■ものづくり日本って・・・いつから言っている?
これから、東京の三田で、講演です。
その前に、2本目の記事の更新です。
『ものづくり日本』って、ずいぶん昔から言っていますよね。
それが日本経済、復活の鍵だって。
でも、全然復活にならない。
あまりにも「モノ」にこだわりすぎると、逆効果になる。
どんなにいい製品でも、乱暴な言い方をしたら所詮「製品」です。
劇的な個性的な差はない。
だからコモディテイ化が起きやすい。
たとえば薄型TV。
去年の「地デジ化」で、多くの日本人が買ったから、その反動で売れなくなるのは、当たり前の現象です。
それを回復するのに、メーカーはさらに高画質なものや、3D、多機能のTVをつくれば売れると思っている。
そこが浅はか。
どんなに高画質でも、そこまで高画質なものが必要か?
どんなに素晴らしい3D再生技術でも、そもそも3Dの番組がほとんどないし。
機能を増やせば、差別化できるか?
HDRのリモコン
ボタンの数が68個もついていた
ボクの家にある、日本製のHDR(ハードディスクレコーダー)にリモコンには、68個のボタンがついています。
そのほとんどを使ったことがありません。
アップルのiPhoneに比べたら、恐ろしいほどの数です。
中型航空機のコックピットについているボタンの数は100個程度だそうです。
リモコンで飛行機でも飛ばそうとしているのでしょうか。
製品はどこも同じ機能をもっている。
ユーザーにとっては、もう余計な機能や一生使わない機能もある。
「ものづくり」のこだわりが、ちがう方向にいっているんじゃないの。
そう思わされる事例です。