海辺の爺

阿字ヶ浦 純粋な海水浴なんて何年ぶりだろう。友人が女子二人をキャスティングしてくれてた。彼にはいつも絶妙なパスをもらっている。5時起きは辛かったが、道は混んでおらず阿字ヶ浦海岸までスムーズに着いた。霧が濃くあいにくの天気。浜に砂利が混じって痛い。水温が冷たいせいか、とにかくトイレが近い。海辺のトイレには5度ほど行った。しかもその量が常に半端ではない。

昼過ぎから晴れ間が見えて、広い海岸だと知る。彼女たちと戯れるのも楽しいが、浜で横になって水着ギャルを吟味するのもいとおかし。そうしているうちに眠くなって、目を覚ますとよだれを垂らしていた。海の家でラーメンを食べた後も昼寝に興じる。気を抜くとまぶたが重くなっていた。

紫外線対策を怠って肌が真っ赤になっている。熱を帯びて突っ張っている。無駄な動きをしないように、最小限のアクションに留める日々が数日続くと思われる。

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幼虫 アゲハ蝶は夏みかんの木に宿る。さなぎを植えつけに、ベランダにやって来た。最初はこんな5階くんだりまで何がしたいのかと、植物の周りをウロウロとしている蝶をいぶかしがっていた。夏みかん目的で足繁く通っていたと知って感銘を受ける。

しかし幼虫が発生する。鮮やかな黄緑色の体をくねらせて葉を食べている。足の動きがグロテスクではあるが憎みきれない。かといってこのまま放っておけない。幼虫を紙袋の中に入れていたのだが、すぐウネウネと袋から出たがる。そうこうしているうちに痩せてしまっていた。近所の道端にある、捨ててあるのか飾ってあるのか分からない夏みかんの木まで幼虫を引っ越しさせた。生気に満ちていた。

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鈍色曇天

フジロックが真っ只中だ。僕は家でFatboy Slimを聞くことになっている 。部屋の中でクリストファー・ウォーケンばりに踊っている。今日は高湿で過ごしにくいが敢えてクーラーを消して窓を全開、全裸でいちもつが前後しても前衛派気取りで禅イズム。苗場の天気はどうなのだろう。恨めしくなるので検索はしない。Beck、Asian Dub Foundation、Chris Murrayとタイムテーブル逆回転でも組もうか。

Fatboy Slim
Halfway Between the Gutter and the Stars

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見るも無残

タイツ 足のむくみを矯正する医療用のタイツを、ブンレツグランマが使用していた。太ももとすねの部分で縫い方が違う。かかととつま先も特殊な加工が施されていた。効能は分からないが指の付け根あたりには穴が開いている。その締めつけがきついことと、さらに足が痒くなると難癖をつけて彼女は穿かなくなった。

それが洗濯して干されている。僕はいたく好奇心を刺激されて、それを装着してみることにした。なるほどこれはきつい。完全に穿くまでに苦労する。しかし酷い見掛けである。

破夏

投げては完封、打っては特大のホームランと、これは前にも見た光景。2年連続の二桁勝利を決めた川上は、これでもう隔年投手とは呼ばせず、胸を張って大エースと呼べる。それにしても大きかった。7回に出たウッズのホームランと飛距離が変わらない。巨人の鈴木は三振に悔しがってバットを叩きつけていたが、格・気迫・テクニックで及ばなかった。ところで遺憾の意でバットにあたるのは良くない。元巨人の大久保のそれが強く印象に残っている。そのみっともない姿は品位を下げる。

膠着状態を脱したのは大西の一振りだった。工藤に手も足も出ない劣勢から意地のタイムリー。前回の打席は満塁で凡退し、気合が目に見えるようだった。守りでも、結局ヒットになったがダイビングキャッチを試みてアドレナリンの分泌具合を見せていた。好調の井上がぎっくり腰でも、ボンジュール以外にも左の森野や今日もスーパープレーを披露した英智が穴を埋めて、なお余りある活躍。

解説の川又がとつ弁ながら10連勝をたやすいと言った。たしかに今は負ける気がしない。阪神も好調で勝負は8月からだ。

放送禁止歌 元々はテレビ放映のために制作されたドキュメンタリーだが、劇場スクリーンにて公開されたのでこのカテゴリーに含んだ。森達也6作品を日替わりでレイトショー、つい先々月ぐらいにもアップリンクは氏の特集上映をやっていたような、しかも今日はご本人がゲストを交えてトークを行うこともあって超満員である。人気のほどがうかがえる。

テレビやラジオでタブーとされ、放送を禁じられた歌がある。なぜ禁止になったのかを問う。まず先日なくなられた高田渡さん、次いでなぎら健壱とフォークシンガーが登場し、洗礼を受けた彼らの放送禁止歌が流れた。名曲である。差別や放送上で好ましくない歌詞が含まれている、と、思われるだけで規制がかかる。規制をしているは誰なのかを突き詰めると、そこには実態がない。民放連やフジテレビの上役にインタビューをする。彼らの質問に答える姿は、チックが激しくて悲惨さが漂っていた。取材を終えて、森達也は制作スタッフにもカメラを向けた。若いスタッフは「憤りを感じます」と目を吊り上げる。「何に対して」「規制をしている人に」「それは誰」「…」彼は答えられない。

部落問題も語られた。それに触れた歌「竹田の子守唄」「手紙」も一時期は放送されなかったことに関して部落開放同盟に訪れる。有権者の主観によって結局は差別が助長されていた。家に赤い鳥が歌った「竹田の子守唄」のレコードがある。適当なビートを添えて、次の機会にでもクラブで流してみようか。

頭脳警察のPANTA氏と森監督のトークは盛り上がって、最後は時間がおしているようだった。主義を声に出している人間は一貫性があって、人生に対して真摯である。

ギャラードから“劇場”を引き継ぎ、2代目を襲名した朝倉が早々にノックアウトを食らった。おかげで継投が早くなったが、チェンをはじめリリーバーが粘投して、辛くも引き分けに持ち込めた。延長までもつれた時点で負けを覚悟していただけに、勝ちに等しいドローである。落合監督の必死の采配が実を結んだ。横浜の三浦は今期開幕試合での川上との投げ合いも記憶に新しく、これだけ気迫のこもった球を放られたら9回2得点はやむを得ない。新記録となる両軍併せて9併殺でも、濃い内容の試合だったように思える。

山形2連戦は共に長い好ゲーム。ここは、住んだことはないが僕の本籍があるところでもある。冬はまさに「雪国」でトンネルを抜けるとそこは一面の耽美なモノクローム。しかし夏になるとフェーン現象で異様に暑く、そんな中での野球は過酷であり、選手は押しなべて汗を光らせていた。中日にとって、負けなかったことが大きい。明日が移動日であることも大きい。

警察とマフィア、それぞれに送り込まれたスパイが互いを窺いながら葛藤するこれは、サスペンスというべきかヒューマンドラマというべきか。フィルム・ノワールを感じさせ、ハードボイルドに仕上がっている。質実剛健なプロットで密度が濃い。

マフィアの構成員ラウは、ボスのサムから警察官になることを命じられ、警察内部から情報を漏らしていた。ラウと時を同じくして警察学校に入ったヤンは、その能力を見出されて学校を除籍し、ウォン警視の指示の元で潜入捜査官としてマフィア一味に身を置いた。サムの麻薬取引現場を押さえ、彼の手下となったヤンの内通によってウォンが率いる捜査チームは逮捕を目論む。しかしチームの中核であるラウが状況を逐一サムに報告し、寸でのところで証拠を逃した。取調室でウォンやラウを始めとする刑事、サムとヤンたち子分のマフィアが顔を付き合わせる。刑事側にもマフィア側にもスパイがいることを、ウォンとサムは確信した。ウォンはラウに、サムはヤンに内通者を調べさせる。

アンドリュー・ラウと共同監督も務めたアラン・マックの脚本は、心理描写に長けている。常に緊迫感を維持し、幾つもの伏線を張り、それでいてスパイの苦悶や焦燥を細かく演出する。素性を明かせず敵地に単身乗り込み自分の恋人をも欺くヤンとラウのジレンマ、警察とマフィアとの虚々実々の駆け引きが鮮やかにシンクロした。監督二人は続編「インファナル・アフェア2」「インファナル・アフェア3」の他にも「頭文字D THE MOVIE」でもコンビを組んで、どれだけ仲が良いのだろう。

晴れの日が続いて今年も“実は既に梅雨明けていた宣言”だったわけだが、先日の天気予報で2,3日雨が続くと聞いて“梅雨明け宣言”は早かったのではないかと、しかしそれは早合点でこれは台風とのことである。気象庁や天気予報士をあまり信用していないせいで斜に構えてしまう。

ブンレツさんの出身は神津島で、彼女から小島の人間の特性を聞かされていた。彼らはほぼ皆が天気を読める。漁などで生活に密着しているためだけでなく、しけは大げさでなく死活問題にも発展する。長年培われた勘、体で覚えた知識、伝承され続けた知恵で翌日の天気は十中八九当たり、それは予報士の比ではない。天候に左右される全国各地の海人や山の民から日毎の情報を得て予想を立てれば的中率も上がるだろう。

農作物に日照り続きはまずく、雨量が多すぎてもいけない。天候が生活レベルに達する人を少しだけおもんぱかり、個人レベルの範疇だで気分的に雨は嫌だという自分を少しだけいさめる。

ブロガーご対面

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高田馬場のベンズカフェまで自転車。今日はここで詩の朗読会がある。詩を書いたことはないが、ブロガーに会うことが目的でそこを訪れた。

「スカトロの神様」

怪しいブログタイトルを持つ4070さんが、ここで詩を発表するという。久しぶりの遠出に加えてそこまでの道中で迷ったこともあり、疲れて着くなりビールを注文した。店内のテーブルは全て埋まり、4070さんがどちらか分からない。そうしているうちに朗読会が始まる。司会進行を務める女性の仕切りが鼻につき、僕は心中穏やかでない。

誰彼の詩は唸るのもあれば酷いのもあり、その幅は大きい。パフォーマンスと相まっているもの、抑揚が自己満足を逸してないもの。後半からレベルが上がって面白くなってきた。4070さんの本名を存じており、読み上げられたことであっさりと確認できた。その詩の内容 で確信に変わる。一貫した流れを維持しながらドラスティックに展開する詩が興味深い。

朗読後に話しかけた。配慮に欠ける僕はお連れの女性がいる前で「スカトロ」と発言してしまって心苦しい。ブログを通して知り合った方とお会いできて殊のほか喜びを感じた。