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素敵な本を見つけた:黒蜥蜴/江戸川乱歩が繰り広げる摩訶不思議な世界は現世(うつしよ)か?

2013-05-16 08:00:00
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ビブリア古書堂の事件手帖4」を読んで、江戸川乱歩作品を何か読んでみたいと思っていました。
ビブリア古書堂の事件手帖4」では、「押絵と旅する男」がフィーチャーされています。
でも、気になるのは「黒蜥蜴」です。




なぜ、「黒蜥蜴」が気になるかというと、演出・美術・衣裳・主演、美輪明宏の舞台で、脚本を三島由紀夫が担当されているからです。

そこまでの作品なら、原作を読んでみたいと。
そして、この主人公の黒蜥蜴こと、緑川夫人こそ、美輪明宏のための役ともいわれるほどとなれば、どんなものか読んでみずにはいられません。


江戸川乱歩の作品に初めて触れたのは、小学生のころと「素敵な本を見つけた:ビブリア古書堂の事件手帖4/直筆原稿やオリジナルプリントが突き動かす魂。」で書きました。
そのころは、モーリス・ルブランの「怪盗ルパン」やコナン・ドイルの「シャーロックホームズといった推理小説にはまっている時期でもありました。

どの作品にも、摩訶不思議な世界観が漂い、何処とも知れぬ場所に不思議なアジトや城やお屋敷が存在して、しかもその中が迷宮のようになっていて、出られなくなる恐怖感と、解決できない恐怖感とが入り混じって、読みながら不思議な感触を、肌で感じてしまう読み応えがたまらなかったのを覚えています。

モーリス・ルブランの世界にしてもコナン・ドイルの世界にしても、この世界のどこかに存在するんだろうなーと、胸がざわついたのを覚えています。


奇巌城―怪盗ルパン全集 (ポプラ文庫クラシック)
モーリス ルブラン 南 洋一郎 Maurice Leblanc
4591114961 

シャーロック・ホームズの冒険―新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)
アーサー・コナン・ドイル 日暮 雅通
4334761631 


同じように、いやそれ以上にそのラビリンスに引きづり込まれるのが江戸川乱歩作品です。
それでも出会ったころは、「素敵な本を見つけた:ビブリア古書堂の事件手帖4/直筆原稿やオリジナルプリントが突き動かす魂。」に書いたとおり、読めなくなるくらい怖かったのを覚えています。

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私と江戸川乱歩の出会いは、小学生のころ。
夏に伊豆にある祖父の家へ行ったおり、従兄弟が江戸川乱歩を読んでいるのを知り、影響され読んでみました。
読めば読むほど、本当に物語のなかに引きずり込まれてしまいそうになる、何とも言えない怖さを覚え、読み進めることができないことすらありました。
窓から入る伊豆のひんやりした夜風すら怖くて、窓を締めずにはいられませんでした。
子どものころですから、昼間は本のことなど忘れて、海で遊びほうけ、夕方、晩ご飯前になると、ふと本が気になったりしました。
1人で部屋にいるときにその本の扉を開くと、奈落の底にある別世界に落ちて戻ってこれないような感覚に襲われ、それがなんとも媚薬のようで、怖くて怖くてしょうがなかった記憶があります。
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この「黒蜥蜴」著者自らかが途中途中で自ら解説を入れてくれます。
これが何ともいえないいい味を醸し出しています。

物語のあらすじはいろいろなところで解説されているので割愛しますが、このラビリンス、まさに江戸川乱歩の世界といわんばかりの、エロさとグロさを兼ね備えた、世にも不気味で恐ろしい光景が描かれています。
そして、江戸川乱歩唯一の女賊の物語であり、対するは名探偵明智小五郎です。

細やかなトリックとダイナミックな舞台設定は、この世のどこかでこの物語が現実としてパラレルワールドとして存在しているのではないかと、ふと思ってしまうほど、引きづり込まれます。

人は得てして華やかなものであり、そして終焉は哀れなもの。
「うつしよは(現世)は夢 よるのゆめこそまこと」
江戸川乱歩の名台詞ですが、まさにそれを地でいく作品です。

ぜひ、読んでみてください。
江戸川乱歩作品、はまりますよ。


黒蜥蜴  江戸川乱歩ベストセレクション5 (角川ホラー文庫)
江戸川 乱歩
4041053323 











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