福岡の資産税専門税理士のブログ

山本扶美子税理士・行政書士事務所


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85歳の不動産オーナーの方から、こんなご相談がありました。

 不動産会社から駐車場によい土地を紹介されたので、
  長男の名義でその土地を購入する事にした

 それに当り、自分がその土地の購入費用相当額を、
  現金で長男に贈与する

 その贈与は相続時精算課税により申告する

というお話でした。

結構、資産があるらしく、
ご自身なりに相続税対策として考えたとの事でしたので、
まず、その様に考えた理由を伺うと

 自分は所得税の税率が高いので、
  駐車場収入は長男の所得にした方が有利

 現金の贈与で相続財産が減るので、相続税が減税できる

 その土地を自分が購入してから長男へ贈与すると、
  登録免許税と不動産取得税が余計にかかってしまう

といったところを検討された様ですが、

「では、相続税はどれくらいになりますか?」
と尋ねると
「それは計算した事ないよ。」
とのお返事。

イヤ~な予感がします 


ざっくり資産状況を伺っただけでも、それなりの相続税額に
なりそうです。
相続税の税率で40%


そうなると、少なくとも
の減税効果は、見込めません。

そもそも、『相続時精算課税』は、
あくまで「相続財産の前渡し」という考え方なので、
相続の時には、この制度により贈与した財産は、
相続財産に含め直して、相続税を計算します。

一定の場合を除き、相続税を減らす効果はありません。

例えば、将来確実に価値が上がる様な財産を
前もって贈与しておくのであれば、
その評価差額分の減税効果は見込めるでしょうが
現金の贈与であれば、それもありえません 


相談者のお父様は、贈与をしてしまえば、単純に、
その分の相続財産を減らせると思っていた様です。

一方で、確かに
の効果は検討の余地があります。

相談者の方は、所得税の減税効果しか
把握されていませんでしたが、
この土地を父親名義で購入されていたら、
駐車場収入はお父様にプールされるので、
相続財産が増えていく事になります。

ところが、肝心な
の効果は、この方の場合
ありませんでした。

長男は50代の会社員で、それなりの給与額でしたから、
所得税の税率は父親と変わらなかったからです。

土地は減価償却が無いので、所得も下がりません。

では、
はどうなのでしょう

確かに、一般的にはその通りでしょう。

でも、この方の場合は、残念ながらこれも意味がありません。

<駐車場にする土地の取得費>
① 土地の購入費用    2,000万円
② 諸費用           300万円
 (仲介手数料・登録免許税・不動産取得税・整地費用等)
③ 合計            2,300万円
           (現金で長男に贈与)

この内容から、相続時精算課税による贈与は2,300万円で、
この時の贈与税は、基礎控除額の2,500万円以下なので、ゼロ。

相続財産に含め直す金額は2,300万円です。

では、父親がその土地を購入して、その後「土地」として
長男に贈与するとどうなるでしょう


「土地」の相続税評価額で贈与する事になるので、
計算してみると1,500万円。

つまり、相続財産に含め直す金額が
2,300万円 
 1,500万円
となり、諸費用は父親が負担しているので、
それも含めると、
土地で贈与した方が、現金で贈与するより
440万円の相続税の減税効果があります。

土地で贈与する場合の
登録免許税と不動産取得税の合計が40万円ほどなので、
これを加味しても400万円得する事になります。

で、最後に「私ならこうします。」とアドバイスした方法は、

 土地は父親が購入し、そのまま父親の不動産所得とする

 駐車場収入は年間150万円なので、
  連年贈与にならないように毎年その分、
  暦年課税で長男に贈与する

これだと、年4万円の贈与税(税率10%)は
かかってきますが、
そもそも相続税の税率が40%なので、全然余裕です



という事から、結果的に、この方の場合
2,300万円を使ってわざわざ増税になる対策
検討していた事になる訳です

ところが、最後の最後に、
その相談者がおっしゃた一言にびっくり


「実は、もう全てやってしまったんだよね・・・


答え合わせでも、したかったのでしょうか

アドバイスを受けたくてのご相談だと思っていたのですが・・・

相続対策というのは、
前提条件によって、正解が違ってきます。
ですから、やはりオーダーメイドでの対応になります。

この方の場合も、もし、事前に相談に来られていたら、
土地の購入の再検討も含めて、アドバイスしていたでしょう。

それに、毎年、税制改正があるので、一般の方が、
そこまで把握するのは、なかなか難しい事だと思います。

やはり、事前にご相談される事が、
一番の対策ではないでしょうか?

とある無料相談会での、1コマでした。


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