週末に郊外の畑に出かけて収穫の喜びを実感する「半農生活」。中高年に広がるブームとは裏腹に、「農園が遠い」「指導者がいない」といった理由で長続きしない人が少なくない。専門家は「都市生活者が菜園デビューする際にはサポートする“伴走者”が大切」と指摘。趣味の教室と違って相手は生き物なだけに、1カ月以上畑を放置すれば雑草だらけにもなる。自分に合った農園選びのコツとは?(日出間和貴)

  [グラフで見る]東京都の体験農園数の推移

 ■毎年希望者が殺到

 都市生活者の農業で、先駆的な取り組みを続ける東京都練馬区。ここ数年、利用者に人気なのが農家の指導を直接受けられる「体験型農園」だ。区民でなくても20歳以上であれば応募でき、農機具などは農園側が準備。そんな至れり尽くせりのサポートが評判で、毎年4倍近い希望者が殺到するという。

 「市民農園と比べて体験型の自由度は少ないが、農業のプロが指導してくれるため、収穫される野菜が見劣りしない。一緒に農業を学ぶ者同士の交流も励みになり、市民農園よりも長続きしているケースが多い」と同区都市農業課。

 まずは農園の確保。しかし、利用者が期待する指導を受けられなかったり、自宅から交通の便が悪かったり、耕運機が入れない農地だったり…。自分のライフスタイルに合った農園にどう巡り合うかは案外難しいようだ。

 練馬区の場合、毎年1月、区報で新規募集をかける。農園の空き情報は口コミというケースが少なくないが、自治体の区(市)報やホームページに目を光らせることも必要だ。

 ■婚活・就活と同じ

 「農地が100件あれば100通りの農業パターンがある」。そう話すのは野菜栽培の指導を行う「菜園クラブ」代表の増山博康さん。農園選びのポイントとして、(1)適切な指導者(2)自宅からの距離(3)農園の広さ-の3点を挙げる。

 自宅から農地まで車で1時間以上かかると通う頻度が減り、農園の維持・管理がおろそかになる。広さは最初は8畳程度の菜園で、手間のかからないイモ・豆類などの野菜を扱うことが長く続けるコツだという。

 「農業デビューする都市住民の中には、畑の歩き方すら分からない人がいる。プールで水に顔をつけたことのない人にクロールを教えようとしても無理があるように、農地を借りる側と貸す側にしばしばカルチャーショックが起こる」と増山さん。農地は農家にとっての生活の場。双方が互いの立場を理解しようと努めることが大切のようだ。

 農山漁村文化協会の「ルーラル電子図書館」といった、タネのまき方や病害虫の駆除など農業に関する情報に目を通すことも技術の向上や農を取り巻くネットワークづくりに役立つ。

 「レジャー白書2008」によると、貸し農園の参加人口は約200万人、参加希望人口は4倍超の820万人。都市生活者の農業に求める欲求は高い。増山さんは「農地選びは『婚活』『就活』と同じで、必ずしも合理的にいかない。あくまで対人関係の上に成り立っている」と話す。

 ■「東京に農地残したい」85%

 東京都が昨年実施した「東京の農業」に関する都政モニター調査で、「東京に農業・農地を残したい」と答えた人は85%で、前回調査(平成17年)より3・5ポイント上昇した。「農作業体験をしたい人」は56%で、「そう思わない」(16%)を上回った。若い世代ほど農業への関心は高く、20代の7割近くが関心を持っていた。

 また、都産業労働局農林水産部の調査では、都市生活者に人気の体験農園の開設数は増加傾向にあるのに対し、市民農園は減少傾向にある。

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