徳川家康は、死後神格化され、東照大権現として、東照宮をはじめ多くの神社にまつられた。

この権現という言葉は、仏が仮に神の姿をかりて現れるといういみで、神格の一つだ。権という文字自体が「仮の」を表す意味をもっていて、権大納言、とかも仮の大納言といういみになる。ちなみに、日本語ではこのように一文字で階位や立場を言い表せる語句がたくさん有って、知るとおもしろい。

正月帰省した際、地元の神社に初詣をした。私の地元は某御三家なので意外と文化財がおおい。で、行ってきたのは「東照宮」。日光の東照宮が有名だが、日本全国の大名が競って建立(神社は建立というのか?)し、現在でも約130社残っている。そのなかでもこの「紀州東照宮」は格式も、規模も日光に次ぐものでかなり霊験灼かな空気が漂っている。



和歌浦という、歌にも詠まれた名勝にあり、湾のすぐ正面にすぐ山という独特の地形。段数はそれほどではないが尋常じゃなく急角度な階段を上りきったところに拝殿が建っている。拝殿の背後はすぐ山で、その威厳にさらに拍車をかけているようにおもう。

年に1度ここでお祭りが行われるのだが、これがまたすごい。この急勾配の階段を、御輿を担いで駆け下りるというのだ。階段の左右は斜面だし、石灯籠はたってるし、なにより落ちるような急角度。で、まさにお飾り程度の御輿かとおもいきや、展示ぶつをみるとこれまた尋常じゃないおおきさ。案の定、過去に何人(いや1600年代からある神社なので何百人?)も、事故でなくなっているらしい。しかし、神事の最中に死ねるなんて、あやかりたい。いやいや気の毒な。


ちなみにこの東照宮は、隣に天満宮も並んでたっており、観光の際は見逃さないようにお気をつけ下さい。実際、はじめていったときは東照宮だけみて、後で聞かされ残念な思いをしました。


紀州観光協会(自称)からのお知らせでした。