寒さがますます厳しくなってきましたが、

まだ綿のコートでしのいでいます。

もうダウンを着てしまったら、この先の一層の寒さに対処できないという怖れで、ダウン解禁は12月と決めています。

ボジョレー解禁どころじゃないです。こっちは体調がかかってます。



こんなやせ我慢が一体なんの意味があるのかとも思いますが、とにかく、ケジメです。ロングダウンを着ている中国人をみては、

「根性ないな・・・」と心の中でケチる心の狭い私・・・


寒さは人の性格を捻じ曲げるような気がします。



北京の寒さに対するトラウマは留学時代に植え付けられました。


普通、北京は暖気が十分にきいている街なので、

うちの上司の言を借りれば「冬の部屋はハワイだよ~♪」のはずなのですが、私の住んでいた大学の寮、少なくとも502の私の部屋は暖気がほとんどききませんでした。


朝トイレに行くと、トイレの窓の【内側】に【逆ツララ】ができていて、

それを初めて見たルームメートはギャーーーーッと悲鳴を上げていました。


電気暖房の持ち込みは安全上の理由により一切禁止になっており、部屋の掃除で持ち込みがみつかった留学生仲間達は容赦なく没収されていました。まったひどい話です。


公共の台所が夜9時まで(9時以降は鍵がかけられます)なので、私とルームメートは夜9時ぎりぎり前にお湯を沸かし、ルームメートのお母さんがわざわざ私の分まで送ってくれた湯たんぽにお湯をいれて毎晩寒さをしのいでいました。

たまに管理人が早めに閉めてしまうと猛然と抗議をして開けてもらったりもしました。


その年は、後から聞いたところによると特に寒さの厳しかった年のようです。


「万里の長城で初日の出を見た~い」という電波少年的?(懐かしい)私の命知らずな発言により、ありがたい仲間5人で決行したところ、長城は猛吹雪。ほうほうのていで寮に帰ると、長城行きを断固拒否した友人がお雑煮を作って待っててくれて、涙を流しながら食べたのも今となっては良い思い出です。


そんなわけで、年明け早々日本人の留学生仲間は卒業証書なんかどうでもいい、早く日本に帰りたいといって、続々と北京を離れ、寒さに身も心も虫ばまれ(?)勉強も中国もどうでもよくなっていた私も正月明けに逃げるように日本に帰りました。


一方今回の北京は留学時代とは違います。

何といってもあの極貧留学時に比べて断然の「財力」があります=3

寒さを避けるなら金に糸目はつけません。世の中カネです。

いつくるかも知れないバス停で目に涙をためながらバス待つ必要もないし、暖房がほしければカルフールへすっとんでいきます。


・・・やっぱり寒さは心を歪めるんでしょうか。