蛾と我

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蛾にまとわりつかれていた。はらってもはらっても僕の周りを飛んでいる。そして触れてくる。なつかれているようだった。もしかしたら知り合いの誰かが死んで、蛾に生まれ変わったのかもしらん。そして僕に何かを伝えようとしているではないだろうか。そう思うと無下にはらうことができなくなった。

蛾は特に顔の辺りを飛び回っている。口には沢山の鱗粉がついた。洗面所で「ぺっぺっ」と唾とともにそれを吐き出そうとしたら、その勢いで激しく嘔吐した。

という夢を見た。おねしょの要領で寝ゲロをしたかと思ったが大丈夫だった。それにしても蛾という漢字は虫ヘンに我と書くのか。自分にまとわりついていたのは自分なのか。最近、がんじがらめの感は確かにある。それはきっと自分で勝手に作った檻なのであろう。
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おねしょの破壊力

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起床時間より少し早い頃だっただろうか。朝、目が覚めて外は明るくなりかけていた。まだ布団にいたかったが、尿意のほうが強く、起きる。股間が冷たかった。下着が濡れているではないか。

とりあえず小便をしてその間、嫌な胸騒ぎがした。トイレでトランクスを脱いでそのにおいを嗅いだ。ツンとアンモニア臭がする。僕はおねしょをしたのだ。

大量の小便をする夢を見たことを思い出した。ホームセンターのような店でもよおし、必死でトイレを探すもみつからず、どこかの洗面器で用を足す夢。そこで出せども出せども止まらない小便を前にして、実際の僕も恍惚とした表情をしていたのだろう。実際に出してしまっていたのだから。

しかしこの精神的ダメージは大きい。膝から崩れ落ちてしばらく立てなかった。およそ30年振りの失態だ。
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東京のウルサル

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彼女と待ち合わせをした場所は東京の西のほうの知らない街だった。閑静な住宅街だ。僕はそこを歩いている。日中、天気は良いが人をあまり見ない。

その中に一軒、何かの店のようなこじゃれた構えの家があった。数人の外国人の子供がそこに入っていく。どうやら小さな映画館のようだ。特集上映をやっている名画座の装い。中を覗くと、もぎりをしているのも中近東出身らしき男だった。そういえば入った子供たちも褐色の肌と、クリッと大きい目を持っていた。並べられたポスターは僕たち日本人からするとあまり馴染みのない国の映画ばかりである。

入口にはさほど主張しない字で「東京のウルサル」と書いてある。ああ、東京のウルサルってここにあったのか、僕はそう思ったのだった。

夢から覚めた今にして思えば、なぜそう思ったのか皆目見当もつかない。東京のウルサルなんて知らないのだから。そもそもウルサルって何だ。聞いたこともない。潜在的に聞いたことのある単語なのかも知らんと、起きてインターネットで検索したが、めぼしいものはヒットしなかった。

しかしこのネーミングセンスは我ながら秀逸だ。そんな店とか、本とか、歌とか。あってもいいし、貸してもいいし。
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人のテリーヌ

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夕暮れ、公園の向かいにある古い個人病院へ入った。僕が診察を受けるわけではないのだが、そこの医師と話があったように思う。靴からスリッパに履き替えて頭を上げると、そこに大きな水槽のような、中には人がバラバラにされて何かの液に漬かっている。まだ生きているようだった。頭、手、足、胴体などいくつかの肉片が時折動く。まばたきをする。

術後の経過を見て、後にまた接合して元の体に戻すという。その説明で納得する僕も僕だった。肝心の用件については忘れた。この夢は幼い頃から何度か見ている。

懺悔

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人を殺めて死刑を宣告された。まるで子供のように泣いてすがっても翻らなかった。死ぬことが恐ろしくてたまらない。しかしそれも仕方なしと、罪を犯したのだから罰を受けて然るべきであると自分をいましめて覚悟を決めようとする。たしかに決めかねる。だって死ぬのだから。怖いもん。震えが止まらなかった。

男の生理

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男にも生理があるという。誰に言われたでもなく、そういうものだと認識していた。パラレルワールドとえるようなここでは男の場合、鼻血である。月に一度、一週間程度。その間は鼻ドリルを入れっぱなしだ。わけもなく鼻から血を垂らし、ああ始まったかと、ティッシュを丸めて詰めた。

という夢を見た。

夢の続きの夢

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駅から遠い、喧騒から離れた町のこじゃれた店が並ぶ通りを歩く。そうはいっても東京のどこかなのだろう。店に入って服や雑貨を物色するが買わない。金を持っていなかったのだ。そういえば夢の中で僕は買い物することはほとんどないのではないだろうか。ともかく、その夢をしばらく忘れていたというか現実では覚えていなかった。

思い出したのはその町を再び夢の中で見たから。自転車で知らないところを走っていて、この小道を入ればあのこじゃれた通りにたどり着く、という認識をして起きてから全てを思い出す。そういえば夢の中で僕は知らない場所に行くことが多いのではないだろうか。さておき、結局この時も何か買うことはせずにそこを去った。

ホチキス布団

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布団に足を入れようとしたのか、布団から体を出そうとしたのか、どちらの動作の途中かは忘れたが、毛布にホチキスの芯が落ちているのを視認した。それをつまんでゴミ箱へ捨てた。布団に目を移すと芯はまだある。捨てても捨てても芯がみつかる。毛布を持ち上げてはたいた。チリンチリンと音を立てて床にホチキスの芯が落ちた。こんな布団では良い眠りにつけやしないと、そう思ったがそれは夢だった。

ドラムドリーム

テーマ:
ジャンベを始めた当初、夢の中では体が思うように動かせずうまく叩けなかった。もどかしさを感じて寝覚めが悪かった。最近では逆に普段よりなめらかに演奏する夢を見る。

現実ではありえないほど流暢に、的確な言葉を連ねる自分という夢を何度も見た。喋るという動作に近づいてきたか。

不法侵入癖

テーマ:
目が覚めて布団から起き上がると、どうもおかしい。さてはまだ夢の中だなと、それに気づいた僕はベランダに出て、柵を超え、飛ぼうとしたら落ちずに浮いているので下の階のベランダに降り立った。窓から侵入する。誰もいなかった。玄関から出て隣の家へ。ここも鍵がかかっていない。そしてまた誰もいない。繰り返しているうちに目が見えなくなった。そういえば、最初から音がしない。