけ装備して冒険の旅に出るような心境です
相手がスライム(風邪)とかなら良いですけど
デスピサロ(脳出血)とかだったら……
おお怖い
さて前置きはこのくらいにして
今回は先日(と言っても結構前だけど)、
俺が経験した「医者はいませんか」のお話をしてみたいと思います
ではどうぞ
その日、夜10時頃、
仕事を終えて家へと帰ろうと地下鉄に乗っていた
某駅で停車する列車、俺はぼけーっと文庫本を読みながら発車を待っていた
しかし2、3分しても扉が閉まる気配は無い
しばらくすると車内がざわつき始める
人身事故でもあったのかな?
俺も本を閉じ車内アナウンスを待っていた
次の瞬間、流れるアナウンス
「車内で急病のお客様がいらっしゃいます
発車まで少々お待ち下さい」
……
これって暗に医者呼んでる?
俺行かないといけないかな?
その瞬間、駅員が3人、
AED(自動除細動装置)を持ってホームをかけていく
遠くから聞こえて来る
「医者はいませんか」の声
……
はい、行ってきます
さすがに無視もできず、
俺は内心どきどきしながらホームを小走りに走っていく
すると十数メートル先に
駅のホームにスーツ姿の男性が倒れ
その周りを数人が取り囲んでいるのが見えた
倒れている男性の隣には一人の若い男が跪いていた
「僕医者です!
医者です!!」
跪いた若い男が大きな声で叫んだ
あれ?
なんか先越されてる……
えっと、どうしようかな
あまりたくさん医者がいても混乱するだけかも
一瞬躊躇して、叫んでるドクターを見る俺
……
なんか
眼球がすごい勢いで反復横飛びしてる!!!
しかもまだ
「僕医者です」を連発し続け、動き出す気配がない
だんだん周りの駅員達の目が
「医者なのは分かったから、さっさとなんかしろや!!!」
って感じになってきている
もしかして研修医かな?手伝ったほうがいいよね?
メダパニ状態になっている若者を助けるべく、俺は近づいていた
俺「あのー、僕も医者なんですけど
お手伝いしましょうか?」
すごい勢いで顔を上げる若いドクター
なんか目が血走ってる
「お願いします!!」
若いドクター縋り付くように言うと
なんか俺を
地獄に垂れた蜘蛛の糸をみるような目で見てきた
「はあ、分かりました」
とりあえず患者に視線を向ける俺
30歳ぐらいの男性が
豪快に痙攣してる!!
ああ、多分てんかんだな
(一応脳血管障害とかの可能性もなきしもあらずだけど)
まあ、多分そのうち痙攣止まるだろうし
救急車呼んでバイタル(血圧、脈拍、呼吸 等々)を見ておくぐらいしかやる事ないなあ
とりあえず(多分)よく見ている疾患なので安心する俺
「え、えっと、
で、電車の中でなんか急に超震えだして、なんかすごい事になって」
震える声で若いドクターが俺に説明を始める
……
なんか君も同じくらい震えてるけど大丈夫?
あと説明も医者としてすごい事になってるけど……
説明を終えると若いドクターはおもむろに
患者に馬乗りになる!!
……へ?
なんで急にマウントポジションを取ったの!?
呆然とする俺の前で、そのドクターはとんでもない事を口走った
「と、とりあえず
心臓マッサージをします!!!」
……
だめ、
ザオリクはまだダメ!!
(生き返らすドラクエの呪文です)
「ストップ、ストップ
心マ(心臓マッサージ)は必要ない」
慌てて止める俺
まだ心臓止まってないよその人!!
「それじゃあ
AEDで電気ショックを!!!」
今度は駅員の手からAEDをもぎ取って
除細動の準備を始めようとする男
……
イオナズン(最強の電撃呪文)はもっとダメー!!!
(まあAEDは必要ない場合は作動しないようになっているけど……)
こうして、混乱の極みにいるドクターと俺の
初めての共同作業(?)は幕を開けたのだった
という事で次回に続きます
更新まで少々お待ちください
ではでは

楽しんでいただけましたらクリックお願いします
携帯の方はこちら→人気ブログランキングへ











