講演者:山川美恵子先生


幼児教育・保育研究会-第2回04

社会福祉法人恩賜財団母子愛育会ナーサリールーム園長、
あいいく病児保育室室長、
淑徳短期大学非常勤講師 

品川区公立保育園元園長。

公立保育園全国初の夜間保育(夜10時まで)を立ち上げ。

主な著書(分担執筆)

・「幼稚園・保育所の運営トラブル解決事例集」(第1法規)

・「幼稚園・保育所の経営課題とその解決」(第1法規)

・「保育実践事例集」(第1法規)

・「保育界」(日本保育協会)

・「感染と消毒」(幸書房)

・「保育とカリキュラム」(ひかりのくに)



幼児教育・保育研究会-第2回幼児教育・保育研究会


『こどもの時間』



・今になってもっと勉強したいと思い、大学院で社会福祉を専攻し今年春、無事に修士課程を修了したアラ還です。今日お集り頂いた皆さんと一緒で、いつまでも、学ぶ立場でもあります。

・子どもの時間を豊かにするのも貧しくするのも子ども自身ではない。大人の責任。子どもは、与えられた時間と環境の中で、生活する。どういった環境を与えるかは、大人が選ぶ必要がある。

・保育とは何か、養護と教育である。例えば、おむつ交換、何工程あるか?保育士は、専門家としての動きが必要。本来のおむつ交換は、綺麗にするだけでない、養護と教育が含まれる。楽しくお話しながらおむつ交換をしていくことも保育の大切な点。温タオルでふいたあと、すぐにおむつをすると、蒸れて気持ちが悪い。折角のチャンス、少し遊んで、乾いてから、おむつをする。全て行うと30工程ぐらいあるかもしれない。特に小さい年齢においては、養護と教育とは切り離せないことがおむつ交換一つにとってもわかる。

0時過ぎに寝る乳児も増えてきている。子どもに選択権は無い。与えられた時間、空間のなかで、子どもは活動している。そのために大人の配慮が必要になってくる。遊びやけんかなどを通して、人間の根っこであるところの「思いやり」とか「人間関係のふれあい方の力」をつけていく時間が必要不可欠であるし、生活リズムを整える事の大切さを思い出し大人のペースに子どもを巻き込まないことの大切さを大事にしてほしい。

・夜間保育を公立で全国初スタートさせたが、その時、夜間保育をやるべきか、やらないべきかを議論しても仕方が無いと思った。現実の子どもの姿をみて必要なことをやってきた。園では、2重保育、3重保育を受けている子どもたちが実際に多かったので、一つの園でトータルされた一日が過ごせる為に夜間保育が必要だと思った。



幼児教育・保育研究会-第2回03


・家庭で笑って楽しい会話をして欲しい。子どもにとって居場所のあるところを作ってほしい。子どもの行動よりも先に声をかけていないか。じっくり本を読む時間があるか。一人で好きなことをする時間をとってあげているか。本人が集中し、本人自身が満足できる時間が必要である。

・友達と関わって遊ぶ時間が少なくなっている。幼稚園・保育園に入っていればそれなりに経験を積むが今一番の課題は0,1,2歳児で家庭で育児を行っている層である。

・砂場遊びで子どもは大きな筋肉をつかう。小さな筋肉をつかう。両方の経験が将来の学習の土台を作る為にも必要。そのために、いろいろな遊びの経験が必要になってくる。テーマパーク等受身の遊びだけが遊びではない。自分から体を動かすことが大切。

・就学までに、40分着席行動ができるようにしたい。それには、筋肉の力、我慢する力が必要。習慣づけていく。年中ぐらいから、家でも自分のコーナーを作っていくといい。自分で整理したり、自分で、作業する「引き出し」を一つ与えて、服をしまったり、着ていく洋服を選んだりできるようにする。子どもの意思を尊重する。これは子どもの自己肯定感に結びつく。

・保育園・幼稚園・小学校は親が自分の考えにあったと思うところに預けるべき。大切なのは、大人も子どもも今を生きている、ということ。私達だって、老後のために生きているのではない。あまりにも先のことを心配しすぎて、子どもたちが、今を楽しめなくならないように。チャンスをあたえてあげることは素晴らしい。だが、良い学校に行くために今を生きているのではない。

・ぬくもりをしっかり伝えること。お子さんの全てを認めること。愛情を持って叱ること。愛情を持ってほめること。いつも笑顔の親(保育者)でいること。帰る場所のある子は安心して外で遊び、学ぶことができるのです。



(参加者)今月末から復職する。2重保育や長く預けることについての話があったが、長く預けないですむのであれば、長く預けない方がいいと思うか。



山川 一概には言えない。親の真剣度だと思う。一生懸命の親の心は子どもに伝わるし、保育者も伝えたいと思う。ただし、仕事だから、夕食のときの接待と言ってアルコールの臭いをさせて来るのはまずい。子どもは理解できない。また、お子さんと短い時間であっても、充実させようとする努力は必要。子どもは親の後ろ姿を見て育つというが現代は第1次産業の従事している方は少なく、親の働く姿は実際に子どもには想像できない。口でちゃんと話をしていく必要がある。会話をしていく。そういうことから信頼感が育まれていくのではないかと思う。今、保護者の子どもに対する心配の内容が変わってきた。

例えば、残酷な事件をおこすようになったらどうしょうなど。

大切に愛情をかけ育てた子が親を裏切るようなことはしない。心は通じる。その為にも抱きしめて親のぬくもりをしっかり、すりこんであげてほしい。




幼児教育・保育研究会-第2回08

元愛育幼稚園園長・ふたばクラブ(麻布会)顧問の飯塚令子先生にもご参加いただきました。



(参加者)叱るとき、10秒ぐらいためてから注意するというのが難しい。海外の育児書を読むと、目を見て伝える、とか、部屋のコーナーに連れていくとか、といったことがあるが、どういった方法が効果的なのか。

遊びの中で、けんかになったりする場合に、お母さん方の考えがいろいろあるが、保育園ではどうやって対処しているのか。



山川 いくらでも待つのが保育士の仕事。癇癪を起していればおさまるまで待つ。話して聞かすなど、保育園では子どもの気持ちにそって一人一人に対する対処を変えている。

兄弟でも性格が違うように、叱り方もその子に応じるのは当然だが、真剣度を伝えるための方法として、子どもの目線でしっかり目をあわせ、話すというのは当然であろう。また、いろいろなお母さんがいるので親御さんの価値観によって、いくら話しても通じ合わない人もいると思う。おもちゃの取り合い一つの対処の方法についてもしかりである。あまりにも価値観が違うお母さん同士で、無理やり仲良くする必要は無いと思う。叱り方も、お国柄によっても随分違う。なにかあったら「ガー」というのは、考える暇も与えられないので、少しおいてから叱る。イギリスでは赤ちゃんの時から一人で寝かす。泣いても一人で寝かすという事で、日本風トントンの寝かしつけを嫌がられる場合もある。いろいろな考え方があると知っておけば苦にならないのでは。



(参加者) 子育てで悩んでいること:叱り方 

1歳半。テーブルに足をのせたりしているので、叱る。声のトーンで叱っていた。たたいたら、自分でたたいたりもして楽しんでいる。



山川 楽しくて遊びになっているのですね。たたくのはいけないのか。あまりにもいけないことを続ける場合には、怖い顔と、声で、叩いていい。親の思いを伝えるために。但し、お尻とか足。感情的にかっとなって行うのがいけないのであって、注意するときに愛情をこめてペンと叩くのは虐待ではない。


幼児教育・保育研究会-第2回05    幼児教育・保育研究会-第2回幼児教育・保育研究会


まとめ

「子どもの時間」は、幼児が主体性を持って使えるのではない。朝、起きる時間、食事の時間、幼稚園、保育園に行くのも幼児は選択出来ない。幼児自身が今生きている子の時間を子ども自身が選んではいない。

しかし、与えられた時間、空間のなかで、子どもは、主体的に動いて活動することはできる。そのために大人の配慮が必要になってくる。遊びや、けんかなどを通して、人間の根っこであるところの「思いやり」とか「人間関係のふれあい方の力」をつけてい時間が必要不可欠である。その環境を作るのが大人の仕事である。
幼児教育・保育研究会-第2回02 以上



幼児教育・保育研究会

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