一日2食健康法



第3章 これがあなたの体を疲れさせている食品だ


   肉をやめる   重要度 ★★★★☆


 食品の質として、最低ランクを行くのが肉である。


 肉がガン・高血圧・糖尿病の原因になるということは今では広く知られており、例えばステーキ1キログラムにはタバコ600本分の発ガン物質(ベンゾピレン)が含まれている。


 さらに肉という食品は繊維が含まれていない。これが致命的な欠陥だ。
 繊維が含まれていないということは、便になりにくく、腸内に長時間滞留するということ。おなかの体温は37度だ。体の中であろうがお構いなしに肉は腐ってくる。腐敗した肉には悪玉菌が大量発生する。この悪玉菌が吸収され血液に侵入し、体の変調を起こすのである。


 またこうした動物性タンパク質は人間のタンパク質組成とは異なる 「異種タンパク質」 であるため、そのままのかたちでは吸収できない。いちどアミノ酸レベルまで分解されてから吸収され、そのあとで再度タンパク質に合成される。肉を食べるとこのようなややこしい手順を踏まざるを得ないので、それだけ体に負担がかかるのである。いうなれば、エネルギー源として非常に効率の悪い食品が肉なのである。


 しかもそんな質の悪い食品を食べるために、われわれは愛すべき牛や豚を虐殺しなければならないということを、ユメにも忘れてはなるまい。
 子供のころ、自分のステーキ皿に乗せられている肉片が、かつては動いていた牛であったことを知って愕然としたことがないだろうか。大人になって、なぜこのことを忘れてしまうのか。いつのまにか無慈悲な鬼になったのか、それとも生きていくには仕方がないとあきらめたのか。だが人間が肉を食べたいと思うのは人間の勝手な了見であり、それを牛や豚が賛同しているわけがない。よく牛肉の宣伝などで、牛がウエイトレス風にニコニコ笑ってわれわれにステーキを差し出しているイラストなどを見るが、よくもこんな残酷な宣伝を思い付くものだと、人間の恐ろしさに寒気を覚えずにおれない。こんなことは牛の立場に立てばすぐにも分かることなのだ。もし牛と人の立場が逆転し、牛が人の肉を食べるようになったらどうであろう。牛たちへのCMに起用された人間は、「これ、おいしい人間の肉です!」 などとカメラの前で笑うであろうか。


 肉を食べるという、あたりまえになってしまって気にもかけない行為は、来る日も来る日も笑顔で殺戮を楽しむわれわれ人間のおそるべき悪業にほかならない
 そしてここへきてBSEの大流行。
「肉を食べるな」
 そう自然は警告しているのではなかろうか。


 われわれがそれでも肉を食べるのは、なんといっても、肉を食べなければ栄養のバランスがとれないとカチカチに信じているからである。
 これは西洋栄養学がもたらした罪(ざい)の最たるものといえよう。
 人間は肉など食べなくても生きていけるのである。
 いや、なるべく肉を食べないほうが、肉を食べるよりも健康的に生きていけるのだ。
 タンパク質を取らなくていいと言ってるのではない。タンパク質は体に欠くべからざる栄養素である。だが質の良いタンパク質と、悪いタンパク質があるのだ。
 すなわち動物性タンパク質をやめて、植物性タンパク質に切り替えたほうがよいのである。


 タンパク質をとろうと思えば肉を食べる必要は全くない。豆料理を食べればよいのである。料理が面倒くさければ豆腐でよい。というより、豆腐こそ人間にとって最高のタンパク源である。豆腐の原料である大豆は良質のタンパク質に富み 「畑の肉」 ともいわれる。大豆は消化がわるいことが唯一の欠点であるが、豆腐は抜群の吸収率を持ち(97%が吸収される)、その欠点を克服した先人の知恵による理想的食品である。
 植物性タンパク質によって作られた筋肉は、動物性のものよりも瞬間的な力は落ちるが持久力で勝る。筋肉繊維の強さは動物性のものよりも強く、肉離れなどを起こしにくい。筋肉がつく早さでは植物性のほうが劣る。したがって肉料理を豆料理に切り替えた直後は一時的に筋肉が落ちる。だがこれは3ヵ月くらいで戻り始めるので問題ない。


 さらに植物性タンパク質ならば、先に挙げたようなガン、高血圧、糖尿病の心配がない。ダイオキシンが食物連鎖で濃縮されていることもないので痴呆症の危険も減る。
 そして経済的にずいぶん安くつく。単価も肉より豆のほうが安上がりであるし、肉と違って豆は腐敗する心配がない。せっかく買っておいた肉が腐ってしまって捨てたことがある人は多いだろう。そんなムダも一切なくなる。「冷蔵庫の肉が腐りそうだから、なにかに使わなきゃ」 とよけいなレシピを追加する必要もない。


 これだけ好条件がそろって、肉をやめない手はない。菜食主義は、まだまだ社会的認知が浅く、偏見の目で見られることがある。しかしこれで長寿と健康が手に入るのであるから、その代償としては安いものではなかろうか。



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新版 ぼくが肉を食べないわけ ピーター コックス (著), Peter Cox (原著), 浦和 かおる (翻訳) 価格: ¥2,310 (税込)
おすすめ ★★★★★

 肉食批判書の金字塔。菜食主義者の聖典ともいうべき古典的名著 『ぼくが肉を食べないわけ』 が、最新データを引っさげて10年ぶりに改訂された。
「この本を一読すると、あなたの生活はおそらく変わると思う。それどころか、生命を救うことにさえなるかもしれない。

なぜか? この章の内容は、肉を食べている人に知られることが禁じられているからである。秘密にされているのではなく、禁止されているのである。誰によって? それは、商業利益によってであり、国の政策によってであり、基本的に自己そのものを考え違いしている社会によってである」―― 肉がどれほど体に悪いかというだけでなく、私たちが肉を食べるという行為が、いかに地球資源を浪費しているか、環境破壊に直結しているか、1頭の牛が、われわれの食卓に運ばれる過程のいかに残酷であることかに言及していて示唆に富み、肉食産業がどのようにしてわれわれをあざむいているかにまで微に入り細をうがって暴露している。
 私たちが肉を食べるという行為は、一体いかなることなのか? 今まで考えてもいなかった驚愕の事実が次々と突きつけられる。誤解していた知識がガラガラと崩されていく。
 文章も思索的でブラックユーモアにあふれ、実に考えさせられる。肉を食べるということを正義のように力説する現代栄養学の風潮を少しでもおかしいと感じるならば、この本はあなたのために書かれた本である。肉に関することに限らず、なぜ狂った健康常識がこうも堂々とまかり通っているのか、この本を一読すればその恐るべきカラクリが理解できよう。肉を食べないことに対して不安がある人も、この現実を知ったなら、肉を食べていることの方がよほど不安であることを知って唖然とするに違いない。  購入する




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 それでもどうしても肉を食べなければならないと主張する人たちは、必ずといっていいほどビタミンBのことをヤリ玉にあげる。
 彼らの意見はこうだ。
「なるほど菜食主義は健康にいいのかもしれないが、ひとつだけ欠点がある。それはビタミンBが欠乏することである。ビタミンBは炭水化物を利用するときに必要な物質で、これが欠乏するとどれだけ栄養をとってもそれが使われず、うつ状態になったり、疲労感を感じるようになる。動物愛護の精神は立派かもしれないが、私たちはイキイキとした生活を送るためにどうしても肉食は欠かせないのである」と。
 なるほど確かに、玄米菜食ではビタミンB群は不足しがちだ。これはたしかに致命的な欠陥かもしれない。
 

そこで、医学博士・甲田光雄先生はスピルリナと、ビール酵母(エビオス)を利用することを薦めている。これらはビタミンB群をバランスよく含んでいるためである。(他にもさまざまなミネラル分を豊富に含む)
 いずれも化学的なサプリメント錠剤とは違い、天然成分を用いた栄養補助食品・医薬品であるから安心して飲用できる。
 ビール酵母は有名なので詳しい説明は省略するが、スピルリナはご存じない人が多いかもしれない。クロレラと似たようなものといえば分かりやすいだろうか。
 スピルリナは(極めて大ざっぱに、ひとことで言うと)クロレラの栄養をパワーアップさせて吸収力を10倍よくしたものである。
 ここだけの話、食生活が多少乱れても、スピルリナかビール酵母、もしくは両方を飲んでいればそれほどだるさを感じない。
 成分は両方とも微妙に違うから、こだわる人は両方ともそろえておくといい。
 ビタミンBが足りないことだけが菜食の欠点というならば、この2つさえあれば菜食主義には何の問題もないことになる。

 
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