7回幼児教育・保育研究会


東麻布保育所園長 地代治子先生


幼児教育・保育研究会


日時:18日(金)18時半開場
第7回は座談会形式で行います。座長は、 東麻布保育所園長 地代治子先生です。

公立保育園で40年間、保育の仕事に携わり、そのうち15年間は園長としてご勤務されました。平成204月~東麻布保育所園長先生。保育士。スーパーバイザー(育児相談対応のカウンセラー)。

座談会タイトル:『保育園・幼稚園の福祉施設としての社会的役割と子供の発達』

昭和43年入室~江東区~9園

保護者や地域とどうむきあうか、

子育て支援と課題



保育園では、社会的な変化の影響を大きく受ける。行政のニーズが大きく変化し、多様化、複雑化している。昭和43年当時は、部分給食(ご飯を持参し、おかずだけを提供)月曜は入浴。身づくろいの日(髪の毛を切る、取れたボタンをつけてあげる)があった。 保育所指針も今とは随分違っていた。今は、障害児保育、産休明け保育、緊急一時保育、夜間保育、年末保育、暫定保育園・・・・・等々、保育園の機能も多様化している。

日本経済の危機の中で、社会の矛盾は、乳幼児に大きな影響を与える。保育環境が良くなっているという実感はない。昔のこどもたちの方が寧ろのびのびしていた。核家族化、親の育児能力の低下、子育ての孤立化・・・等が増えてきているという実感がある。この社会の中で子供を育てるということは、様々な困難があり、子育ての不十分さや、弱点が、大きな問題になって出てきている。保育園の現場でも、虐待の問題や、保護者の仕事中心の生活に子供の生活を無理矢理あわせていかなくてはならない、といった現実がある。平日でも、ファミリーレストランでお迎え後に食事していたり、0、1歳児でも、就寝が11時だったり、12時だったりする。閉室時刻の8時15分を過ぎてもお迎えがないことも多い。

育児情報の氾濫の中で、早期教育には非常に熱心だが、本当にその家庭に必要な情報が入りにくい。施設見学でも、いろいろな子育ての悩みを話されるお母さんが多い。できるだけ園長が対応するようにしている。お母さんは自分一人でこどもを育てたいと思いながら、それが、最適な子育てに繋がっていない、ということも多い。保護者と園の間で、子育てに対する意識のずれが発生し、よく話を受け止めて話あっていかないと、クレームに発展しやすい。一方で、園への厳しい批判や意見は、期待の表れだと思って受け止めていくことが大切だと考える。

幼稚園や保育園の役割は、園に通う親子の子育てを励ますだけでなく、地域全体で、孤立した親子等も励ましていくことが大切だと考えている。昔は、家庭や地域の中で、育児の伝承があるのが普通だったが、今は無くなってきている。地域で子供に関わり合っている地域の子育ての輪が保育力、教育力になっていた。将来の地域を支えるのは、子供たちだという視点を持って、地域全体で支える。保育の主体はお母さん、お父さんであることをしっかり伝える。保育園は、小学校就学までだが、親はその先ずっと向き合っていかなくてはならい。乳幼児の発達が大切。それぞれの年齢で何を大事にそだてていかなくてはならないかを、よく考えていかなくてはいけないと思う。親自身が地域社会の中で子育てをしていく道筋を開いてあげることが大切だと思う。親同士の話し合い、子育ての輪を広げることを大切に考えている。親の会でいろいろ話し合ったりするのがいいと思う。商店街で声をかけあうことで繋がりができる。大人の生活の中で、人と人とのつながりができると、親が立ち直れて、子どもも育っていくことができる。保育園の役割が重要だと思う。

ワーカーズコープは、NPO法人、協同労働による協同組合の保育園。支え合う、築きあう、広め会う、という三つの共同を大切にしている。子供が育つと言うのはどうゆうことなのか、自分たちの保育園が目指しているものは何か、何のために働くのか、常に問いなおしていくことで、やりがいとか生きがいになる様な園づくりができると素晴らしいと思う。



・私立の場合は、どうしても園の方針に合わないような場合には、園側からでもお断りすることが可能だが、公立の場合は、それが無いのが大変だと思う。



家では見られないような子供の成長を見せてあげる体験を沢山して、親に子育ての楽しさを見つけて貰えるようにしている。親として子供と一緒に育つ。自分を育ててくれたのも子どもと親だったと思う。一番大切なのは幹だと思う。習い事は枝葉であって、枝葉よりも幹を丈夫に育てたい。人間性が豊かで優しい保育士になってほしい。

昔は素晴らしい保育士の先生がいるのを評価していたが、今は、集団としてどうかを評価する。10カ国21人の生徒がいる。生きる力ではなく、生き抜く力をつけたい。

以上



幼児教育・保育研究会







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