• 01 Mar
    • 勝利王

      「皆さん、こんばんは。今宵もイタコ婆(自称)の協力で歴史上の人物にいろいろ聞いてみたいと思います」 「まったく、人使いの荒い」 「いや、実に意外なんですが、一部で好評だったんですよ。イタコシステム」 「オラ人気者? いや~ん、婆、困っちゃう☆」 「。。。ええと、あなたが、じゃなくて、ジャンヌ・ダルクが人気者なんですけどね。 それに齢八十を越えた老女がキャピキャピしないでください!」 「たわけ! いくつになっても女は乙女心を失わぬものじゃ!」 「そ、そうなんですか?」 「男もまた然り。年齢を重ねても心を枯らしてはならぬぞえ」 「で、今日は誰を呼び出してほしいのじゃ?」 「はい。ジャンヌの死後、百年戦争がどうなったか知りたいので、『勝利王』とあだ名されたシャルル7世をお願いします」 「なんや、自分? ボクに何か用か?」 「え、えらく早いですね。降霊」 「うまい、早い、安いが霊界のモットーや」 「えらく下世話な王様ですね~」 「おう。なんでエセ関西弁になってるかはこっちの記事 (←クリック)を見たらええ」 (「ええと。全然早くないんですけどね。訂正したくなりますね」  「およそ1年たってますからね~」  「『ヒーローは最後にあらわれる』ってのはどうでしょう?」  「ともかく出待ちが長かったですね、勝利王」) 「で、自分もアレやろ。ジャンヌ・ダルクのことでボクを呼び出しんやろ」 「ええ。まあ」 「あ~! ボクは不幸や! 仮にも一国の王が、田舎の小娘の引き立て役! 挙句には『えげつない』、『ヘタレ』、『鼻が長い』とののしられ」 「い、いえ。そんなことはございませんよ」 「フン! そんなん口ではなんぼでも上手言えるわい。大体、お前、ボクのことどれだけ知っとるんや」 「ええと。フランスの王様で、ジャンヌ・ダルクを見殺しにして、百年戦争に勝利した」 「悪いけど帰らしてもらうわ」 「へっへっへ、冗談ですよう。ただ我々日本人にとってあなたはそれほど有名ではない。。ですから、あなた自身から色々聞きたいんですよ」 「ボクは最初から王太子だったんやないで」 「お兄さんが何人かいたんですよね」 ←クリックで拡大されます 「この図やとかなり省略されてるけど、幼くして死んだ子を入れると、ボクには5人の姉と5人の兄、そして弟が一人おった」 「ひええ~、たくさんですね~」 「うん。お母ちゃん(イザベラ)はバンバン子供産みよったで~~」 「そ、そんな、犬か何かみたいに。。。」 「王太子が何人も立ち、ポンポコ死んでゆきよったで、みんなは余計不安になった。そうしてボクのことを『お前のお父ちゃんは王様やない。別の人や』と廃嫡宣言をした」 「ショックでしたでしょうね。お察しします。私も小さい頃悪さをすると、母に『お前はウチの子じゃない。橋の下から。。。』」 「庶民と王家をいっしょにするんやない~~!」 「そんなんやから、ボクが最初やる気なかったの、わかるやろ? お兄ちゃん達はばんばん死ぬし、受け継ぐべき王国は荒廃してるし。取り巻きもボクにひっついて甘い汁を吸おうという、そうれこそヘタレな連中ばかりやった」 「そこに現れたのが」 「うん。あの子はいい意味でボクらに刺激を与えてくれた。だめもとでいいやん、思ってたらホンマに勝ちよったからな」 「これはジャンヌにも訊いたんですが、ジャンヌはあなたが王家の血筋である証を話したとか見せたとか。一体それはなんだったんです?」 「あのな、自分、よく考えてみ? ボクのホンマのお父ちゃんが誰かなんて、お母ちゃんにしかわからんことや。ひょっとしたらお母ちゃんにもわからんかもしれんけどな」 「???」 「大事なのは神がかっただれかが『ホンマの王太子や!』いうてくれたことや。自分から言ってもあかんからな。ホンマはだめもとやったんや。結果オーライなんや。カリスマなんてあとからついて来るもんや」 「そうなんですかあ?」 「なんか、えらくさめた方ですね」 「血統にパワーがあるとかいうのんはマヤカシやで。あの娘も当時の大部分もそう思ってたけどな。その点、君らの国の始皇帝はんとは気が合うで~」 *始皇帝の父、秦の荘襄王(そうじょうおう)は大商人呂不韋(りょふい)のバックアップを受け秦の王になることができました。彼は王になる前に呂不韋の愛人をもらい受け、后としました。ところがなんと、譲り受けたときには彼女はすでに身ごもっていたらしい、つまり始皇帝の父親は呂不韋であるという噂がありました。 「ええと、始皇帝は中国人、私は日本人なんですが」 「ああ、そらすまんな~。ボクから見たらみな中国人に見えるわ」 「西洋人から見たらそうでしょうね。逆に私どもから見たらジャンヌも陛下もほとんど変わりませんよ」 「いくらなんでもそらないやろ!」 「そのジャンヌを陛下は大切にしなかったですね」 「あのな~~、事情をよく知らんよその人にそんなん言われたくないわ! ボクは彼女にはよくしてやったんやで~」 「本当ですかあ?」 「農夫の娘とその兄弟を貴族に列したんやで。君らはジャンヌだけクローズアップして論じているが、全体で考えてくれや。武勲には十二分に報いてるんやで。復権裁判もしてるし」 「そうですか(そりゃ異端の女性のバックアップで王位についたとあっちゃあまずいから、でしょ)」 「ジャンヌはわずか2年間の活躍やが、ボクはその後二十数年、フランスに平和をもたらすために働いたんやで。1449年にはブルゴーニュ派と和解、1453年にカレーを除く全土を回復したんや 」 「陛下の事跡を箇条書きにして述べますと ・商人ジャック・クールを財務官に起用して、財政の再建 ・教会への監督権強化して国王権力を確立 ・おじいさんの5世王にならって、傭兵を国外へ追い出し、常備軍を創設 ということになりますね」 「よくわかってるやんか。ボクこそ近代フランスの父なんやで」 「ブルゴーニュ派との和解。ここがポイントですね」 「そうやね。君らは『英仏百年戦争』とひとくくりにしてるけど、いつが始まりでいつが終わりかなんてはっきりしたもんやないし、ボクのころはブルゴーニュ派とアルマニャック派に分かれたフランスに、イングランドがうまくつけ込んだんやね」 「見事に三つ巴。まるで三国志みたいですね」 「ウン。曹操さんとはお互い気が合うんや」 「またですか」 「あのひともえげつないからね」 「そうそう」 「……」 「……」 「でも私思うんですけど」 「なんや?」 「陛下はジャンヌだけでなく、たくさんの人を使い捨てにしましたよね。箇条書きにあげたジャック・クールなどもそうです。 商人である彼を取り立てて財政を再建。ところがジャックが貴族たちのねたみを買い、訴えられると、ジャンヌのときと同じく、逮捕されても知らん振りでしたからね」 「ど素人にしたり顔で言われたないわ。あちらにもよく、こちらにもよく、八方美人で世の中治められるならボクかてそうしてるで。 ボクは分裂してジリ貧のフランスをまとめあげ、子孫に残したんや。かのアウレリアヌス(ローマ皇帝)のようにな」 「申し訳ありません。口が過ぎました。子供さんは陛下に感謝したでしょうね」 「いや、それがな」 「はい?」 「うちの子(ルイ11世)はボクよりもっと優秀な国王やった。つまりは冷酷無情。ボクを毒殺してまで王位を受け継ごうとしたんやで~」 「げげ。ということは陛下は毒殺されたんですか」 「いや、毒殺されるのが怖くて、飯ものどを通らなくなって」 「餓死したんですね」 「過度なダイエットは健康に悪いで。ダイエット中にお茶をとったらあかん」 「DIETからティーを取ったらDIE。。。ええと、それはすでにリチャード2世で使ったネタです」 「リチャード君に教えてやったんはボクや」 「どうしてフランス国王のあなたが英語で駄洒落るんですか!」 「お笑いに国境は無い。ほなサイナラ~~!」  

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