編集者 福田清峰の I Love You

「5年愛される本づくり、そして10年愛される本づくりへ」をモットーに書籍を編んでいます。
ゴルフとバードウォッチングにハイキング、山登り好きです。
そして写真、ライブに演劇、バレエ、映画鑑賞と美術館めぐりが大好きな編集者&カメラマンです。


テーマ:

「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」

【感想/レビュー】

 

 

熊川哲也さんが大好きでバレエをこよなく愛してきました。

バレエを観るすべての基準が熊川哲也さんでした。

ところが、セルゲイの踊りを見た時、とてつもない衝撃が走りました。

それは、自分の中にバレエの基準がもうひとつできるかと思ったくらいのものでした。

それが、セルゲイ・ポルーニンです。

 

 

そのセルゲイ・ポルーニンを追い続けたドキュメンタリーが、この映画「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」です。

 

 

バレエ好きにはたまらない作品です。

永久保存版のしてもいいかもしれません。

 

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「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣」

原 題:Dancer
製作年:2016年
製作国:イギリス・アメリカ合作
日本公開:2017年7月15日
上映時間:85分

監 督:スティーブン・カンター
キャスト:セルゲイ・ポルーニン、イーゴリ・ゼレンスキー、モニカ・メイソン

 

バレエ界きっての異端児といわれるセルゲイ・ポルーニン。

その持って生まれた誰をも魅了する彼の踊りは、天才だからこそ異端児と呼ばれ、バレエ界に生き場所が見つからないのかもしれません。

 

 

ウクライナの貧しい街で育ったたセルゲイは、4歳から8歳まで地元ウクライナで体操を習い、オリンピック選手を目指していました。

母親のガリーナはセルゲイの才能をいち早く見抜き、体操からバレエへと転向させます。

 

 

さらにウクライナの町のバレエ教室に通わせていても状況は変わらないと、セルゲイが9歳の時にキエフの名門バレエ学校で本格的な厳しい練習環境に放り込むことを選択します。

そのために、母ガリーナとセルゲイはキエフに引っ越したほどです。

 

 

セルゲイのバレエ学校の学費と家計を支えるために父ウラジミールはポルトガルへ出稼ぎに行き、祖母までもがギリシャへで稼げに行ったほどだったそうな。

家族がバラバラになってでも、セルゲイがバレエで成功すること、そのために掛けたわけです。

家族の思いを背負い、セルゲイは失敗することは許されないことを心に誓いながらも、母の厳しい付き添いは、息子セルゲイを支配するようになっていったことが強烈なプレッシャーになったそうな。

 

 

セルゲイは13歳になると、ルドルフ・ヌレエフ財団の後援を受けて、単身イギリスに渡りロイヤル・バレエ学校に入学します。

そして卒業とともに17歳でロイヤルバレエ団に入団します。

 

 

15歳のとき、両親が離婚したことで家族は崩壊し、バレエの目的は自分が踊ることで家族がひとつになることとなっていきます。

その甲斐あってか、両親は2度の離婚をし、またひとつになろうとしているとか。

 

 

家族という悲しみと、絶対的な存在を背負い、バレエの神様に選ばれた肉体は、惜しみない表現で人々を魅了し、その演技に遠慮はなく、恐ろしいまでに人々の心を翻弄させますが、心が置いていかれるのか、先走ってしまうのか、悲しいいかな、なかなかひとつになることを許してもらえないようにもがき苦しみます。

 

 

19歳の時、史上最年少でロイヤルバレエ団の男性プリンシパルになるも、「神の贈り物」と評される肉体美は彼を1カ所にとどめることを許すことはなく、満ち溢れる若さと破天荒が彼にもたらしたのは苦悩でした。

 

 

 

そして、その先に希望を見出しながらも、華麗なるキャリアと栄光を、セルゲイは突然捨て去ります。

電撃的なロイヤルバレエ団退団、21歳の時です。

 

 

バレエダンサーは肌の露出が多い演目もあるはずなのに、彼は全身に入れ墨を施し、酒に溺れ、時にドラッグに手を出します。

 

 

その後、ロシアに移り住んだセルゲイは、ロシアのあまり品のないダンス番組に出続けながらさらなる苦悩を噛み締めながら、元マリンスキーバレエ団のプリンシパルで現ミュンヘンバレエの芸術監督のイーゴリ・ゼリンスキーと出会い、彼を慕います。

イーゴリ・ゼレンスキーに招かれ、スタニスラフスキー・ネミロヴィチ=ダンチェンコ記念音楽劇場(国立モスクワ音楽劇場バレエ)とノヴォシビルスク国立オペラ劇場バレエ団のプリンシパルとなり、安定したかのように見えますが、その肉体を1カ所に止めておくことはできずに、また苦悩します。

 

 

2015年2月、写真家デビッド・ラシャペルがYouTubeにアップした、グラミー賞にノミネートされたホージアのヒット曲「Take Me To Church」をバックにポルーニンが踊った動画は、瞬く間に世界を走り抜け、セルゲイを知らなかった人々までをも熱狂の渦に巻き込みました。

 

 

 

セルゲイは、「Take Me to Church」を最後に踊りを捨てるつもりだったけれど、「Take Me to Churchを踊っている最中に、これをラストダンスにしたくなくなったと語っています。

 

 

セルゲイは映画の上映に先立ち2017年4月に来日した時のインタビューで、熊川哲也さんについて、次のように語っています。「テツヤの公演は何度も観た。あんなに高く跳べる人はいない。みんなヌレエフやニジンスキーというけれど、テツヤほど高く跳べる人はいない」

そのヌレエフの再来と謳われる類まれな才能を持ちながら、その肉体と才能の融合を、セルゲイの心は持て余し、彷徨い続けているかのように、未だ着地点は見えていません。

その彼が今立ち上げているのが「プロジェクト・ポルーニン」。

若手ダンサーを支援し、ミュージシャン、振付家らも巻き込んでコラボするサポートチームのようなものをつくりたいというところからはじまったそうな。

奇しくもその先人である熊川哲也もニホンでバレエ団を持ち、後進を育てています。

もちろんセルゲイはそのことにも敬意を表していますが、セルゲイがプロジェクトを成功させるには安住の地が必要なのかもしれません。

 

 

そしてもうひとつ、セルゲイを目覚まさせたのは、映画「ダンサー、セルゲイ・ポルーニン世界一優雅な野獣」の制作後、恋に落ちたロイヤル・バレエ団の女性プリンシパル、ナタリア・オシポワ(natalia osipova)でした。

ナタリアとの時間をこんな風に話しています。

「これまでになくバレエのことを考え、バレエのことを話している。別人になった気分だ」

 

 

以前ナチュラルグロウでご一緒したハビー山口さんが撮影したセルゲイ・ポルーニンの写真集です。

 

 

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本当に踊ることを神から許された肉体が描き出すバレエは、あまりに浅い表現かもしれませんが、「美しい」のひと言に尽きます。

それ以上の言葉がいらないくらい、究極の表現でもあるのです。

この肉体と魂の苦悩、見逃さないでください。

 

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