今回の記事は、オイリュトミーをわりと知ってらっしゃる方向けに書いています。
興味があるので知りたいけれど、言われていることが分からない方は、気軽に質問してくださいね。


これまでにいくつかのオイリュトミー学校を体験してきました。

まず、スイスのドルナッハという町にあるオイリュトミー学校で、4年間のトレーニングを修了しました。

修了後やはり同じ町にあるゲーテアヌムという劇場で、オイリュトミーの舞台芸術トレーニングを1年、舞台研修を1年しました。
そこでいろいろな学校の卒業生に出会い、学校によっていろいろ違うんだということを知りました。

その後でアメリカ・ニューヨークにあるスプリングバレー・オイリュトミー学校&舞台グループにやってきました。

そして今現在は、ここスプリングバレーのオイリュトミー学校で教えています。

複数のオイリュトミー学校を、生徒として、教師として、友人として、内側からと外側から体験できたおかげで、
オイリュトミー・トレーニングのカリキュラムが学校によって違い、またそのことで重要視しているものの違いが見えてくるようになりました。(主に音楽オイリュトミーです)


スプリングバレーのオイリュトミー学校は、1年生1学期は音楽オイリュトミーの時間に銅棒エクササイズをメインにします。
以前の記事にくわしくかいたので、そちらもご参照ください。
自分の身体を自分のものにすること
身体感覚を育てること
自分のまわりの空間を把握すること
音楽と響き合う身体づくり


2学期になり、音楽オイリュトミーの要素も始まります。
レッスンの始めに銅棒エクササイズ、その後で音楽オイリュトミーという流れです。
メロディー、リズム、タクトの要素と、息継ぎ(シュブング)から始めます。
フォルムを動くとき、両手はメロディー(音の高低の流れ)をとっています。
また音のダイナミズム(緩急)をよく聞いて、早く動く場所とゆっくり動く場所を意識的に感じます。

3学期になり、音のアングル(ドレミファ、、、で音の角度を、両手で表し体験します)が、ようやくスタートします。
学期末の発表でみせるものは、フォルム+音のアングルで動く曲と、フォルム+メロディーで動くものです。


これに対して、スイスの学校では

銅棒エクササイズは音楽オイリュトミーの時間外で、1年を通じて週2回ありました。

そして1年生で習う音楽オイリュトミーの要素として、一番最初にならったのは音のアングルでした。そして2学期に長調と短調。

2年生になってからメロディー、リズム、タクトの要素を習いました。


オイリュトミー学校で教わる要素はいくつかあるのですが、こう見てみると2つの学校で順番がまったく違います。

スプリングバレーの学校の順序は、かるく身体を整えて、音楽を聴いて一緒に動く、自分の心の動きに敏感になることから始め、そこから外側(身体)へ向かってゆく感じがします。

スイスの学校の順序は、動きの基礎となる身体をしっかりと作ってから、自分の心へと、内側へと向かってゆく感じでしょうか。

このことをスイスで同じ学校だった友人に話したら、
「音のアングルって、体験するの難しいよね。メロディーの上り下がりを両手で一緒に動く方が、具体的で音楽を動きを通して歌っていることを、体験しやすいが気がする。」と言っていました。

「音楽オイリュトミーは目に見える歌、目に見える音楽ではない」と以前スプリングバレーの校長をしていた先生に言われたことをふと思い出しました。

スプリングバレーの学校では「動きの中に呼吸があること」をとても大切にしています。
早く動くことよりも、自分が身体で動いている動きを、自分の心が体験していること、
その心の動き=身体の動きが同じ空間で奏でられている音楽とひとつであることが、
なにより重要に扱われます。どちらかというと「聴く」姿勢です。

スイスの学校は「私が空間の中にしっかりと立つこと」「身体の俊敏な使い方」を教えてくれました。自分が肉体の中にしっかりといることで、空間を満たす、どちらかというと「語る」姿勢に近いかと思います。

人によって学びの道はさまざまですが、どちらも人間の大切なアクティビティー。
ハーモニックにバランスをとって、オイリュトミーを楽しんでいきたいです。




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先週、今週と1コマずつオイリュトミー学校で教えました。

数年前に自分が通った学びの道を、今度は導く側からたどる。

当時、まだ歩み始めたばかりで夢中で前へ向かってすすんでいた道を、
今は生徒さんの手を引きながら案内している感じです。

初めての土地で何がどこにあるのか分からなかったのが、
そこへ住み始めて数年後に、訪ねてきた友人を案内しているかのような。

そこが自分の大好きな土地であればなおさら、
案内をすることの喜びも強いでしょう。

どこを案内しようかなあと考えている時に、
最近あまり行っていなかった、お気に入りのカフェを思い出すような瞬間もあったり。

あ、この練習の意味って、こういう事だったのかと改めて納得したり。

そんなわくわくした感じが生徒さんにもうまく伝わったようで、
教えた次の日に、いつもより45分早く来て、みんなで練習したとのこと。

目をきらきらさせて私に報告してくれました。
(嬉し涙がでそうになりました。)

オイリュトミー学校で教える事を始めたばかりですが、
瞬間瞬間を大切に、味わってゆきたいです。



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今週からここのオイリュトミー学校で教え始めます。

メインの先生の代教のような感じです。

そんなわけですが、とてもわくわくしています。

オイリュトミー・スプリングバレーでは、1年生1学期の
音楽オイリュトミーはほとんどが Rods exercise (棒をつかった練習)。

7の練習、12の練習、スパイラル、アーチ、指先練習

こんなことを書いても、オイリュトミーを知らない人には
きっと、ちんぷんかんでしょうね、すみません(笑)。

これらの棒を使った練習の目的は何かと言うと、

身体をしなやかにする
身体を整える
まっすぐに立つ(最近では体幹を鍛えると言った方が分かりやすそうです)
自分の身体を意識する (あたまのてっぺんからつま先まで)
自分の身体のまわりの空間を意識する
自分の意識に意識的になる

と言えるかと思います。

他には空間把握のための図形を動く練習。
三角形や、四角形、五芒星、円、曲線やレムニスカウトらの図形を
まずは足で動きます。
そして後にはそれを意識しながら。

これらの基本的な練習が、のちに3、4年生になった時に動く
複雑なフォルムの土台になっているのです。

曲線と直線の質の違いを感じたり。
音楽で長調と短調が明らかに違うように、
直線と曲線もちがいます。
その違い、または共通する質を体験する事を学ぶのです。

今日はレッスン準備の予習もかねた感じで書いてしまいました。



これらの内容を
英語で
授業してきます。 大丈夫だろうか、私。

わくわくのほかにスリリングな要素も加わり、
今週は気持ちがいろいろな方向に動いています。


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