インターネット掲示板の書き込みで名誉を傷つけられたと訴えた被害者が、発信者情報の開示を拒んだプロバイダー「KDDI」に損害賠償などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は13日、賠償責任を否定する初判断を示した。2審判決中、KDDIに対する15万円の賠償命令を破棄、発信者の氏名や住所を被害者側に開示するよう命じた部分は維持した。

 同小法廷は「賠償責任を負うのは、書き込みによる権利侵害が明らかで、情報開示請求に正当な理由があると認識しているか、これらが明白なのに認識できなかったことに重大な過失があった場合に限られる」と判示。その上で、「書き込みは社会通念上許される限度を超えた侮辱であることが一見して明白ではない」と指摘した。

 判決などによると、原告は、神奈川県小田原市にある学校法人の理事長で、平成19年1月、ネット上の掲示板「2ちゃんねる」に不快な用語を書き込まれた。

 1審東京地裁は理事長側の請求を棄却したが、2審東京高裁は書き込まれた内容を名誉感情が侵害されたと認め、情報開示と賠償を命じた。

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