富士美薬局のま~先生のブログ(埼玉県入間市、武蔵藤沢駅前)

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【日本経済新聞の記事より】


ヘッドホンを使い大音量で音楽などを長時間聴き続けると、


耳が聞こえなくなる「ヘッドホン難聴」になる恐れがあります。


携帯型の音楽再生機やゲーム機の普及、携帯電話の音楽再生機能が一般化したことで、


日常的にヘッドホンを使う機会が増えています。


健全な聴覚を維持するためには、適切な使い方が必要だと専門家らは指摘しています。



「大きな音を聞き続けていると、耳の中の有毛細胞が破壊されてしまい、聴覚が損なわれることがある」


と、慶応大学医学部耳鼻咽喉科の小川郁教授は説明しています。


有毛細胞は、耳の奥、内耳の中にあります。


細胞の先端には「感覚毛」があり、


この感覚毛が音の振動で揺れることで、私たちは音を認識しています。


有毛細胞の感覚毛は、とても繊細だといいます。


大きな音によって、傷ついたり、抜けたりすると、音が聞こえなくなります。


「一度傷ついた感覚毛や有毛細胞が再生することはない。


つまり、失われた聴力を回復するのはほとんど不可能」


と小川教授は警告します。


ヘッドホンからの音漏れは、いつも電車の中での迷惑行為の上位に挙げられ、


日本民営鉄道協会の2010年度調査では4位でした。


日常的に気になるものの一つで、


大きな音量は、周囲にいる人の迷惑になるだけではなく、


ヘッドホンを使っているその人の聴覚を損なっているのです。


一般的に地下鉄の車内の騒音の大きさは90デシベル。


オープンエア型と呼ばれる、外の音が聞こえるタイプのヘッドホンで音楽を聴くためには、


単純に考えて、これ以上の音量が必要になります。


この場合、ヘッドホンから十分な音量を得ようとすると、


この音量は100デシベル近くになってしまう可能性があります。


「デシベル」とは相対的な大きさを比べる単位で、


100デシベルの音量は90デシベルの音量の10倍の大きさです。


国の労働安全衛生のガイドラインなどでは、


85デシベルの音を8時間以上続けて聞かないように指導しているといいます。


小川教授はデジタル音楽再生機や充電池の高性能化によって、


長時間、音楽などを再生できるようになってきたことも、


今後「ヘッドホン難聴」の症状を訴える人が増える原因になる恐れがあると指摘しています。


「昔のように、カセットテープを再生する機器ならば、


片面の再生が終わったときに小休止……というように、


わずかでも耳を休ませる時間があったのに」


と小川教授。


ヘッドホンで大音量を聴き続けると必ず難聴になるのか。


実は、ヘッドホンを使っている人の聴覚の変化を


数千人から万人単位で数十年にわたって調査した例は乏しい。


しかし、工場など大きな騒音の中で、耳を保護することなく勤務を続けた場合、


50~60歳代になって、難聴になる人が多いという傾向は専門医の間では知られた事実です。


ヘッドホンメーカーの大手、オーディオテクニカなどによれば、


日本国内のヘッドホンの出荷台数は、ここ数年、毎年1~2割増で伸びており、


2010年には1650万台に達したとみられています。


ヘッドホンの上手な使い方として、


同社では、電車の中などの騒がしい場所では、


イヤホンのように耳の穴に装着して使うタイプのものをすすめます。


耳栓のように外部の音を遮断することで、


より小さな音量でも明瞭(めいりょう)に、音を聞くことができるからです。


ただし、この場合、車内のアナウンスなどが聞き取りにくくなってしまうというデメリットがあります。


また、列車の走行音など一定の大きさで響き続ける低い音などを軽減する


「ノイズキャンセリング」機能を備えたヘッドホンも役に立つといわれます。


不要な音を除くことで、音楽や語学教材などの必要な音だけが耳に届きやすくなるからです。


米国では、かつて大音量の演奏で名前をはせたロッカーが年をとって難聴になり、


今は若者らに向けて、難聴になることがないようにと啓発活動を進めています。


「聴覚は24時間起きている感覚だ。


話し言葉や音楽など人間の情動にかかわる情報を伝えてくれる大切な器官。


楽しく豊かな人生をおくるためにも、聴覚の大切さをいま一度考えてほしい」


と小川教授は話しています。


ポータブルゲーム機などの普及によって、


ヘッドホンを使用する年齢層が小中学生まで広がっています。


ヘッドホンのメーカーが大きな音が出ないようにした製品を開発するなど、


子どもの聴力を守る試みが始まっています。


オーディオテクニカは3月、子ども向けヘッドホンを発売しました。


85デシベル以上の音量が出ない機能をつけた機種や、


回路の電気的な抵抗を大きくして、ボリュームを大きくしても、


小さな音しか出ないようにした機種などがあります。


小川郁教授によると、


欧州でもヘッドホンや音楽再生機自体に一定以上の音量が出ないよう規制する動きがあるといいます。


4月から小学校で英語の授業が必須になり、児童が音声教材を聴く機会が増えます。


電子ピアノなど電子楽器の普及も、ヘッドホンを使う機会が増える要因となります。


子どもたちにとっての適切な音量に、そばにいる大人も配慮したいですね。




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