大阪府泉南地域のアスベスト(石綿)紡織工場の元従業員や近隣住民ら29人が「石綿で健康被害を被ったのは、国が危険性を知りながら規制を怠ったため」として、国に総額9億4600万円の損害賠償を求めた泉南石綿訴訟の判決が19日午後、大阪地裁であった。

 小西義博裁判長は、国の不作為責任を認め、一部の元従業員に賠償するよう命じた。

 石綿被害を巡る訴訟は各地で相次ぎ、企業に賠償を命じる判決も出ているが、国の責任が認められたのは全国で初めて。

 原告は1939~2005年まで石綿紡織工場で働いていた当時の従業員とその遺族、工場の近隣住民。石綿肺や肺がんなどの健康被害を訴えている。

 原告側は「国は30年代の海外の研究や、石綿紡織工場の職人の健康調査などで、戦前には被害を認識し、予防できた」とし、47年の旧労働基準法制定時に、各工場に、粉じんの飛散を防ぐ排気装置の設置などを義務づけるべきだったと主張。

 一方、国側は「47年当時は、健康被害が予見できず、排気装置の技術も確立していなかった」と反論。「石綿使用を全面禁止にした06年まで、時代の科学水準に応じた規制権限を適切に行使した」としていた。

 また、原告側は近隣住民2人について「工場から排出された粉じんで石綿肺になった」と「近隣暴露」を主張し、国側は「石綿肺は高濃度暴露でしか発症しない」として、因果関係を否定していた。

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