福岡の資産税専門税理士のブログ

山本扶美子税理士・行政書士事務所


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前回(その3)は相続の不動産所得について、相続人が青色申告をしたい場合の注意点についてお伝えしました。

今回は、減価償却についての注意点を挙げておきたいと思います。

まず、相続した減価償却資産についてですが、

○ 取得価額
○ 未償却残高(期末残高)
○ 耐用年数

は、被相続人のものを、そのまま引き継ぐ事になります。

ところが、「償却方法」については、被相続人の償却方法を引き継ぐという規定がありません。

そのため、個人事業者でなかった相続人が、アパート等を相続して、新たに事業開始した事になる場合には、注意が必要です。



減価償却については、以前  紹介しているので、こちらを参考にして頂くとして・・・

大家さんの初年分の確定申告は特に重要です。 (その1)


つまり、被相続人が「定率法」を選択していたからといって、そのまま相続人も「定率法」が使える訳ではありません



更にもう一つ、

個人事業者の場合、改正により、平成10年4月1日以降に取得した「建物」については、償却方法が「定額法」に一本化されましたが、被相続人が平成10年3月31日以前に「建物」を取得していて、「定率法」を選択している場合にはどうなるのでしょう


この場合、

そのアパート等を引き継いだ相続人も、「建物」については「定額法」しか使えません。

つまり、

被相続人が「定率法」を採用していたかどうかに関わらず、

「建物附属設備」や「構築物」で「定率法」を採用する事は可能ですが、

「建物」は「定額法」に限定されるというのは、新規に取得した場合と同じ取り扱いとなる訳です。


では、その方法ですが、

相続により、新たに個人事業者となった方が、「定率法」を選択する場合は、

その業務を開始した年の確定申告書の提出期限までに、
「定率法」を採用する旨を記載した

『所得税の減価償却資産の償却方法の届出書』

を税務署へ提出しなければなりません。

例えば、

平成23年中に相続によりアパート等を引き継いで、初めて不動産所得を申告する方は、平成24年3月15日までにこの届出書を提出すれば、平成23年分から「定率法」を採用できる事になります。

 確定申告書と一緒に提出するのをお忘れなく。

なお、「定額法」を採用される方は、この届出書の提出は必要ありません。


山本扶美子税理士・行政書士事務所  公式HP
『相続・不動産クリニック福岡』
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