コーカサス王道のご馳走~その②:パーティーの定番、シャー・ピラフ! | この命流星のごとく燃やして(`炎ω炎´)

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サラーム!アゼルバイジャンの料理を深く知りたい漢、星餓です。


コーカサスのご馳走料理教室、第二弾はアゼルバイジャン料理です。


所で、アゼルバイジャンって民族はトルコ系だが、

宗教や料理はイラン的だという印象があります。一応持っている本に寄ると、

グルジアや他の国よりもサフランを多用していて、その辺りは実にイラン的。


でも、民俗的には遊牧民族だし、政治的にはトルコ寄りな気がする。

だから、トルコ的な部分もあるはずだが・・・。今回はそんなイランとトルコの間?

アゼルバイジャンの料理はどんな物か、もう少し深く探っていこうと思います!

ババ━━━m9(`・ω・´)━━━ン!!!



アゼルバイジャンの料理は以前習いましたが、そこと同じお家です。

(その時の記事→http://ameblo.jp/esunittuku189/entry-12111031470.html


先生の顔立ちはやはりシュッとしていて、トルコ系だな~と思います。

ウェルカムのお菓子は・・・おお!ノアの箱舟のプリンとも言われる「アシュレ」!

これはトルコでも有名なお菓子ですね~。ヽ(゚◇゚ )ノ


ん~、甘~い!中には豆ひよこ、白いんげん、ドライフルーツなど。

とろとろで甘くて、いうなれば中東風ぜんざい?みたいな感じです。

だが、甘い中にもピリッとするのは、オレンジピールやスパイス(シナモンとか)などかな?


紅茶もトルコ的・・・な気がしますが、

まあイランでもトルコでもここは同じか。



 
まずは主役の「シャーピラフ」から作ります。

シャーとは「王」の意味で、冠婚葬祭で食べられるご馳走だそう。

何でも結婚式で男性が踊りながらサーブする風習があるとか?


使うのは写真のドライフルーツ。梅、プラム、バーバリー、アプリコット、レーズン。

どれも酸っぱ目でした。ん~、この酸っぱいフルーツはスーパーでは以外に無いし、

高いかも知れないな~。


ちなみに、その王たる理由は・・・


①サフランを使う。うわっ!すごい量・・・こんだけ入れたらお金どれ位だよ!?(´゚ω゚);;*

そう思ったのですが、これだけ入れても日本で売ってる小さいサフランと出る色は同じらしい。

という事は、質より量のサフランも売ってるんだ!流石は本場って感じだ・・・。


②トルティーヤ(先生はラバシュと呼んでいた)をバターを付けて器に敷き詰めていく。

サフラン他にもこれで表面が黄金色になるんですね~。それにこの方の形が王冠に見える

というのも王(シャー)の名の由来だそうです。この辺りは何だかイラン的ですね。



次は「シミット」。本来はトルコ料理らしいが、

トルコのチェーン店が上陸&普及してきて、

アゼルバイジャンでも有名になったらしい。


これを編み込んでいくのだが、今回は3タイプの巻き方でトライ。

上から垂らしてくるくる~ってやるのが一番見栄えするけど、

2本を編んで1本にしても良いし、手で編んでも良い。


後は端をくっ付けて丸めたら、この黒い液体に付けてからゴマを付ける。

この黒い液体は「ぺクメズ」という桑の実の汁だそうですが、

代用でモラセス(または黒糖)を使っているそうです。ヽ(゚◇゚ )ノ



次は「ナスのヨーグルトサラダ」。

揚げナス+ヨーグルトはイランもトルコもありますよね。


ちなみにヨーグルトは先生の自家製だそうです。

やはり遊牧民族!当たり前に手作りするのね~。(ノ゚ο゚)ノ


ナスの皮を剥いて揚げてから、ハーブとヨーグルトを混ぜる。

ヨーグルト+ミントは王道だが、ドライとフレッシュを組み合わせているし、

ディルも使うんですね。ここはトルコよりはイランやロシアっぽいかな?



お次は「キャベツの炒め物」。これはトルコやイランというよりも、

アゼルバイジャンの家庭料理やお惣菜って感じでしょうか。

ちなみに、アゼルバイジャンのキャベツはもっと白いらしい。


玉ねぎをキツネ色に炒めて、キャベツの水を絞って炒める。

この時ポイントなのが、キャベツをくったくたに炒めてしまうんです。


そういえば、トルコ料理には、

野菜をくたっくたに煮てしまう物があると聞いた事がある。

これもそういう感覚の料理なのかも知れないですね!ヽ(゚◇゚ )ノ




最後にデザート「ギュイマック」。

これは小麦粉、砂糖、牛乳が主成分のデザート。

コイツを練り合わせていき、ココで黄色い色を付ける。


ああ、ここはイラン的にサフランでしょ~と思ったら、

何とコレ、ターメリックなんですよ!?


しかも・・・かなりの量ッ!!(((゜д゜;)))

これインド料理からしたら冷や汗ものかと・・・。

(インド料理の世界では小さじ二分の一位が定説。)




最後にスープ。じゃが芋をピューレにして作るスープですが、

これがまた西洋のポタージュとは一味違うのです!


何と、ピラフで使ったラム肉の茹で汁を使って作ります。

なるほど!こういう使い方は効率的で良いですね~。

それに遊牧民らしいエキゾチックさがぐっと増しそう!φ(.. ) メモメモ


最後に唐辛子+バターでテンパリングしました。

おお~これはトルコっぽいわ!ヽ(゚◇゚ )ノ



さあ!これで全て出来ましたよ!

後は・・・中央に王の君臨を待つばかり。ヽ(゚◇゚ )ノ




まずは「スープ」。

味は・・・おお~、やはりあの茹で汁で羊が効いてます!∑(゚Д゚)

クリーミーで滑らかになったじゃが芋に、確かにあの羊の味が出てますね~。


そして、テンパリングの唐辛子+バターのじんわ~りくるコク。

これはトルコや遊牧民っぽさ満点!もちろん美味ですよ!(∩´∀`)∩


テンパリングもそうだけど、出汁で全然スープって印象変わりますね~。

こうやってトルコ系のスープを作るのも良いな。φ(.. ) メモメモ




お次は「シミット」。

見るからに香ばしそうですね~。(´∀`)


噛むと・・・バリッ!ゴマ&ハードな焼き具合は、カリッカリで香ばしいッ!!

噛み応えがありますね~。これはハードパン好きな人向けだな~。


もちろん、これだけ付いてればゴマの味もかなりする訳ですが、

例のぺクメズ(黒蜜だけど)の風味・香りも焼きたてだとほのかにして、

エキゾチックな気もしてGOOD!


ちなみに翌日温め直したら、余りぺクメズは感じず。

かなり硬くなってて・・・顎が疲れました。(ノ∀`*)タハー


お次はお惣菜系。

キャベツ炒め
ああ~、キャベツが柔らかくってくったくた。

でも玉ネギをしっかり炒めたので、濃い目にしっかり味が入ってます。

これはメインディッシュになりますよ!卵を崩すと、よりマイルドになりますね。

ナスのヨーグルトサラダ
おや!?これは予想外のお味!!∑(゚Д゚)

前菜だしヨーグルトだから、サッパリ味だと思い込んでました。


でも、ナスを揚げてあるし、ハーブによって味が深くなっているから、

メインディッシュでも十分いけそう!これは美味いわ~。




さあ!いよいよ王の光臨です!この輝き・・・流石は王!

パリパリのマントをはがせば、中からお肉、フルーツ、

米が一度にあふれ出し・・・宝石箱や~♪ヽ(゜▽、゜)ノ


さて、王の味は・・・おや!?ドライフルーツ達が酸っぱいし、

バスマティライスだからか、見た目よりさっぱりしています。

これなら他の物と合わせても良さそうです!


中はしっとり、特にお肉が柔らかくってウマー!:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
表面はバターをしっかり使っているから、塩味が効いていてサックサク!

中がさっぱりだから、中と外でバランス的にも丁度良いです。




最後は「ギュイマック」。

デザートまでゴールドの輝きだ!


ターメリックがあれだけ入ったお味は・・・あれ!?

ハルワっぽいのかなと思いましたが、違いました。

これね・・・案外とイケますよ!?(ノ゚ο゚)ノ

食感はモチモチ・ぷるぷるした感じ。

ターメリックは確かに効いているが、

砂糖でセーブされ、以外と粉っぽくないですね!

そうか!以外ですけど、生姜味のデザートってありますよね?

ああいう風に捉えればアリだと思います!ヽ(゚◇゚ )ノ

そういえば、ターメリックも生姜の仲間なんだよなあ。


全部盛りはこんな感じ!贅沢だな~。


まとめ・感想


★シャーピラフは酸っぱいドライフルーツが多かったが、

甘いレーズンやプルーンを使えば、もっと甘くも出来るだろう。

入れるドライフルーツを色々試してみて、好みの甘酸っぱさを見付けるのも面白い。


★あれがぺクメズか!本に書いてあって何だか分からなかったけど、

代用品も分かったし為になったわ~。ガオ!←それはぺコムズ


★今までイラン的なイメージだったが、トルコ的な一面も開幕見えた。

政治的にはトルコと関係が深いから、流行の物はイランよりトルコから入ってくるのかも。


★しかし、ハーブ感や黄色を好む辺りは実にイラン。

サフランやターメリックも、トルコよりは多様するのでは無いかと。