2008-03-31

ペドロ・コスタ!

テーマ:映画
このブログの「映画評」で最初に取り上げた『ヴァンダの部屋』(2000年)のペドロ・コスタ監督に会った。
シネ・ヌーヴォ代表の景山氏と共同で借りている我が事務所で、監督が新聞の取材を受けることになったのだ。それは午後1時過ぎから始まったようだが、「邪魔になってもいけない」と思い、私はその時間よりも早くに昼食を食べに出た。戻ってみると、ちょうど記者さんが帰るところで、また監督の案内役として同行している人が私の知り合いでもあったので、「では、ごあいさつだけ」ということになった。
日本語表記のみの名刺にローマ字で名前を書き、差し出して、「景山氏とは20年来の友人で、山形国際ドキュメンタリー映画祭にもかかわり、去年は山形で監督をお見かけしました。『ヴァンダの部屋』は大好きな作品です」と、もちろん通訳してもらって伝えたら、思っていたとおり寡黙な人で、「ああ、そう。ありがとう」みたいな感じで、静かに微笑まれた。ヒョロリと痩せた人、という印象があったが、近くで見るとガッシリと骨太で、背が高かった。
これから広島へ行かなければならないとかで、あわただしく新大阪駅へ向かわれた。そのあとで、「しまった、サインしてもらえばよかった」と思ったのであった。

で、ペドロ・コスタ監督の新作『コロッサル・ユース』(06年)が、この夏、シネ・ヌーヴォで上映されます。乞うご期待。

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2008-03-29

『マイ・ブルーベリー・ナイツ』の夜

テーマ:映画
27日(木)、恒例の映画観賞会。参加の返事をくださっていたのはNさんのみ。「今回はNさんと二人きりかな」と思いつつ、座席指定券を確保するためにTOHOシネマズ梅田(HEPナビオ8階)へ。つい先日まではナビオTOHOプレックスと言っていたはずだが、いつから変わったのか。列に並んで午後6時40分からの『マイ・ブルーベリー・ナイツ』(07年、ウォン・カーウァイ監督)の券を求めると、係員が「上映会場が変更になっておりまして……」と言う。「ゲッ!?」。来る来ないにかかわらず、十数人の方に今月の映画観賞会はTOHOシネマズ梅田ですと知らせてあるのに。
どこに変わったかというと、旧・OS劇場で、TOHOシネマズ梅田から歩いて5分ぐらいのところ。現在はTOHOシネマズ梅田アネックスというらしい。まったくややこしい。歩いて5分とはいえ、ギリギリの時間にTOHOシネマズ梅田へ来た人は、TOHOシネマズ梅田アネックスの上映時間に遅れてしまうかもしれないではないか。困った。
それが午後3時ごろのことで、あわてて事務所に戻り、「欠席」の返事をくれていた人以外に会場変更のメールを出すことにした。パソコンを開くと、Fさんから「今日は参加できそう」という返事が来ていた。会場変更のメールを読んでくれるといいが。その作業を済ませ、ともかく主催者としてできるだけのことはしたという思い。
その結果、Nさん・Fさんは無事にアネックスに現れ、会場変更のメールを読めなかったYさんは心配したとおりTOHOシネマズ梅田から走ってきたそうだが、本編には間に合った。やれやれ。
かくして、4人で見た『マイ・ブルーベリー・ナイツ』だが、私には少々もの足りなかった。ウォン・カーウァイは大好きなのに、なぜだろう。私には〈行き違う想いの切なさ〉がウォン・カーウァイ作品のテーマだという思い込みがあり、そこが満たされなかった。確かに登場人物のだれもが、心に傷を負っている。だが、失恋したばかりのエリザベス(ノラ・ジョーンズ)はカフェの店主ジェレミー(ジュード・ロウ)に好感を持ち、旅先からも手紙を出す。ジェレミーも同様で、旅に出たエリザベスとコンタクトをとろうとする。そして300日にわたる旅から帰ってきたエリザベスは、当然のようにジェレミーと結ばれる。「なんだ、ハッピーエンドか」と思ったのは、モテない男のひがみか。
むさぼるように読んだ『八百万の死にざま』(ハヤカワ・ミステリ文庫)や、〈アル中探偵〉マット・スカダー・シリーズ(二見文庫ほか)などのローレンス・ブロックが共同脚本に参加していて、その点でも期待していたのだが、グッとくるような、あるいは「覚えておきたい」と思うような台詞にも出合えず、それもマイナス要素だった。もっとも、撮影現場での脚本改変はウォン・カーウァイの常らしいから、ローレンス・ブロックがどこまで関わっているのかは分からないが。
それに、女優陣にも魅力を感じなかった。ギャンブラーを演じたナタリー・ポートマンはまだマシだったけど。エレオノーラ・ロッシ・ドラゴのような、見ているだけで陶然となるような女優さんが、今のアメリカにはいないねえ。しかしこの映画、なぜかフランスと香港の合作なのだが。それはともかく、ウォン・カーウァイにはやはり東洋人の俳優で映画を撮ってほしいと思ったのであった。
ほかに言うべきことは……そうそう、1時間35分という短さも、私にはマイナス要素で、「えっ、もう終わりなの」と思ってしまった。非常にスピーディーで分かりやすい作品だとも言えるのだが、なんだかよく分からないところや、あのカットは何だったんだろうと後から印象深く思い出されるようなところが、ウォン・カーウァイ作品の魅力でもあると思うのだが。

まあしかし、一緒に見た女性たちの間ではおおむね好評で、その後の、これも恒例となっている飲み会では、恋愛談議で大いに盛り上がった。彼女たちの巧みな〈誘導尋問〉によって、私も自己の貧しい恋愛経験をペラペラと喋らされてしまったのでありました。
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2008-03-27

闇に潜む

テーマ:映画
日記更新はままならないが、まるで逃亡者のように、ときどき映画館の闇に身を潜め、スクリーンを見つめている。

『ノーカントリー』(07年、ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン監督)。今年のアカデミー賞で4部門受賞(作品賞・監督賞・助演男優賞・脚色賞)を果たした作品だけに、期待して見た。すこぶる面白い。特に、不気味でありつつどこか滑稽な殺し屋(ハビエル・バルデム)の存在感は圧倒的だ。彼はこれで助演男優賞を獲得したわけだが、主演男優賞でもいいぐらいの感じ(主演はトミー・リー・ジョーンズ)。
それにしても、人がたくさん死ぬ。大金を持って逃げまわる男(ジョシュ・ブローリン)はなんとか生き延びるのだろうと思っていたら、これもあっさり殺されてしまう。この世にはびこる不条理な暴力と死を描きたかったのか。最後に、それらと拮抗するようにトミー・リー・ジョーンズの見た夢が語られるが、象徴的に過ぎて分かりにくく、また取って付けたようでもあり、〈悪夢〉を払拭するには至らなかった。
突然の交通事故で死んだと思われた殺し屋はしぶとく生きていて、「こりゃあ、続編が作れるな」と思ったが、コーエン兄弟がそんなことをするだろうか。それはともかく、最後に装置された〈希望〉が弱いために、それまでの苦味が舌に残り、後味のいい映画とは言えなかった。今月の映画観賞会候補だったが、時間が合わず、一人で見た。それでよかったのだと思う。

『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』(07年、若松孝二監督)。3時間10分の大作。見ていて辛く、苦しく、痛々しく、身につまされる映画だった。赤軍派結成が1969年で、あさま山荘事件が1972年。これはピタリと私の学生時代に重なる。あと一歩か二歩で、私も彼らの一員だったかもしれない。よど号ハイジャック事件が1970年で、そのとき私は友人たちと旅行中だったのだが、実家の両親はハイジャック・メンバーの中に馬鹿息子がいるのではないかと思ったという。しかし実際は、〈暴力〉に対するためらいと恐怖があり、ヘルメットをかぶってデモに参加はしても、ゲバ棒は持たず、投石もしなかった。いわゆる〈心情三派〉の典型のような存在だったが、全共闘運動と呼ばれた全国的なうねりの中にいるという実感はあった。
忘れられない光景がある。どこかの大学の学生寮の一室。「学習会をするから来ないか」と、あるセクトの活動家に誘われ(オルグされ)、断り切れずに参加した。テキストは何だったかまるで覚えていないが、活動家の一人がそれを読み、レクチャーしてくれる。ふんふんと聞いているばかりで、内容は半分も分からず、まして反論したり自分の意見を言うなんてことは考えられなかった。こういうところに、力関係や上下関係が生まれる。
一方的な学習会は深夜に及び、みなで雑魚寝することになった。「ゲバをかけられるかもしれない」などと脅かされながら。私は靴下をはいたまま寝ていたが、「脱いだほうが疲れが取れるよ」と注意してくれる女性活動家がいた。こういうところに、情緒的な連帯感が生まれる。
翌朝早く、荷物をまとめて部屋を出た。5、6人で電車に乗る。冬の穏やかな日差しが、大きな窓から斜めに差し込んでいる。くたびれたジャンパー姿の学生たちはシートに座ると、みな泥のように眠り込んだ。足元には、ヘルメットをいくつか無造作に放り込んだ大きな紙袋がある。彼らのボサボサの長髪に光が後ろからあたり、髪の周辺は白く輝いている。静かで平和な車内。それを見ながら私は、〈革命〉は起こらないだろうなと思っていた。
個人的な思い出が長くなったが、映画は前半、そんな70年前後の時代状況や気分をなんとか伝えようとしているように思った。後半は、革命左派(京浜安保共闘)と赤軍派が〈野合〉して出来た連合赤軍が山にこもり、逃亡を続けていく中で、〈総括〉という名目でリンチが繰り返されていくさまを克明に描いていく。ここがしんどい。しかし目を離せない。いったい何人の〈同志〉が衰弱死し、あるいは殺されたのだろう。山で死んだのが12人、革命左派から逃亡したために〈処刑〉された2人を含めると14人か。
〈自己批判〉や〈総括〉を求められ、正直に自分の非を認める学生たちが痛ましい。嘘を言えばいいのに、逃げてしまえばいいのに、と思うのだが、〈総括〉を求めるほうも求められるほうも一途だ。一途すぎる。そこには、小さな組織内での権力闘争や、個人的な資質からくる嫉妬や虐待があったのかもしれない。また、われわれ日本人に特有の傾向(長い物には巻かれよ、というような)も影響しているかもしれない。ともかく、さまざまなことを考えさせる。
若松孝二監督は最後に、いちばん若い高校生の活動家に「俺たちみんな、勇気がなかったんだよ!」と叫ばせている。それは〈総括〉の連鎖を止める勇気がなかったというふうに受け取れるが、それが監督の意図なのか、実際にそういう発言があったのかは分からない。私には、できるだけ忠実に事実を描き、なぜこうなってしまったのかを考えてほしいという姿勢のように思われる。
実際、あさま山荘事件の衝撃は大きく、権力側の巧みな情報操作もあって、この事件以後、学生運動は極端に衰退していった。私自身、70年以後の内ゲバや武装闘争にはついていけず、参加するデモの隊列もないというありさまだった。あの大きな運動をうまく着地させることができていたら、もう少しマシな世の中になっていたのではと思うのだが。
映画の中の学生活動家たちの言葉が、いかにもセリフっぽいところや、低予算であることが見え見えという欠点はあるが、あの時代とあの事件を丸ごと描こうとした若松監督の〈志〉に打たれた。辛いけれど、何度でも見るべき映画だと思う。1470円(税込み)と高額だが、資料的価値の高いパンフレットもおすすめ。朝日新聞社刊で、書籍としても販売されているから、本屋で買うこともできる。最後に、赤軍派の遠山美枝子を演じた女優・坂井真紀の勇気にも感服したことを付け加えておきたい。

『うん、何?』(07年、錦織良成監督)。「うん、なん?」と読む。島根県雲南市が舞台だからということらしいが、どういう意味なのかは知らない。
島根県出身のK氏からチケットをいただき、淀屋橋の朝日生命ホールでのプレミア上映会で見た。約400席の会場はほぼ満杯。その半数以上が島根県出身者らしい。司会は地元市役所の課長さんで、これには驚いた。しかし映画を見て「さもありなん」と思った。これは島根県あるいは雲南市のPR映画ではあるまいか。
高校3年生の鉄郎(橋爪遼)は、幼なじみの多賀子(柳沢なな)を好きなのだが、内気なために思いを伝えられない。友人たちはやきもきして、多賀子と二人だけになれるよう画策してくれたりする。鉄郎の母は入院中だが、家には優しい祖父母と実直な父がいる。多賀子のほうも大家族で、兄嫁が出産を控えている。つまり、いい人ばっかり。
風景は美しく、ヤマタノオロチ伝説を秘めた神社や遺跡もある。伝統芸能や行事は心ある市民の手によって守られ、日本酒や乳製品という特産品もある。実に気持よさそうな温泉もあります。チラシには《多くの地域が失ってしまった、かつての日本の暮らしが今なお残る山あいの人々の日常が、現代の私たちに大切なものとは何かを語りかけてくる》とある。そこには、田舎の退屈さや濃密な人間関係のうっとうしさもない。まるで桃源郷だ。
錦織良成(にしこおり・よしなり)監督は、1962年島根県出雲市生まれで、「全国レベルで『いい作品』と言われるのが使命で、雲南市やヤマタノオロチが海外でも知られるようになればと思ってます」と語っている(公式ホームページより)。これじゃ、文字どおりのPR大使ではないか。
他の作品(『守ってあげたい!』『白い船』など)は見ていないのだが、私に分からないのは、錦織監督の目には、この作品がそうであるように、この国がそんなに美しく映っているのだろうかということだ。「ホンマか?」と問い詰めたくなってしまう。
1962年生まれといえば、いま46歳か45歳。私より一世代下のこの監督が、郷里のPR大使を買って出ているのなら、「どうぞご勝手に」と言うしかないし、本気でこういう世界観を信じているのなら、戦慄を覚える。彼は『実録・連合赤軍』をどう見るのだろう。
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2008-03-13

おわび

テーマ:日常
更新、しばらくお休みします。穿ってしまった穴(10日の日記参照)をひとつ埋めるためです。ご容赦ください。
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2008-03-10

友よ

テーマ:日常
午後8時45分、学生時代の友人から電話。先週の土曜日にも彼から電話があり、明日梅田へ行く用があるから、昼飯でも一緒にどうかと誘われたのだが、急ぎの仕事を抱えているのでと断ってしまった。昔から躁鬱の気がある人で、人生不如意のときは何年も連絡がなく、彼なりにうまくいっているときは、特に用がなくても頻繁に電話をくれたりする。たぶん、今も躁状態なのだろう。
「ちょっと、10分ぐらいええかな」と言う。私は、9時からNHK-BS2で放映される市川崑の『ビルマの竪琴』を見るつもりでいたが、10分ならまだ間に合うと思い、「ええよ」と応えた。
彼の話は、まず同窓会に来られなかった詫びから始まったが、それって去年、いや一昨年の夏のことで、しかも彼からは仕事の都合で参加できないという返事を事前にもらっていて、詫びるようなことではまったくない。この時点で、「これは長くなりそうだな」と思った。
次に、実はクラスメートの○○さんを好きだったが、結局告白できなかったという話。初耳だったが、それももう40年近く前のこと。今さら私に何が言えよう。
さらに話は彼の近況に及び、ご両親のこと、奥さんとの関係(うまくいっているようだ)など、延々と続いた。これも昔からだが、私はときおり相づちを打つばかりで、もっぱら聞き役。頭の片隅では、「ああ、もう『ビルマの竪琴』は諦めなければ」などと考えつつ。
すると、「ごめんな、長なって。時間、区切ろか。9時半までにしとこ」とおっしゃる。で、結局9時40分まで、彼の話は続いたのだった。

「やれやれ」と思いつつ電話を切ったのだが、テレビはつけず、考え込んでしまった。俺は何をしているのだろう、という思いが最初に来た。何か大事な話があって食事に誘い、電話をくれたのかもしれないのに、テレビのことを気にしながら聞いているなんて。
そういえば、彼が失業したときも、私は何もしてあげられなかった。むしろ、心のどこかで、「金銭的な援助、みたいな話になったら困るな」と思っていたのではなかったか。これでは友達とも言えない。

まったく、ろくでもない人生だ。両親には心配ばかりかけ、《さればとて墓に蒲団も着せられず》の心境。縁あった女性たちは、誰一人幸せにできず、そして今は、自分の不甲斐なさから多くの人に迷惑をかけている。生まれ変わりたい、生き直したいと切に思うのだけれど、人生はゲームのようには簡単にリセットできない。せめて一鍬ずつでも、穿ってしまった穴を埋めていけたら……。
今度、私から彼を誘ってみよう。
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2008-03-05

『アラバマ物語』のアメリカ

テーマ:映画
昨夜、NHK-BS2で放映されていた『アラバマ物語』(62年、ロバート・マリガン監督)を見た。好きだなあ、こういう映画。《アメリカの良心》なんて言われ方もするわけだけど、今のアメリカはと考えると、ブッシュの顔が浮かんできて、それは映画の中の差別者・ユーエルと重なってしまう。映画の中でも、正義の弁護士アティカス(グレゴリー・ペック)は少数派なわけで、この50年間、アメリカはたいして変わっていないんじゃないかと思ってしまう。オバマが大統領になれば、少しは変わるのだろうか。
それはさておき、白人女性を暴行しレイプしたとされる黒人青年の名前がトムというのも象徴的だ。法廷でのアティカスがカッコ良すぎると思ったが、あとはよく出来ている。アティカスの娘スカウト(6歳)を見事に演じたのがメアリー・バダムで、ジョン・バダム監督の妹だという。また、その友達ディルのモデルは、原作者ハーパー・リーの幼なじみトルーマン・カポーティなのだとか。そういえば、映画『カポーティ』(06年)でも、ハーパー・リーが「冷血」の取材に同行していたなあ。面白いものだ。また、最後のほうで若き日のロバート・デュバルが出てきて深い印象を残すが、これがデビュー作らしい。
「~だという」「~だとか」「~らしい」と伝聞ばかりで恐縮だが、すべてネットを渡り歩いて得た知識なので、ご了承願いたい。便利なのでつい使ってしまうが、ネットでの調べものはどこまで行っても不確定で、あやふやなのが困る。たとえば、ハーパー・リーの《幼なじみ》と書いたけれども、これが《いとこ》になっているものもあるという具合。こうなると、ほかにもいくつか見て、多いほうを採用せざるを得ないが、それが正しいという保証はどこにもないわけで。
大学の講師をしている知人の話では、学生にリポートを書かせると、最近は「ウィキペディア」からの丸写しがやたらに多いとか。インターネットは、学習や教育の質まで変えてしまったようだ。大変な時代になったものだ。

なんだか今日はまとまりに欠けるが、まとまりがないついでに蛇足をひとつ。大阪日日新聞の「澪標(みおつくし)」欄に、おおさかシネマフェスティバルの報告を書かせてもらった。昨日(4日)の日記に書いたことと重複している部分もあるが、機会があれば読んでみてください。3月11日(火)掲載予定。

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2008-03-04

やれやれ

テーマ:映画
第3回 おおさかシネマフェスティバル(2月29日~3月2日、大阪歴史博物館)が終わった。昨年は私が事務局を担当するハメになり、胃の痛くなる思いをしたが、今年は解放してもらい(というか、「もう絶対イヤだ!」と宣言して逃げ出した)、自分ができる範囲でお手伝いしたので気は楽だった。今年の事務局を担ってくれた景山理・黒川愛の両氏に感謝している。いやホンマ!

初日の2月29日はマキノ雅広監督の誕生日で、生誕百年目にもあたるため、それを記念してマキノ作品3本(『次郎長三国志 第三部 次郎長と石松』〔53年〕、『千姫と秀頼』〔62年〕、『日本侠客伝 浪花篇』〔65年〕)を上映したが、観客動員には結び付かなかった。なかなかシブい企画だと思ったのだが、平日の昼間、さらに各作品入れ替え制にしたのもハンディになったかもしれない。ともかく、人を集めることの難しさを痛感させられた。

2日目の3月1日は、昨年12月に急逝された田中徳三監督の追悼として、『悪名』(61年)と遺作となってしまった『田中徳三監督 少年河内音頭取り物語』(07年)を上映し、第2部では草野陽花監督(男性です)の新作『ブラブラバンバン』をプレミア公開した。
『田中徳三監督 少年河内音頭取り物語』の成立はちょっとややこしくて、はじめに「YOSHIMOTO DIRECTOR’S 100」という企画があり、これは吉本興業所属の芸人やタレント100人に短編映画を撮らせるというもので、新聞(しんもん)詠み河内音頭家元の河内家菊水丸氏にも打診があり、「それなら」と、少年のころから憧れていた田中徳三監督に演出を依頼して実現したもの。そのため、クレジットでは監督・田中徳三、河内家菊水丸となっているのだが、菊水丸氏が田中監督に敬意を表してタイトルは『田中徳三監督~』としてある、というわけ。
「少年河内音頭取り」のモデルでもある菊水丸氏がゲストとして来てくださったばかりでなく、自身のラジオ番組でも取り上げ、宣伝してくださったので、観客の入りはまずまずとなった。
映画祭の裏方というものは、受付で観客の案内をしたり、来られたゲストへの対応、記者会見の準備など、細かな仕事がいろいろとあって、映画はほとんど見られないのが普通。今回私も、最初から最後まで見られたのは『悪名』一本だけとなった。しかしこれが、テンポと男気にあふれた名作で、あらためて田中監督の職人芸に酔い、あの温厚な笑顔を思い出したのだった。

さて、最終日の3月2日だが、ひと月前に売り出した前売り券が、発売から10分で完売という驚くべき事態になった。この日の目玉が「2007ベストテン発表&表彰式」であり、『茶々—天涯の貴妃(おんな)—』(07年)で主演女優賞を獲得し、表彰式にも出席してくださることになった和央ようかさん(元・宝塚歌劇団のトップスター)の人気であるらしいと推察された。実際、当日の観客は90パーセント以上が女性で、朝から約300の席を埋め尽くした。おそるべし、宝塚ファンの組織力と情熱!
また、外国映画部門では『呉清源 極みの棋譜』(06年)、『百年恋歌』(05年)の演技で主演男優賞に輝いたチャン・チェン氏が来阪してくださることになり、表彰式のあと、会場を大阪国際交流センターに移して「チャン・チェンとの夕べ」を開催することになった。嬉しい悲鳴とは、まさにこのこと。
和央ようかさんの例もあり、1000人入れる大ホールを急遽押さえたのだが、これが大誤算で、客席は半分ぐらいしか埋まらなかった。宣伝期間が10日ほどしかなかったことも影響しているだろうが、知名度や人気ということについても考えさせられた。
だが、嬉しかったのはチャン・チェン氏が実に爽やかで真摯な好青年であったことで、彼を囲んでの食事会に出席できたことは、私にとって大収穫であった。なにしろ、私の昨年のベストワンは『百年恋歌』(侯孝賢監督)だったのだから。

この日に上映されたのは、大阪歴史博物館で日本映画部門第1位の『松ヶ根乱射事件』(06年、山下敦弘監督)と新作の『犬と私の10の約束』(08年、本木克英監督)、大阪国際交流センターで外国映画部門第7位の『呉清源 極みの棋譜』(田壮壮監督)の3本だった。
ところで、和央ようか、山下敦弘(監督賞)、谷村美月(助演女優賞)、近藤龍人(撮影賞)の皆さんの正しい名前の読み方はご存じでしょうか。順に、わお ようか、やました のぶひろ、たにむら みつき、こんどう りゅうと、です。今後も活躍されると思いますので、どうぞお間違えなきよう。
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