2006-10-31

『父親たちの星条旗』

テーマ:映画
梅田ブルク7で、恒例の映画観賞会。事前に7人の方に知らせておいたが、約束の時間を過ぎても、誰も現れない。月末だから、皆さんお忙しいのか。来られる人だけ来る、という会だから仕方ないのだが、独り寂しく『父親たちの星条旗』を見る。

映画は、クリント・イーストウッドが戦争を描くとこうなるか、という感じのものだった。人間は、なんと脆く、弱く、傷つきやすいのか。その水を満たした風船のような存在に最もふさわしくないのが戦場だ、という気がしてくる。しかし、若き兵士たちは、黙々と、必死で、あるときは勇敢に戦う。そして多くが倒れてゆく。残された者は、戦友の死を想う。あるいは、戦後半世紀を過ぎても、悪夢にうなされる。そこには、国家が求める〈英雄〉などいない。そこにあるのは、死者と、心身に深い傷を負った生者だけだ。
イーストウッドは、そのように脆く壊れやすい兵士たちを描きながら、決して非難しない。彼らに寄り添い、慈しんでいるかのようだ。
ただ、ほとんど無名の俳優たちが6人、7人と出てきて、顔と名前を覚えられない。彼らがヘルメットをかぶると、ますます区別がつかなくなる。これは何度も見なければならない映画だ、と思った。そして、第二部にあたる『硫黄島からの手紙』も、当然見なければならない。

パンフレットを読みながら遅い食事をとり、コーヒーを飲んでいると、景山から電話。「近くで飲んでいるから来ないか」という。指定された居酒屋に行ってみると、シネ・ヌーヴォの田井中君、プラネット・スタジオ・プラス・ワンの田中氏もいた。あとからプラネットの富岡氏も合流。景山を筆頭に、みんな言いたいことを言う。こちらも負けじと混ぜ返す。ワーワー言っておりますお馴染みの、みたいな感じだ。短時間で酔っぱらい、「結局、こいつらと一蓮托生ってことかな」などと考えていると、もう閉店ですから、と追い出された。
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2006-10-30

「京都映画祭」終わる

テーマ:映画
もう10月も終わり。一日一日が、あっという間に過ぎる。この日記も何度か更新しようとしたが、書きかけて中断したり、構想だけで終わったりした。
さかのぼっていると、時間がいくらあっても足りないので、まずは近況から。

28・29日と、第5回京都映画祭に参加。なかなかの盛況であった。見た映画は、『五番町夕霧楼』(63年、田坂具隆監督)、『ゲルマニウムの夜』(05年、大森立嗣監督)、『ヨコハマメリー』(05年、中村高寛監督)、『緋牡丹博徒』(68年、山下耕作監督)、『寝ずの番』(05年、マキノ雅彦監督)、『滝の白糸』(33年、溝口健二監督)の6本。ほかに、『湖の琴』(66年、田坂具隆監督)も最初の35分ほどを見た。
そのなかでは、『五番町夕霧楼』のほぼ完璧な映画づくりに圧倒され、『滝の白糸』(これは無声映画で、活弁と伴奏付き上映)で天才・溝口を再確認した。いずれも古い作品なのが象徴的である。つい先日、わりあい評判の良い『フラガール』(06年、李相日監督)を見たのだが、「これが良い映画だろうか。確かに良いところはたくさんあるのだが、納得できないところも多い。何より、感動させてやろうという〈つくり〉が嫌だなあ」と思っていたところ、『五番町夕霧楼』などは、そんな逡巡をしている暇もなく、グイグイと映画の中へこちらを引き込んでしまうのだった。田坂具隆(たさか・ともたか)監督の作品、もっと見てみなければ、と思った次第。
昨日(29日)のクロージング・セレモニーでは、映画美術やフィルムの保存・修復、編集など、いわば裏方的な人々が表彰され、いい企画だと思った。

京都映画祭には私の知り合いも多数かかわっておられる。事務局プロデューサーの吉田馨さんは、連日のハードワークからか、以前よりほっそりされていて、私はひそかに「映画祭ダイエット!」だと思った。公式カタログのデザインは『大阪アジアン映画祭2006』と同じ鈴木一誌さんだし、その編集には山根貞男さんがあたっておられる。山根さんは企画委員会の委員長でもあって、その企画委員のお一人は、おなじみの上倉庸敬先生だ。私は上倉先生にくっついてクロージング・パーティにもぐり込ませてもらったが、そこでも知り合いに出会い、映画関係者を何人か紹介していただいた。こういうとき、自分を強くアピールすることができず、次にどこかで会っても「?」という顔をされることが多いのだが、私にとっては、映画にかかわっている人と知り合えたということが、貴重な財産なのである。
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2006-10-16

アドレナリンの出方

テーマ:映画
昨日(15日)の午前3時半で、11月にある「大阪アジアン映画祭2006」(企画:関西テレビ放送)の公式カタログの校正がすべて終わった。リサイタルホール、そごう劇場、KTVホール「なんでもアリーナ」、シネ・ヌーヴォほか大阪のミニシアター5館で、1カ月の間、さまざまな上映・催し・シンポジウムなどが行なわれるので、ぜひご参加ください。
相棒の景山は、その赤字の入った校正紙を持って東京へ飛び、昨日の午前11時にはブックデザイナー・鈴木一誌さんの事務所へ入り、最後の仕上げを確認してくれている。そんな彼には申しわけないが、昨日・今日とも、昼過ぎにしか起きられない。それでも、まだ頭の芯がボーッとしている感じ。アドレナリンって、本当にあるんだなあと思う。
とここまで書いたら、当然東京でもう一泊してくるものと思っていた景山が事務所にご帰還。まだ午後の11時前である。彼のアドレナリンは、途切れることを知らないのか! 
私も明日からまた頑張ろうっと。

今日はもうひとつ宣伝。きたる21日(土)午後2時から、大阪都市協会の会議室(地下鉄堺筋線・中央線「堺筋本町」1番出口上がる、船場センタービル2号館2階)で、「映画連続講座」がある。講師は『泥の河』『眠る男』などで知られる小栗康平監督。受講料は1500円で、事前に小栗監督の最新作『埋もれ木』(05年)のDVDを見ておくことが参加の条件となっている。先着順70名までなので、参加希望の方は電話で予約してください(TEL06-6261-3563、大阪都市協会・小林まで)。
主催はコミュニティシネマ大阪実行委員会と大阪都市協会。私も実行委員の一人なので、これも微力ながら広報活動のつもり。
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2006-10-12

お見事!

テーマ:読書
いつも夕食を食べに行く喫茶店では、産経新聞(大阪版)の夕刊を読む。黒川博行の連載小説「煙霞(えんか)」を読むためだ。しかし、毎日読めるわけでもないので、筋はよく分からず、登場人物たちの大阪弁による会話を楽しむ程度だ。本になったらまとめて読もうという気持もあるから、熱心な読者とも言えない。それに、ここ数日は載っていないようだ。連載が終わったのか、著者のご都合により休載というやつか、それも知らない。
それでよく「黒川ファンです」などと言えるなとお叱りを受けそうだが、正直に言うと、黒川さんに連載小説という器は向いていないのではないかという気もするのだ。私と同様、毎日こつこつやるタイプではなくて、一気呵成に集中して書く人ではないかと……。だから、単行本になるまでには、だいぶ日にちがかかるのではないかと思っている。推敲に推敲を重ねられるのではないだろうか。ま、不真面目な読者の当てずっぽうはこれくらいにしておこう。

最近、「煙霞」よりも楽しみにしているのは、同紙一面下の「夕焼けエッセー」だ。一般からの公募作品で、字数は600字内。いわゆる〈素人さん〉のエッセイなのだが、これが読ませる。執筆者は、どちらかといえば年配の方が多く、題材も家族とのほのぼのした関係や、人生の前向きな生き方といったものが目立つ。しかし、皆さんお上手なのだ。
たとえば今日のだと、《老いの二人暮らしを気遣って、隣町に住む娘がよく訪ねてくれる》という文章で始まる。記憶で書いているので、正確な引用ではないかもしれないが、この短い文章の中に、老夫婦だけの生活、娘たちとは書いていないから一人娘(あるいは他の子供は遠くに住んでいる)、隣町から来るのだから孝行者(《気遣って》という表現にもそれが表れている)、これだけのことがパッと分かるのだ。世の中は広い。素人だと思って、侮ってはいけない。こういう文章に接すると、嬉しくなると同時に、活字や文章を扱う仕事をしている自分を見透かされているような怖さを感じる。
試しに「天声人語」(朝日)や「編集手帳」(読売)を読んでみるがいい。著名な詩人や哲学者の言葉を引用してハクをつけ、大所高所からの物言いをしながら、どうってことのない無難な結論で終わる。そのパターン化した文章は、完全に素人さんに負けている。仕事として毎日何か書かされている人と、どうしてもこれだけは伝えたいと必死で書くことに取り組む人の違いだろう。
エンピツをなめながら(そんな人は最近いないか)、600字の中に人生を込めようとしている人の姿が目に浮かぶようだ。たまには、どーんと暗くなるような、救いのない文章にも出会ってみたいが。だって、それも人生の一面だから。
編集者としての興味は、新聞の編集者が、どれだけ手を入れているのか、あるいは入れていないのかということだが、どなたかご存じないですか?
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2006-10-10

ちょっと自慢

テーマ:日常
またしばらく更新できなかったが、このところ忙しく、よく働いていたので、ご容赦願いたい。で、今日はちょいと自慢話を。

昨日のことである。午後6時15分ごろ、NU茶屋町でナンパされたのだ。もちろん女性から。できるだけ正確に思い出してみよう。
「今日も徹夜になりそうだな。夜食用にどこかでパンでも買っておこうか」と思いながら、NU茶屋町にパン屋はあったかなと案内板を眺め、なかったので歩きだしたところ、後ろから「すいません」と女性の声。振り向いたら、30代半ばくらいの、美人ではないが不美人でもない、きちんとオシャレした女の人が小走りに近寄って、笑顔で話しかけてきた。
「梅田でお友達と約束してたんですけど、急に来られなくなって。もしよかったら、一緒に飲みません? 優しそうだったから。お忙しい?」と。

「ごめんなさい、これから仕事なので」と断ったが、あとからいろいろと考えたり、妄想したりしてしまった。
まず、「お声をかけていただいて、ありがとう。光栄ですが……」くらいのことは返してあげるべきではなかったか、と。
そして、ブルーグレイのタートルネック・セーターに包まれた、盛り上がった胸のふくらみが眼前にチラチラする。一瞬、サイフに金はあるかと考えたのも事実で、あのまま付いて行ったらどうなっていたのだろう、と思ったりする。
楽しく飲んで、おしゃべりして、カラオケにでも行ってサヨナラだったか。あるいは、その先があったのか……。
いやいや、そんなうまい話があるわけはない。いわゆるキャッチセールスの一種で、高価な宝石でも買わせようという魂胆だったのではないか。でも、ちょっと惜しかったかな。
馬鹿だねえ、男って。

しかし、悪い気はしなかったのである。そのとき、恋愛についてぼんやり考えてもいたので、無意識にフェロモンを発散していたのか。あるいは、このところ仕事に集中しているので、その精気が表に出ていたのか。そして、俺もまだ男として現役だということか。最後には、ブログに書くネタが出来たぞ、と考えたりした。
やっぱり馬鹿だねえ、男って。「お前がじゃ!」という声が聞こえるような気がするので、今日はこれでオシマイ。
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