2011-10-27 23:45:45 テーマ:医療

サムスカ錠15mg


サムスカ®錠15mg

<効能・効果>
 ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留

<使用上の注意>
 本剤は他の利尿薬(ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬、抗アルドステロン薬等)と併用して使用すること。なお、ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチドとの併用経験はない。

<用法・用量>
 通常、成人にはトルバプタンとして15mgを1日1回経口投与する。
                                                         

(1) 作用部位・作用機序 
 バソプレシンは9個のアミノ酸からなるペプチドホルモンであり、腎集合管に存在するバソプレシンV2-受容体を介して水透過性を調節している。V2-受容体にバソプレシンが結合すると、水チャンネルであるアクアポリン-2(AQP2)の発現亢進と管腔側への移行により、水の透過性を亢進して再吸収を促進する。
 トルバプタンはV2-受容体拮抗作用を有し、腎集合管でのバソプレシンによる水再吸収を阻害することにより、電解質排泄の増加を伴わない水利尿作用を示す。

$夜明けの薬剤師のブログ
(サムスカ錠インタビューフォームより)

<臨床試験の結果>
・尿量は投与1日目に約1100mL増加し、7日間の平均増加量は約760mLであった。
・血清Na値は変化しなかった。
・14日間の投与により頸動脈怒張、肝腫大、下肢浮腫、肺うっ血で7日間投与と比べて更なる改善が認められた。
・副作用:口渇、便秘、頻尿、倦怠感など。

<使用上の注意など>
・他の利尿薬(ループ利尿薬、サイアザイド系利尿薬、抗アルドステロン薬等)治療において効果が十分でなく、体液貯留状態(下肢浮腫、頚静脈怒張又は肺うっ血等)が存在する場合に、本剤を使用する。
・目標体重(体液貯留状態が良好にコントロールされているときの体重)に戻った場合は、漫然と投与を継続しないこと。[国内臨床試験において2週間を超える使用経験はない。]
                                                        

 高ナトリウム血症について、大塚製薬のホームページで注意喚起しています。

<高ナトリウム血症の回避>
◎適切な血清ナトリウム濃度の測定
・投与前値を確認の上、投与を開始する。
・投与初日の投与開始4~6 時間後並びに8~12 時間後に測定する。翌日から1週間程度は毎日測定する。
・その後も投与を継続する場合には、適宜測定する。
◎本剤は、電解質排泄の増加を伴わず体液の過剰な水分のみを排泄するため、血清ナトリウム濃度を上昇させることがある。このため、飲水制限を行っている患者への投与に際しては、飲水量、尿量、血清ナトリウム濃度を十分に観察しながら、本剤投与期間中に限り必要に応じて飲水制限を緩和して体液管理を行う必要がある。

 このように、サムスカ錠の投与中の患者は、非常に厳格な全身管理が必要であり、また承認時までの国内臨床試験において外来患者に対する使用経験はなく、2週間を超える使用経験はありません。
 このため、事実上外来での投薬はほぼ不可能であると考えられます。MRさんは「院外処方もあり得ます」と言っていましたが、そんなに重症な患者さんが退院して外来で治療を受けるとも思えません。

なお、慎重投与の項目に「血清ナトリウム濃度125mEq/L未満の患者」とあり、理由として
「急激な血清ナトリウム濃度の上昇により、橋中心髄鞘崩壊症を来すおそれがある。」
となっています。

※橋中心髄鞘崩壊症(Central pontine myelinolysis:CPM)とは
 CPM は、(中略)…脳橋部を中心とした周辺の髄鞘が変性を来たし、意識障害と異常な精神症状を呈する疾患として報告されている。
 CPM は、(中略)…利尿薬投与、水中毒、腎不全、肝不全、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群など、種々の病態に伴う低Na血症の急激な補正が重要な発症要因とされる。
 神経症候には、痙性四肢麻痺、仮性球麻痺による構音障害や嚥下障害、外眼筋麻痺、痙攣などがあり、昏睡を含む意識障害、せん妄や錯乱、閉じ込め症候群など精神状態の異常も出現する。
(サムスカ錠「使用上の注意の解説」より)

 近隣の病院で採用になったため購入したのですが、まず出ることはなさそうなので、返品してしまいました。
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