煉獄エロイカ 「エロス+虐殺」「戒厳令」と吉田喜重監督エロス3部作を成す本作は前衛的だった。それもそのはず、商業性を無視し芸術性を強く意識したATGが配給している。監督陣には吉田喜重の他に今村昌平、岡本喜八、寺山修司、大島渚と恐ろしい名前が並ぶ。

庄田力弥の妻・夏那子が一人の少女を拾ってきた。彼女は迷子であるという。彼女の存在が、力弥の隠された過去を暴く。戦後の革命ゲリラとしてアメリカ大使誘拐事件に参加した過去、それを掘り起こされて当時のメンバーと再会することになる現在、さらに時空を越えた未来が交錯する。同じシチュエーションを場所を替えて繰り返す。または同じシチュエーションで人間を代えて違う未来を描く。混沌とした未来は一つの言動で変わる。

人物を仰視で撮っている。あおられて彼らは、無機質に淡々と演者として役割をこなす。規律を重んじているような計画的な映像は、小津から継承されているものなのだろうか。


5月30日
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お香の太さがまばらだ。今日、筒から引き抜いた1本は先から5cmほどのところが異常に細くなっていた。構わず火で焙っていると、その細い箇所からポキリと折れて太ももに落ちた。意味不明な奇声をあげて払いのける。しかし局部に直撃しなくて本当に良かった。裸族である。そのデメリットを覚えた。服は防寒だけでなく防御の役割も果たす。


5月29日
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柄ではないが、しかし

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アメブロのサイバーエージェントもブログペットを始めたようで、さっそくその「メロメロパーク 」で登録してみた。簡単に登録できた。名前は「そう」と付ける。躁であり、爽であり、創であり、想であり、葬である。目を離すとすぐに寝ている。叩き起こす。

さらに「さすらいペット旅情編2 」も登録した。こちらは旅に出るという設定が興味を惹く。以前DJネームを考えた時 に挙がった「daddy GG」と名付ける。my clip を使用して設置したが、daddy GGがなぜか3つも表示されてしまう。どうしたものかと悩むが、その連なりの間抜けさは、それはそれとして面白いではないか。現在、ブレながら旅路を行く。

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交流戦も2巡目に入り、中日がソフトバンク戦にて初めてカード勝ち越しに成功した。内容云々ではなく、2勝1敗としたことが何よりも大きい。楽天戦で3タテを喰らった落合監督のコメント「よくぞここまでボロボロに負かしてくれた。楽天さん、ありがとう」は嫌味ではない本音だろう。今日は土壇場で踏ん張れた。頼みの岩瀬は劇場型になってしまったが、それでも結果抑えるのだから岩瀬である。

どうにか残りの5カードも全て勝ち越してほしいと願うのはムシが良すぎるだろうか。打線が繋がらず、自慢の投手陣は去年の面影がない。4月にことがうまく運びすぎたツケがまわってきた感もある。これからと思いたい。ここからボンジュール。

御用達のベーカリー は休みがちで、棚に並ぶパンの量も少ない。いつもは食パン10枚切り2斤を頼み、品切れでない時はアップルパイやコロネ、バケットなども買う。営んでいる老婆は元気なのだが、その息子であるパン職人に経営意欲があまりないようだ。急な休業が多いのは女主人の具合ではなく、職人の体調如何だと彼女が話してくれた。腕は確かなだけに惜しい。値段、ボリューム、味どれをとっても申し分ない。

最近になって焼き上がりの時間が把握できるようになった。午前中はアップルパイと惣菜パン、午後になって食パンとバケット、コロネにアンパン、夕方にもう一度食パンとラスクが置かれる。今日は運良く食パンの他に数点購入できた。「これからは電話をしてくれれば取り置きしておくよ」と言われる。贔屓されて僕は満足げである。


5月27日
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愛し愛されピース

アイラ 友人とYo La Tengoのライブに行った。アイラとジョージアの夫婦に、巨漢ダンプの3ピースはビジュアル系と対極にある。決しておしゃれ風ではない着込んだTシャツにジーンズと飾らない。どんなにフィードバックをかましてもモッシュもダイブもない。

ボーカル、ギター、ベース、ドラム、キーボード、パーカッションを3人でまかなうため、曲ごとにパートと立ち位置を変える。序盤「Little Eyes」「Let's Save Tony Orlando's House」で無性に幸せを感じた。「Nothing But You And Me」は疲れたからと演奏なし、真面目に振り付けダンスを踊るダンプがおかしい。中盤「Sugercube」「Blue Line Swinger」で夜明けに似たすがすがしさを得る。終盤「Dreaming」のジョージアの歌声は子守唄のようで心地よく、良い意味で眠くなる。

アンコールではアイラがオーディエンスにリクエストを聞いて、それをアクトするという臨機応変ぶり。ライブ終了後にはアイラとジョージアが会場出入り口付近でサインに応じていた。姿勢もが素晴らしい。愛に満ちている。

僕はロックから音楽に入った。ロックはアナーキズムやパンクスピリットで、迎合しないこと。自分より下の世代が奏でるロックミュージックを聞くことが、果たしてロックだろうか。そんな思いで新規開拓は皆無である。「所詮そのバンドなんてあのバンドのパクリではないか」。全くのオリジナリティなど形成できないのに、いちいち難癖をつけて僕は偏見のかたまりだ。今日はロックに還り、ロックに気づかされた。どうでもいいと。


5月26日
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ライフ・アクアティック アメリカ映画界の次代を担うウェス・アンダーソン監督にビル・マーレイ、ウィレム・デフォー。男心をくすぐるミニチュア構造と、目を引くカラーコーディネーションに釣られた。

スティーヴ・ジズーは水中ドキュメンタリー監督兼海洋探検家として過去に名を馳せたが、現在は映画作品の評判が芳しくなく、スポンサーや資金繰りに苦労している。右腕だったエステバンがジャガーザメに食われ新作も散々で落ち込む中、昔の恋人の子供と名乗るネッドが彼の前に現れた。エステバンの復讐を誓い、ネッドをチームの一員に加えて彼の探査船ベラフォンテ号は船出をした。

チーム・ジズーは黒人、イスラム系、日系と民族性に富んでいる。姓名を見てみると白人でもドイツ系だったりロシア系だったりまさに他民族な家族である。家族意識が強い彼の住む家であるベラフォンテ号は断面図で細部にまで作られている。劇中映画で製作模様を描き、セットを内密に再現する点で、よくフェデリコ・フェリーニの「8 1/2」と並び称しており、ウェス・アンダーソン自身もフェリーニを意識したことを公言していた。イタリアの撮影所で作られた工房作品らしく、徹底している。

イエローサブマリンに赤いニット帽、空色のユニフォームと極彩のカラーが際立つ。登場する海の生物は想像上のもので、これも実にカラフルである。その色彩といったら何から何まであまりに嘘くさく、フィクションを前面に出している。それでもキャラクターを掘り下げて、暖かい人間ドラマとして奥も深い。

デビッド・ボウイの歌を、黒人がポルトガル語でボサノバ調に歌う。異色の組み合わせも違和感がない。チーム・ジズーの一員として出演もした歌手のセウ・ジョルジが、叙情満ち満ちて引き語った。

縮む快感  銭湯巡り12

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天狗湯 天狗湯 世田谷1-16-20

場所柄か若者が目立つ。僕は利用者の平均年齢を上回っているようだ。若輩者が長髪をかき上げて髭を剃っている。濡らしてオールバックにすれば邪魔にならないのにと、鏡越しに彼を憂いた。カランの並びが壁際の他に2列あり、後ろが近い。

今日は天草の湯で、紫色だった。浴槽は2つ、「ぬるめ」と書かれた広いそれと、「あつめ」と書かれた底が深いそれに仕切られている。入ってみるとさほど温度差はなく、むしろぬるめとあつめは逆ではないかと感じる。実際はあつめの「ぬるめ」湯にはジェットとバイブラ、堪能したくてもあつめだけにそうもできない。ぬるめの「あつめ」湯で半身浴する。シャワーが四隅にあり、そこで火照った体に水を浴びせた。睾丸袋がこれ以上は無理というほどに縮む。植物の開花模様などを何十倍ものスピードで早回す映像のごとく、一気に縮む。

服を着て、いつものようにコーヒー牛乳で一服する。置かれてあるスポーツ新聞は、中日の調子が悪すぎるので読む気がしない。マッサージチェアは1回20円である。どれくらいの時間を揉んでくれるのかは分からなかったが、小銭を切らせていなければやりたいところだった。

M/OTHER 哲郎とアキは同棲している。哲郎には別居中の妻と息子の俊介がいるが、妻の交通事故で俊介を引き取ることになった。アキに相談せず、家に連れてくる。一ヶ月の3人による共同生活が始まる。

映画とは娯楽である。諏訪敦彦監督作品は「2/デュオ」に続いて2作目だったが、どちらも不快だった。不快の原因は2作品とも男の身勝手さにある。それは共感を得てしまう。諏訪監督は主要登場人物の2人とディスカッションをしてから作品に臨む。キャストとの共同作業で脚本ができ上がるため、心理描写にリアリティがある。

アキと俊介は表面上うまく生活をしているが、アキは徐々にストレスを溜め、沸点に到達する。「申し訳ない」「負担をかけない」と言いつつも息子を任す哲郎に、俊介がいる前でヒステリーを起こした。そんな彼女に対して「もう何もしなくていいから」と言う。また、俊介が何も言わずに家を出て、夜通し探した挙句に妻の家で見つけた時も「今晩ここで寝かしてやりたいんだけど、いいかな」と彼女に電話する。上っ面だけの優しさが見え隠れしていた。一ヶ月経てば元通りになると考えている哲郎は男の原理を象徴している。不安を感じたアキが一人で暮らすための新居を探しているのに気づき、彼のずれた人間性が表に出る。男が醸すそのずれは至極一般論ととれた。

暗い画面を人間が行き来する。絞りを調節して操っている。その暗さが根源であり、時折見せる明るみはあくまで嘘なのだ。浜辺へキャンプに出かけ、笑顔を見せるアキ。最初は明るいが、徐々に絞りを狭めた。

Primal Scream「Screamadelica」、My Bloody Valentine「Loveless」、Massive Attack「Blue Line」さらにはRed Hot Chilli Peppers「Blood Sugar Magik」 と1991年はロック・シーンにとってエポック・メイキングなアルバムが並ぶ。そしてその筆頭はNirvana「Nevermind」だろう。カート・コバーンの最期を描いた映画が完成したが、元メンバーのデイヴ・グロールは「辛すぎて見るつもりはない」という。アメリカ議会図書館に収蔵されることも、本人たちはどう捉えているのだろう。

先日、本作の製作過程を映したドキュメンタリー映像がDVD化され、大手レコードショップで流れていた。女子高生がそれを食い入るように見ている。グランジ精神は脈々と受け継がれる。僕はネルシャツを愛着する。

アーティスト: Nirvana
タイトル: Nevermind


5月22日
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