2008-03-30 23:34:38

THE MARROW OF A BONE / Dir en grey

テーマ:音楽レビュー(邦楽)

THE MARROW OF A BONE(初回生産限定盤)/Dir en grey

¥3,675
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傑作だった「Withering to death」から二年。6枚目となるDirのアルバムが本作です。

本作のタイトルは「真髄」と意訳されるタイトルは、活動10年目というのを意識したのでしょうか。



今作はバラード曲の出来が非常に良いように思えます。狂気と芸術の融合とでも言うべき、美しい旋律に乗せて熱唱、絶叫する様は旋律を感じる。

前作で私が感じたヘヴィやハードさの中にメロディアス、暗鬱、キャッチーさなどと言ったエッセンスも同時に感じさせてくれたあの感覚が、今作でレベルアップしてより一層の感動を覚えました。一曲目の「CONCEIVED SORROW」で今作は傑作であると確信しました。



しかし、これからの他のアルバム曲が「あれ?」と思ってしまう曲が多かった。激しいんだけど・・・何だかあまり印象に残らなかったのです。

私はハードコアが嫌いではないし、別にDirがハードコアな曲を演奏することが悪いことだとは思いません。

しかし今作ではDirがハードコアを「取り入れた」のではなく、ハードコアに「喰われてしまった」と言った印象を私は受けてしまいました。

ただ、収録曲のバラード3曲をアンプラグドアレンジした、初回盤限定のボーナスディスクは本当に素晴らしいと思います。

本編により一層、狂気と美しさが増しており、忘れたくても忘れられない感覚を覚えます。



丁度、このアルバムが発売する前から北米でツアーを行っていた影響もあるのでしょうが、必要以上に海外を意識し過ぎてしまったのかな、と思いました。

海外に目を向ける事は、全く悪いことではないし、上昇志向の表れだとは思います。だからまだ本作ではまだ発展途上の段階なのかな。これが「真髄」では無いとは思います。


本作は私にとっては少し残念でしたが、だからと言って彼らへの期待は全く薄まっておりません。

むしろ、まだまだ彼らに向上心が絶えないことが証明されたことと、この後にリリースされたシングル「DOZING GREEN」が実に素晴らしかったこともあり、次作への期待は高まるばかりです。



Favorite Song  艶かしき安息、躊躇いに微笑み

とにかくラストが凄い。それまでの美しい旋律を自ら壊すような、凄まじい激情をぶちまける。

哀し過ぎるほど狂気と美しさが伝わってくる。

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2008-03-29 15:25:42

娯楽 / 東京事変

テーマ:音楽レビュー(邦楽)
娯楽(バラエティ)/東京事変
¥2,750
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この「娯楽」というアルバムタイトルが、そのまま内容を端的に表していると思う。

その意味ではある意味、名タイトルと言えるかもしれない東京事変のサードアルバム。


今作は、タイトルの「娯楽」の通り、リスナーへの心遣いが前二作よりも感じられます。

バラエティ豊かな内容となっていますし、曲単体でも楽しめるものが多いように思います。何というかリラックスして聴けるものが多いように思え、東京事変に変な敷居を感じていた方もこの作品なら聴けることも多いかもしれません。


が、しかし。悪い意味でも「娯楽」というタイトルが似合ってしまっているようにも思える。

こう言っては誤解を招くかもしれませんが、本当に「娯楽」で、これだけのメンバーを集めてただの「娯楽」の範疇に収まるのは勿体無いのじゃないか?と思ってしまった面もありました。

無論、娯楽が悪いというわけではありません。事実、本作は一流の娯楽だとは思いますし。


ただ、個人的な見解ですが、私は東京事変がここまでリスナーに気を使わなくてもいいのにな。と思いました。

ギリギリの緊張感で作られたかのような「OSCA」、更にキャッチーな面の中にさり気無く入った技巧が気持ちいい「キラーチューン」と先行シングル二枚が対極に置かれてバランスがとれており、アルバムにもそのまま持ち込まれると期待していました。ただ、OSCAのような凄みを感じた曲は「黒猫道」ぐらいで、後は良いんだけど、もう一つ・・・のような何かが足らないように思ってしまいました。


前述のように、間違いなく良質ではあるのですが何か不満が・・・という作品に感じてしまいました。

ただ、やっぱり次も聴いてしまうんだろうなぁ・・・日本では数少ない凄みを感じさせてくれるバンドなだけに。


Favorite Song  OSCA

イントロからカッコ良すぎです。ラストの転調も凄くシビれる。まさに私が東京事変に求めているような曲でした。

ただ、欲を言えばこれを越えるような楽曲がアルバムに欲しかった。

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2008-03-25 23:14:30

Close to the Edge / Yes

テーマ:音楽レビュー(洋楽)
Close to the Edge/Yes
¥877
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プログレ四天王とも呼ばれる日本でも人気のバンドYes(ちなみに他のプログレ四天王はKing Crimson、EL&P、Pink Floydです)。そのディスコグラフィの中でも、最高傑作に挙げられることが多いのが本作。


邦題「危機」、のタイトル曲の1曲目が圧倒的な存在感を放っている。

18分を超える曲の長さに驚かされるが、緊張感に満ちた構成が途中で止めることを許さない。完璧に近いシンフォニックロック。使う楽器だけでなく、曲構成もクラシックを連想させる。緩急を織り交ぜて曲を進ませ、中盤でのシンフォニックパート。そしてラスト5分の壮絶な展開。解り易さと芸術性の共存だ。


シンフォニックロックの一つの到達点であることは間違い無い。今までとは違う美しさ。どうやっても同じ美しさを作ることはできないだろう。


Favorite Song  Close to the Edge

ロック好きならいつかは聴いておいた方がいい、と思われる曲の一つ。

美しさも高揚感も兼ね備えている。



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2008-03-24 23:52:28

FRIENDS / B'z

テーマ:音楽レビュー(邦楽)
FRIENDS/B’z
¥1,412
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様々なベストにも収録されている、B'z屈指の人気ナンバー「いつかのメリークリスマス」。それの初出がこのミニアルバムだということを、今ではどれ程の人が知っているのでしょうか。



本作は架空の映画のサウンドトラック、というコンセプトの元作られたそうで。それを意識してか、インスト曲を挟んでいたり、歌詞も失恋ソングに徹底させているなどB'zの中でも屈指のコンセプトアルバムかもしれません。


ロックなB'zは今作ではほぼ完全に封印されているので、そういった曲を求めるファンの方々には辛いかもしれません。

しかし、前述のコンセプトに拘った結果なのか、曲の持つ切なさや叙情性が作品の流れによって引き立てられているようで、アーティスティックなB'zの一面が垣間見られるようです。一枚の作品としての出来が良い。ラストのいつかのメリークリスマスのピアノインストの余韻は素晴らしいものがあります。

フルアルバムでなく、ミニアルバムというのも今作ではプラスに働いているようにも見えます。適度な長さの物語として簡潔にまとめられていて、短篇小説のような気軽さで楽しむことができます。



曲としての出来ももちろん良質で、「いつかのメリークリスマス」を他のアルバムで入手したからと言って、後追いのファンの方々が見逃すには惜しい出来だと思います。

B'zの魅力はロックだけではない、というのがこれを聴けばわかる筈です。



Favorite Song  恋じゃなくなる日

決していつかのメリークリスマスを選んだら面白くないから、とかそういう理由でこの曲が一番好きなのではなく。

失恋の切なさをロックバラードの要素も交えつつ、見事に表現した名曲だと思うのです。

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2008-03-22 16:56:33

In the Court of the Crimson King / King Crimson

テーマ:音楽レビュー(洋楽)
クリムゾン・キングの宮殿 (ファイナル・ヴァージョン)(紙ジャケット仕様)/キング・クリムゾン
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1970年代のプログレッシブ・ロックのブームの火種となった、King Crimsonのデビュー作。

このインパクトありまくりのジャケットもあり、余りにも有名な作品となっています。

今更ここで取り上げるようなものではないかとも思われますが、ロックにおいて重要作品であることは間違いないので、筆をとってみました。


プログレ、という音楽ジャンル自体を知らない人も最近ではちらほらいるようでして。

知ってても何かよくわからない、とか難しそうとか感じる人も多いようですが。

それは誤解していると思います。

確かに分かり辛い部分も含まれていることも多いジャンルだとは思いますが、それでもこのアルバムは凄まじいセールスを世界中で記録しています。


想像ですが、気に入った方の多くは今まで聴いた事の無い音楽に驚き、そして気に入った。という他のジャンルと何ら変わらない理由で、聴き始めたように思います。

とかく複雑な曲構成や、精神性だけを魅力として語られることもありますが、根底にあるのはただ良質だから好き。というそういう理由だけでいいと思うのです。かくいう私もあんまり複雑なところまで理解していませんし。


そして、このアルバムは高品質の楽曲群を、個性的に様々なアプローチで我々に提示してくれています。

それなのに、私のような素人でも凄い。という風に簡単に思わさせてくれるのが凄い。

幕開けの「21st Century Schizoid Man」は途中で曲調がガラッと変わる箇所で凄い興奮を覚えますし、ラストの「The Court or the Crimson King」は溜め息を覚えるぐらい美しい。といつも思わされます。


まぁ、難しく捉える必要は無いといいますか。今まで聴いていたのと同じような理由でいいと思う、けど今までの曲とは明らかに違う。という風に聴こえるのが一番凄いところなのだと思います。


Favorite Song  21st Century Schizoid Man

初めて聴いた時は唖然としました。ダルい曲だなーとか思ってたら、ガラッと曲が変わってからのハイテンションっぷりにビックリ。

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2008-03-20 17:35:43

極彩 / ムック

テーマ:音楽レビュー(邦楽)
極彩(通常盤初回プレス)/ムック
¥2,699
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「極彩」の名の通り、一枚のアルバムに多様性を詰め込んだ作りとなっている。

インストに続いて流れてくる、タイトルナンバー「極彩」は凄みを感じさせるようなHR曲だし、「25時の憂鬱」はサイケ感漂う一番→二番での感情の発散とプログレじみたこともやっている。民謡のような「優しい歌」なんかも入っており、アルバムの振れ幅は相当広いと言える。


ただ、その多様性を諸手を挙げて受け入れられるか、となると少し首を捻る点もありまして。

例えば「極彩」から続くヘヴィな「嘆きの鐘」でこちらのテンションを高めておいた後に、一気に明るすぎるパンク「謡声」を入れるのは正直どうかと思いました。

多様性こそ広がったものの、曲の質、という点で見ると「?」と思ってしまうような曲がちらほらと見られるのも個人的にはマイナス。その分、次に期待ととることもできるのですが。


まだ今作では、求める曲が違うファンの全てを満足させるだけの価値を与えられなかったように見られます。こちらがぶっ飛ぶぐらいの名曲が収録されていれば、ハード曲が好きな人もポップが好きな人も、はたまた変わった曲を好むような人、全てを満足させられるものだと思うのです。

その圧倒的な力はこの作品には無いように思えました。良質の作品ととれるとは思うのですが、何かもう一つ、というのが足らないといいますか。


しかし、ラストを飾る「流星」を聴くと、そのような不満も流れ去ってしまいました。

過去の作品群と比べるとムックっぽくないのも事実ですが、疾走しながらも何処か切なさを感じさせてくれるドラマティックなこの曲は、アルバムの締めくくりとしては最高だと思います。

何かラストだけで私は満足させられてしまいましたが、一曲でも名曲が有れば作品としての意義は果たしているともとれます。それだけ、この締めは綺麗でした。


Favorite Song  流星

上で語りつくしました。そんじょそこらのバラードなど比べ物にならないぐらい美しく、儚い。


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2008-03-19 23:46:46

久方ぶりに来て見れば・・・

テーマ:ブログ

えー、とりあえずお久し振りです。皆様、長期間放置してしまい申し訳ありませんでした。


更新しようと思えばできるぐらいの時間はあったのですが、どうしても書く気になれなかった。というのが実情でした。まぁ、はっきり言ってしまえばやる気が無くなってしまっていただけなのですが。

どうしようもない言い訳をしますと、昨年は色々とございまして。何をするにもやる気がしない、もう何もしたくない。というところまで行ってしまってました。ネットすら殆んど利用しませんでした。


それで、何とか体調も戻りまして。だから何食わぬ顔をして戻ってくるのもどうかな、とも思いましたが、文章の練習と思って、一時的かもしれませんが復帰することにしました。


ちなみに聴く音楽は以前から相当変わっています。洋楽に相当天秤が傾いています。

洋楽がメインになりそうですが、ちまちま邦楽のことも書こうと思っています。


もし、今まで仲良くしてくださった方で、まだここを覚えていてれたら、また仲良くしていただければ本当に嬉しいです。余りに勝手なのは重々承知していますが。



で、コメント欄を見ると予想通り、大量に荒れていますね。業者の書き込みで。

何と言うか、本当に暇なんですね。余りに哀れなので辞めたほうがいいと思われますよ。まだまともな良心がそちらに残っていれば、の話ですがね。

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2008-03-19 23:39:49

Miss Machine / The Dillinger Escape Plan

テーマ:音楽レビュー(洋楽)
ミス・マシーン/ザ・デリンジャー・エスケイプ・プラン
¥1,882
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カオスティック・ハードコアと評されるアメリカのThe Dillinger Escape Planというバンドのセカンドアルバム。

さて、内容ですがこれがとんでもない。どう表現していいのかわからないぐらいとんでもない。


過激な音楽であることは間違い無いです。CDを再生して強烈なシャウトと共に始まる「Panasonic Youth」からして凄い。爆音の祭りとでもいうべき凄まじい楽曲が多く収録されております。


ただ、爆音だけの音楽というわけでは決してありません。計算され尽した狂気とでもいいましょうか。全く予想不能な転調や変拍子を多様したプログレ的アプローチがほとんど全ての曲に見られています。そして、それを強靭な演奏技術で支えており、全く曲がブレない。ただのハードコアには見られない部分が随所に散りばめられている。


難しい曲を演奏しているバンドではあると思う。ただ単に爆音を撒き散らしているわけではなく、理解し辛い部分も恐らく意図的に組み込まれているので、何も考えずに頭を振って楽しめるタイプの曲ではないです。

ただ、その難解さが魅力にもなっていると思います。難解さが魅力に変わった瞬間、このバンドを心から楽しめるのかもしれません。


Favorite Song  Panasonic Youth

オープニングを飾る爆裂ナンバー。僅か2分半の間に、とんでもなく色んな物が組み込まれたブラックボックスのような曲。ラスト30秒の圧倒的展開にはただただ呆然。

また、この曲は音ゲーのギターフリークス&ドラムマニアに収録されています。是非お試しを(ただ、難易度が高いのでご注意w)

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