2009-10-31 20:42:57

ロングバケーションの意味。

テーマ:ブログ

ちょっと、難しい話をしていいですか?

ロングバケーションについて、です。


先日、再放送をしているのを、美顔器を顔にあててる10分だけ見ました。

柴門さんとのお食事に出かける前です。


10分でしたが、我ながら、勢いのある作品だと思いました。

自分で見てても、セリフや、やりとりに、笑ってしまいました。


ロングバケーションは当時、たくさんの人に愛された作品でした。

しかし、私にとっては、ある種のプレッシャーになった作品です。

あの後、何年もの間、私は、いつも自問自答を繰り返しました。

「ロングバケーション」を超える作品を書くことができるだろうか、と。

あんなにみんなに愛され(視聴率も良く)、そして評価も高かった作品。


「ラブストーリー」という中山美穂ちゃんと豊川悦司さんのドラマを書いた時が、そういう気持ちのピークでした。

やはり、ちょっと軽いラブコメディであったし。

私は「ロングバケーション」の劇盤(ドラマの中でかかる音楽のこと)がとても気に入っていたので

ロンバケと同じ、日向さんにやってもらったりしました。


私は、「ラブストーリー」の3話目くらいを書いている時に、とても行き詰まりました。

ロンバケを超えることができてるんだろうか。

もし、超えられないとしたら、なんで、こんな大勢の人の手を煩わして(キャストやスタッフということ)、私は、ドラマを書き続けるんだろうか。

もし、ロンバケがピークだとしたら、もう書く意味なんてないんじゃないか、というところまで、行ってしまいました。


その頃、私は、ビーズの稲葉さんと仲良くさせてもらっていて(ビィーティフルライフで知り合った)、

そんな話を彼に聞いてもらっていました。

稲葉さんは言いました。

自分もツアーをやっていて、今年のツアーが去年のツアーより、いいものであるかどうか、まるで自信がない。

去年のツアーの方が良かったんじゃないか、と思ってしまう、と。

でも、僕は、歌い続ける、というようなことをおっしゃいました。

いま、正確に彼のことばを再現することは不可能なんだけど(あの頃のメールを見れば、わかるんだけど、それは品のないことの気がするので、しません)、

稲葉さんは、どっちがよりいいか、ということではなく、

去年と今年では、色がちがう、というようなことを言いました。

同じ曲を歌っても、去年の僕が歌うのと、今年の僕が歌うのでは、色が違うんだ、というようなこと(ずいぶん、脚色してますが、私はそんな風に解釈して聞いてました)。

その頃は、稲葉さんの言うことが、いま、ひとつわからなかったけれど

今となっては、よくわかります。


どっちが勝るということではなく

本物のアーチストにとって、歌うとか創るとかいうことは、

多分、生きる、ということと同義語ではないのか、と思うのです。

去年を超えられるから、作るんではなくて

1位を取りたいから作るんでもなくて

生きてる限り、歌を作るし、歌うんじゃないかと思うのです。

生きることのかたわらに、常に、歌がある。

私は、自分とビーズと並べるのは非常に恐れ多いけれど、

生きることのかたわらに、書く、ということがあるんだと、今は思ってます。


そういう意味では、これを書くのも、シナリオを書くのも、変わりません。


稲葉さんだって、カラオケで歌うのも、ライブで歌うのも、基本的には変わらないんだと思います。

歌う、ということは、歌う、ということなんです。

それと不真面目に向き合うこともできないだろうし

それを切り離した人生は、ないんだと思います。


私も同じです。


ビーズの松本さんには、非常に失礼なことを言ったことがあります(彼とも、もちろんビューティフルライフつながり)。

「ラブファントム」なんて、あんなステキな歌があるんだから、もう、歌作らなくていいんじゃないですか?

ずっと、今までの歌を歌ってれば、いい。

と。

すると、彼は

「だったら、北川さんも、ずっとビューティフルライフを書いてればいい」

と言いました(ちょうど、それがオンエアされた頃に、飲んでた時の話です)。


でも、松本さんは、まるで怒らず、私たちはケンカにもならず、この前、ブログにも書いたけれど、未だに私の新作を見て、感想をメールしてくれたりします。

彼らは、とてもステキな大人たちでした。


私より、ずっと前に世の中に出て、多くの目にさらされて、しかし、ずっとストイックに真摯に歌に接してきた彼らに、私は学ぶところは多かったです。今思えば。

あの頃は、そんなことまでは、思わずに、大ファンだったビーズが、私をカボチャではなく、ちゃんと北川悦吏子として認識し、私のことばに耳を傾けてくれることがうれしく、ただ、浮かれていました。


あれ?

なんか、話がそれたけど。


だから、結論としては、自分は、気負わず、

ただ、生きるかたわらにある書くということに、自分なりに、その時その時の自分で

マジメにつきあっていけば、いい、とそう思ってるってことです。


今は、ロングバケーションを見ても、昔感じたような息苦しさは感じません。

ただ、ニコニコと、いい仕事だったよね、いい仕事したよね、ラッキーだった

と巣立ったわが子を見るような気分です。


こう思うに至るのは、やはり病気で、死に直面した、ということも大きかったような気がします。


…なんてね。

なんて言ってて、いざ、また、連ドラとか書き始めたら

「絶対に、ロンバケを超えてやるっ!」

なんて、思う瞬間もあるかもしれなくて

そういう意味では、いつまでたっても、自分が予想つきません。

でも、今は、そんな自分を楽しめる余裕が出てきたというか…かお


コメントの中に、「ロングバケーションは自分が見たドラマの中で一番です。それを超えられるのは、北川さんしかいません。そんなドラマをまた書いてください」

というのが、あって、うれしく

そして、こんなことまで、考えました。

その人、読んでてくれるかな?


長々と、心情吐露、すみません。

さて、仕事の資料の続きを読むか…。

のんちゃんとパパさんは、まだ、「トリック オア トリート」って夜空の下でやってます三日月



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