自民党の谷垣禎一総裁は29日、山形市と福島県会津若松市を訪れ、党再生を目指して昨年11月にスタートした全国行脚を終えた。全国の47都道府県を一巡し、移動距離は3万5000キロ超。ただ、東京留守中には鳩山邦夫元総務相の離党などの「お家騒動」が勃発。有権者らへの浸透度も今ひとつで、党内からは「売れない演歌歌手の地方めぐりのようだった」(幹部)とのため息も。

 「法を守らなかったことが問われている。(鳩山由紀夫首相は)そのことについての説明責任を果たしていない」

 谷垣氏は29日、山形市内で、偽装献金事件をめぐる首相の対応を批判した。その後、全国行脚の締めくくり場所となる会津若松市の「伊東正義文庫」へ。

 外相や官房長官も務めた伊東氏は平成元年のリクルート事件で自民党幹部の責任を追及し続けた経歴があり、谷垣氏にとっては派閥の大先輩でもある。「政治とカネ」の問題に潔癖さを貫いた先達にあやかり、鳩山政権を揺さぶる狙いだったようだ。

 全国行脚中は、話題作りにも腐心した。山間部の畜産農家や離島にも足を運び、「坂本龍馬像近くでの車座集会」(高知市桂浜)「米軍キャンプ・シュワブ周辺住民との対話集会」(沖縄県名護市)などにも取り組んだ。

 しかし、日程は週末に偏り、駆け足での行脚は「歩く。聞く。応える」というスローガンが達成できたとは言い難い。参院選への足固めとはいかなかったようだ。

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