大阪W選挙に思ふ | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします


僕は素直にこの結果を素直に賞賛したい。しょうもない週刊誌のたたきもあったが、やり方に対しては?と思うこともあるし、所々、傲慢だなと思うやり方、(個人的には)小さな政府支持者としては疑問な政策もあるが、それでも大枠では彼の指し示す方向性は閉塞感を感じている日本人・それ以上に閉塞している大阪の人々にとっては支持できるものであったのだろう。

彼の言う大阪都構想がどの程度うまくいくのか?

個人的には場合によっては大阪府こそが解体してそれぞれに市町村に権力を委譲することもいいかもしれないとも思っている。まあ、いずれにしても二重行政の解消に反対する人は少ないだろう。(もちろん、それが本当に中身を伴うかは別の話だが。。)

ここで重要なのは二つのことだと思う。

都道府県の存在が数兆円のコストになっているというのはよく言われることである。そして、そのムダを廃するために国が主導して何かを行えるほど(たとえば、都道府県の廃止、都道府県を配して道州制への移行、末端である市町村の組織を徹底的にスリム化すること)の決意も行動力も残念ながら最早はないだろう。

だから、危機感や当事者意識を持った地方から動き、中央政府に働きかけるべきである。当事者意識のない地域や金をくれとしか言わない地域は最早切り捨てていくべきだろう。そういった動きが大阪都構想とその実現をきっかけにさらに広がっていくことを期待したい。

それぞれの地方自治体体ごとに与えられる権限や組織のあり方が違うのはむしろいいことである。地方組織のあり方が少しくらい変わってもたいした問題はない。むしろ、それぞれの地域の実情に合った形であればよいし、日本国内であれが人間も企業も自由に移動できるのだから自由に競い合えばいい。何の問題もないはずだ。

それ以上に重要なのは、とにかく地方から現場からの声・危機感をより多く中央政府に届けていくことである。そして、利権と既得権益にまみれて国民の声が届かない中央政府の政治家・公務員達にもっともっと危機感を持たせること。そして、中央集権のありかたがいかに役に立たないかをもっと認識させることだ。

特に1990年代以降、順調に成長している国家の多くは都市国家的な色彩が強い国家や人口の少ない国である。多かれすくなかれ市場経済を重視するやり方は多くの国で根付いた。今度はそこから先。どうやって国家・地域を発展させるか、あるいは国民や市民を幸せにするにはどうすればいいか?それを競い合うときだ。

そのためにはより地方政府に権限を大胆に委譲していくことが必要である。幸いにして日本国内は誰でも自由に移動できるのだから、各政府が競い合えばいい。それが自由社会であり、我々人間一人一人の自由を政府という存在から守るための方策でもある。

まあ、橋下氏の戦いはこれからも続く。場合によっては大阪は大混乱に陥ってますます衰退するかもしれない。でも、それでもいいのだ。重要なのはここから腐敗し力を失った東京にある中央政府との戦いののろしが上がったということだ。1億人もの人が住み南北にこれだけ縦長の日本で、中央集権のあり方は似合わない。過去から見てもだ。一番発展した時代。戦国時代は群雄が割拠し戦いあった。商人は自分達の利益を求めて、多くの庶民が一攫千金・立身出世を夢見て貪欲に生きた。一見中央集権に見える明治時代だって、各地域の有力者が援助をすることで各地の英才が東京大学などの有力な大学で学びその後の国家を支えた。


九州から関西まで旅をした。地方の危機感そして、なんとか人や企業を呼び込もうという努力に涙ぐましい思いすらした。そういう現実を改めてみれば、いかに地方に危機感があるか。そして、彼らの努力を無駄にしてはいけないかがよくわかる。まあ、補助金がほしいとは誰もが思うことだが、一部の既得権益者を除いては多くの地方の人間はそんなことを願っているのではないだろう。もっと、創意工夫がいかされるシステムやあり方を欲しているのだと僕は思う。この際、天皇陛下を国家元首としながら、このばかげた日本国政府からの独立をうたうくらいの気概を持って闘ってほしいと思うのは僕だけだろうか?

と、一応関西出身の人間としては反権力・反官の気持ちがもりもりと盛り上がってしまった。笑

いずれにしても、人間の自由と国家の発展のためには老朽化し腐敗した無能な中央政府に戦いを挑むことは避けては通れない。多少問題があろうとも地方からのこの熱い動きを僕は支持し続けたい。


↓まだ読んでないのですが、読んでみようと思います。よければみなさんもぜひ


体制維新――大阪都 (文春新書)

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