ことだま

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今日は午前中、ヨガのクラスがありました
車で隣の隣の町まで通っているんですが
その道のりが片道約40分 速いときだと平均100kmくらいの 軽い高速みたいな幹線道路なんです
そこを音楽をがんがんにかけて(今日はALTZくん) ごきげんで往復するのが常なんですが



このあたりは 関東平野の裾野に近く 空がとっても広いんです
だから、天気の良い日にドライブしてると ものすごい開放感に包まれるんです



帰り道 ヨガの余韻にひたりながら やああ きもちいいなああぁ 生きててよかったなあぁーー とか思いながら 車を走らせていると

気づけば わたしのまえを一台の大型トラックが走っていました

なにを積んでいるんだか、ものすごく背の高いものを大きなねずみいろのビニールシートでくるんでいて それは、目の前にたちはだかる巨大なぬり壁のように なっていました
排気ガスの黒いけむりをまきちらしながら わたしの目の前の青空のほとんどを覆いかくす塗りかべ



なんか…その重圧感に いい気分が ちょっと台無しなかんじになり
わたしは むぅー… とうなりつつ
しかしながら運転技術がいまひとつなわたしはとりあえず、しばらく壁のうしろをおとなしくついていきました



でもこの大型、異常に遅いんです
となりの車線を流れる車は、最低でも80kmくらいだしてるというのに
この車は30kmか、速くて40km

やっぱしタイミングをみて追い抜こうかなぁ と 思い立った矢先
塗りかべの下の方になにか書いてあるのが目に入りました



「全長15m 追い越し注意!」



え?15m??
それってどのくらいだろ?よくわからないけどもしかして超長くないですか??
よくある、車を何台も積んではこぶ二階建ての荷台3台分くらいがジョイントされてる図 を 想像し
それも長いだけじゃなく 巨大な重たい塗りかべ素材の塊であるような そんなビジョンがあたまに浮かび
しかも、「注意!」と言われ
なんか 追い越しのタイミングを相当きちんと見極めないととても危険な気がしてきました



気弱なわたしは 抜くに抜けないまま
ううぅぅー… とさらにうなりながら
なんかやだ…前のくるまやだ・・やだ…
と ムスッとしつつも しばらくのろのろ走り続けたのです



けど…
信号も青空もなにも見えない視界の悪さの中 もうもうと黒煙に包まれ 速度30km
だんだんえん罪で拷問を受けているような気持ちになってきて
これはさすがに耐えられないなー
てゆうかなんであたしこんなに耐えてるんだ?
などとよくわからなくなっているうちに
しばらくすると 隣車線に一台も車がいなくなりました



いまだ!
と 一念発起し 右ウインカーをだして、思い切って隣車線にでました
そして塗りかべヤロウを横目でみると



み、短い…
普通の大型とたいして変わらないじゃないか…
15mって、こんなに短いの!!!なんだよ脅かさないでよ!!!
拍子抜けしたと 同時に 前の方に運転席のあたりが目に入りました
とたんにあの、威圧感いっぱいのいやらしく黒い塗りかべだったはずのそいつの存在が
重たい荷物をスピードもでない車だけど一生懸命運ぶ がんばるおとうさん に変わりました



もはやなんだかいとおしくすら感じられるおとうさん
その運転席のあたりを
アクセルを踏み込んで 抜かしながら
ふと思いついて
「おーつかれさまでーす」
と声に出して言ってみました


そうしたら いとおしい気持ちがかたちになって自分の周囲の空気を震わせたように感じて
なんだかもう無性にたのしいきもちになって
しばらく ひとりで えへへへって笑いながら また青くて広い空の下を たのしく帰路に就いたのでした




おしまい



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