2010-05-31

出発

テーマ:ヨーガ
京都で開かれたヨーガの「瞑想会」に参加。30分間の瞑想に挑戦するのだ。その前に、10年近くヨーガの修行をしてこられたGさん(女性)の体験談をお聴きした。

若いころ(今もお若いが)、生きることが不安で、「人生の目的」について真剣に悩んだ。本当に夢中になれるものを求めて、仕事や居場所を転々とした。それでも求めるものは得られず、イライラしたり落ち込んだり、感情の起伏も激しかった。そんな折、瞑想に興味を持ち、ヨーガを始めた。
しかし、自分は瞑想をしたいのに、その前にアーサナ(姿勢・ポーズ)をしなければならない。これが辛くて痛くて、なんでこんなことしなくちゃいけないの、と思った。瞑想そのものも、やり方がよく分からないし、座っても5分と集中できなかった。聖典と呼ばれるものを読んでも、日本語で書かれているのに、その意味がさっぱり理解できなかった。そんな具合で、長いあいだ迷いと懐疑の中にあった。
だがあるとき、「こうしてなんだかんだと理屈を付けてアーサナから逃げ続けているのは、これまでの生き方と同じではないか!」と思い、それからは毎日、ともかくアーサナと瞑想をやってみた。すると、自分でも気づかぬうちに、少しずつ変化が表れた。過去にこだわることなく、未来に不安を抱くこともなく、今の瞬間瞬間に集中できるようになった。喜怒哀楽の激しかった性格も、だんだん穏やかになったと思う(笑)。
それでも瞑想は難しい。瞑想の方法には3つあると教えられた。①真理とは何か、②本当の自分とは何か、③神とは何か。このうちのどれかに集中すれば良いと。何を選べばいいのか分からずにいたら、師から「自分が何を真剣に求めているかだ」と諭された。そこで、昔から興味を持っていたブッダに集中してみた。すると、徐々に徐々にではあるが深く集中できるようになった。瞑想の中で、無条件の喜びが湧き上がってきたこともあるし、すべてが軽やかになったこともある。振り返ってみれば、コツコツと積み上げていけば、何かを掴むことができる、ということではないか。
さて、そんなふうにヨーガに向かって歩いてきたのだが、ヨーガに対する懐疑が完全になくなったわけではなかった。そしてヨーガを始めて5、6年が経ったころ、聖者の言葉を読んでいたら、それが真実そのものであると、頭ではなく直観として理解できた。その瞬間に初めて、生きることへの不安が霧の晴れるようになくなっていた。もう「人生の目的」を探しにどこかへ行く必要はないし、またどこへ行くのもかまわない。

走り書きのメモと記憶に頼って書いたので、正確ではないが、Gさんのお話はおおよそこのようなものであった。何に感動したって、「こうしてなんだかんだと理屈を付けてアーサナから逃げ続けているのは、これまでの生き方と同じではないか!」という部分だ。
私自身、もう5年も不定期ながらヨーガ教室に通っているのに、自宅でアーサナをしたことは数えるほどしかなく、そこには怠惰と、しぶとい懐疑があったのだと思う。その懐疑的なところがGさんと似ている。それゆえに、自分のこととして聴くことができた。
もうひとつ、Gさんのお話で印象的だったのは、ヨーガにおける気づきと、その先にある悟りには、アーサナと瞑想という「実践」なくしては近づけない、ということだ。
そこまで分かって、さて私は、ヨーガの実践にいつ出発できるのだろうか。

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2010-05-29

プロフェッショナル!

テーマ:映画
大阪歴史博物館・4階第1研修室で開かれた特別講演会「美術監督・井川徳道の世界」に参加。講師は美術監督の井川徳道(いかわ・のりみち)さんと大阪大学大学院文学研究科教授の上倉庸敬(かみくら・つねゆき)さん。参考作品として『間諜』(1964年、東映京都、監督・沢島忠、美術・井川徳道)が上映された。
映画を見ながら、上倉先生が井川さんに質問される。映像はその都度止められるわけだが、映画観賞より映画研究が目的だから、まあ仕方がない。それより、昨日の今日で、上倉先生の的確な質問、穏やかな口調、リラックスしつつ動じない態度などに感嘆する。
いっぽうの井川さんは、今年で81歳になられるはずだが、衰えを感じさせない記憶力、映画美術に対する情熱と自負、決して自慢話をされない温厚な人柄などに打たれた。特に、「映画美術はみんなの手仕事が結集して出来るもの。CGはあまり好きではない」という発言には、我が意を得たりという思い。どんなにうまく出来ていても、「CGだから、なんでもできるよね」という気持になってしまうのだ。
『間諜』もまさに手作りの美術が圧倒的で、これが「撮影期間は1カ月ほど」(井川)というのには驚いた。ラスト近くに出てくる、宝塚・蓬莱峡に造られた巨大なオープンセットも圧巻だ。
さて、そんな井川さんの仕事にスポットを当てる特集上映「美術監督・井川徳道の世界」が6月5日からシネ・ヌーヴォで始まる。井川さんが、沢島忠・加藤泰・工藤栄一・中島貞夫・深作欣二らの多彩な監督たちと組んだ代表作22本が3週間にわたって上映される。また通わなくちゃ。
それまでに、昨年出版された『リアリズムと様式美——井川徳道の映画美術』(ワイズ出版)も読んでおかなければ。

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2010-05-28

餅は餅屋

テーマ:日常
行ってきましたK大学へ。地下鉄と私鉄を乗り継ぎ、最寄り駅からスクールバスに乗り、約1時間で到着。T先生と打ち合わせをして、いざ教室へ。
臨床心理学を学んでいる大学1年生が150人ぐらい。どんな思想や感性を持ち、どんな気分で教室に来ているのか分からない若者たちが目の前にそれだけいると、「平常心で」と思いつつ、やはりちょっと不安になる。
私に与えられた時間は60分で、「書く技術」のようなことを話さなければならない。まず別の先生が、カリキュラム全体の中で今日の講義が持つ意味について説明される。よどみない早口で、板書のスピードも速く、字もきれいだ。「さすがだなあ」と思っているうちに、私が紹介され、壇上へ。
泥縄とはいえ、受講生に配るレジュメはきっちり作っておいたつもりだった。編集とはどういう仕事か、から始めて、校正・校閲の重要さに触れ、その練習問題を実際に10分ほどやってもらう。次に、練習問題の答え合わせをしながら、文章を書く際の注意点について細かく述べていく。最後に、全体のまとめ。
そんなプランで臨んだのだが、配布してあるレジュメをそのまま読んでも面白くないなと思い、要約しながら話そうとしたのがつまずきの始まりだった。「えっと」「あの~」「その~」などの無意味な言葉が多くなり、「だと思うんですね」「とも言えるんじゃないでしょうか」など、断定を避ける、自信なさげな物言いになってしまったのだ。
内心、これはまずいぞと思いながらも、急に軌道修正はできない。最後までモタモタ、ヨロヨロしながら、しかも「まとめ」に入るあたりですでに持ち時間の60分を超え、あわただしく追い込んだが、結局10分もオーバーしてしまった。

私の話が面白くなかったためか、受講生の反応も弱く、と言うかほとんど無反応で、それもショックだった。「練習問題は難しかったですか?」と訊いても返事なく、なかには寝ているのもいる。練習問題に手をつけないのもいたなあ。いまの若者って、皆あんな感じなのか。
T先生によれば、「5月になると1年生も慣れてきて、登校してこない学生もいるし、そもそも臨床心理を学ぼうとする学生には大人しいのが多い」とのこと。たぶん私を慰めようとして、そう言ってくださったのだろうが。
ただ、講義後も教室に残っていたら、男子学生が2、3人質問に来てくれて、「少しは興味を持ってくれたのか」と安堵し,嬉しくもあった。

そんな顛末だったが、自己採点すれば、まあ60点というところか。来週もう一度同じ講義をするので、今度はもう少しうまくやりたい。それにしても、疲れました!
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2010-05-27

何やってんだか

テーマ:日常
ごくたまに、眠れぬ夜がある。今日がそれで、寝床に入って2時間3時間たっても眠れない。ついに4時間。こうなると、ますます焦って「あれもこれもしなければならないのに」と、余計に眠れなくなる。エイッ、いっそ起きてしまえと踏ん切り、これを書いている。
なぜ眠れないのか、と考えてみた。何が気になっているのか。どうやら、明日に迫った大学での講義のことがプレッシャーになっているようだ。誰が講義するのかって? この私がですよ。笑っちゃうでしょ。しかも演題が「正しく伝わる文章を」! もう恥ずかしくて、消えてしまいたい気分。
K大学のT先生とは、一度しかお目にかかったことがないと思う。ただ、T先生が理事を務められている財団の仕事はしていて、T先生の文章を校正させていただいたことは何度かある。だから、そのあたりから今回の講義依頼につながったのではないかと思う。明日、確認してみるつもりだが。
お話をいただいたのが1カ月前で、そのときは「早めに講義プランをつくってお送りしますので、ご検討ください」などと言い、それは正直な気持だったのだが、結局またズルズルしてしまい、それをお送りできたのは昨日。われながら、まったくいい度胸だ。講義なんて、教育実習(いったい何十年前の話か)以来なのに。
もうこうなったら、今夜よく眠って(眠れるはず)、明日に備えるしかない。それよりも、今日一日はもっともっと講義プランを練らなければ。
と、相変わらず泥縄やってます。

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2010-05-23

あすなろ

テーマ:ヨーガ
今日は終日降っていた。その雨の中、京都まで出向き、ヨーガ教室に参加。
今月は連休があったりしたので、大阪のクラスは2回お休み。休みではなかった1回は、恒例の映画観賞会と重なってしまい、やむなく欠席。
余談だが、その映画観賞会で見た『オーケストラ!』(ラデュ・ミヘイレアニュ監督)は素晴らしかった。私にしては珍しく、音楽CD(チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲)まで買ってしまったほど。もう一度見てもいいと思っている。まだやってるけど、6月には宝塚のシネ・ピピアでも上映される(と、ちょっと宣伝)。
さて、というわけで、今月初となるアーサナ(姿勢・ポーズ)はきついだろうなあと思いつつ参加した。案の定、アーサナの途中でこむらがえりになるわ、私の苦手なポーズに限ってやたらに姿勢保持の時間が長いわで、もう汗ダラダラ。実は今日の指導者は初めての方(お顔はよく知っているのだが、大阪クラスでは指導されていない)で、私は「狙い撃ちされた!」と感じていた。つまり、いつまでたってもピシッとしない私に、ちょっと活を入れてやろうという親心だったのでは、と思うのだ。本当のところは分からないが。
アーサナをしているときは苦しい、苦しいのだが、終わってみればスッキリして、今日のアーサナは効いたぞ! と思えた。
驚いたのは、6年ぶりに参加されたという男性がおられて、なんと彼はその6年の間、ほぼ毎日自宅でアーサナと瞑想をやっていたのだという。「精進」というのは、こういうことをいうんだろうなあと感心しきりであった。
それに比べてこの私は……とネガティブ・シンキングに陥るのは、ヨーガがもっとも嫌うところであるから、良い刺激をいただいたと感謝し、私も明日からちゃんとしようと思いつつ、今日はもう寝るのである。
明日も雨だとか。事務所にこもって仕事するには、うってつけではないか。
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2010-05-05

志を受け継ぐ

テーマ:映画
いまシネ・ヌーヴォXで「彷徨する魂を追う~NDUからNDSへ~」というドキュメンタリー作品の企画上映をやっていて、これがすこぶる刺戟的で面白い(5月14日まで)。
NDUは日本ドキュメンタリストユニオンの略で、1960年代末から70年代にかけて、布川徹郎氏らが反戦労働者、復帰前の沖縄、在韓被爆者など、抑圧されていた少数者を取り上げ、この国が抱えている矛盾に根源的な問いかけをした作品群を産み出した製作集団。
一方のNDSは中崎町ドキュメンタリースペースの略で、20代の若者たちが中心となって、長居テント村の強制立ち退き、釜ヶ崎、千里団地の建て替え問題など、この国でいま起こっている、やはり弱者や少数者に対する理不尽な仕打ちに目を向けていこうとする製作集団なのだ。
NDUの布川氏とNDSの若い監督たちの間には、ほぼ40年のギャップがあるわけだが、布川氏はNDSのオブザーバー的な立場で彼らにかかわり、NDSの監督たちは布川氏らの仕事に敬意を払いつつ、自由に議論を戦わせ、切磋琢磨し合っているように見受けられる。つまりそこには、ドキュメンタリーへの「志」を受け渡そうとし、受け継ごうとする人々がいると思われ、私は嬉しくなり、期待を持って見ているのだ。
NDU作品は、まず当時の時代背景を強く感じさせ、しかしそこで取り上げられた問題は今も解決されていないと思うし、NDS作品は未熟な部分も多々あるが、その姿勢や良しと思いながら見ている。

今日(4日)見た『雲の上』(富田克也監督)はドキュメンタリーではなく劇映画で、またNDU作品でもNDS作品でもないが、今回の企画上映のために招待された作品で、やはり「空族(くぞく)」という製作集団が作っている。『花の袋』『美しき術(すべ)』『夕暮れ』などの秀作・傑作を産み出している製作集団「チーズfilm」も思い出され、こういう集団が各地に生まれていることは心強いし、ぜひそれぞれが交流し、刺激し合ってほしいものだ。
さて『雲の上』に戻るが、これが「凄いものを見たなあ!」と思ったほど素晴らしかった。富士山が遠くに見える地方都市で、寺の息子として生まれ、しかし村一番のツッパリという青年をめぐる群像劇。出演者の全員が素人、というのが信じられないぐらいのリアリティーだ。いや、それゆえのリアリティーだと言うべきか。暴力事件を起こし、刑務所に入っていた主人公が出所してくる。坊主にでもなろうかと思うが、暴力団の一員になっている友達に付き合っているうちに、のっぴきならないところへ追い込まれる。また、彼の精神構造には村に伝わる龍神伝説が色濃く影を落とし、そこから抜け出すこともできない。物語は悲劇的な様相を帯びてくる。
私は柳町光男の『さらば愛しき大地』や『火まつり』を連想していた。今日1回だけの上映というのが残念だが、この作品に出会えた幸運をも同時に感じたのだった。
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