ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「NY 編」

ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々と。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生ですがそれでも少しでも何かを伝えていければと思っています。よろしくお願いします


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所得格差が子供に受け継がれるんだ。親が金持ちだったら子供によりよい教育機会が与えられるから子供がいい学歴を得て高い所得を得るんだ。


という説明が世の中には非常に多い。だからこそ、もっともっと「機会の平等を」、「所得の分配を」と左派は叫ぶ。


もちろん、そういった面があることを僕は否定しない。


いわゆる貧困層の家庭の子供にもよい教育を受ける機会を与えていくことも必要だとも思っている。


しかし、多くの人が感じているはずのもっと厳然とした事実があることをマスコミも政府も学者達もあまり語らない。


それは「能力が遺伝する」ということだ。


グレッグ・マンキューも以下のように述べている。


The Half-Full Glass of Economic Mobility


At least some of the heritability of income must come not from inequality of opportunity but from the genetic transmission of talent


そんなことないんだ!能力なんて遺伝しないという人もいるかもしれない。


しかし、

有名なスポーツ選手の場合に両親も元国体選手でとか親戚にオリンピック選手でというのは多い。またモデルや俳優の親なんていうのは当たり前にかっこよかったり美人だったりする。(ま、例外も多々あるけど)


驚くことでもない。なぜなら、身体能力も見た目も遺伝するという当たり前の事実があるからだ。これなら多くの人があっさり受け入れるはずだ。


そう考えれば、当然、頭の良さも残念ながら遺伝することも容易に受け入れられるはずだ。当然、社会で生きていく能力というのも遺伝で決まる面も多いだろう。


学生のときに優秀な子からちょっとバカな子までごちゃまぜに見る塾で教えていたが、教える側に立てばこのことは明確にわかる。残念ながら人間の能力の差(もちろん、この場合は勉強に関する能力)というのは歴然としている。そしてどういう親かを見れば大体の場合は「なるほど」となってしまう。もちろん、地頭はいいのに努力しないからダメな子とかもいたけれども。


こういった能力が遺伝するという大切な要素をあまり語らず、多くの人が「より機会の平等を」といい、納得してしまう。それに反論するのも難しい。しかし、その行き着く先は結果の平等だろう。なぜなら究極的にスタート条件を同じにするならばすべての子供を親から引き離して施設にでもぶち込まなければいけないからだ。


それは何を意味するだろうか?


能力と努力だけがすべてを支配するギスギスとした競争社会であり、多様な家庭で育った多様な人材が生まれてくる多様性のある社会では決してない。そんなことは容易に想像できる。


また、より良い教育やちょっと変わった(?)教育をしていこうと考えている親の教育の自由を奪うことでもあるはずだ。


イギリスでも貧困層の家庭の子供にもっと機会をという声は大きい。しかし、誤解を恐れず言えば、貧困層の子供の多くは能力が残念ながら一部の例外を除けば低い可能性は高い。


そこになんでもかんでも税金をつぎ込むことは決して正しくないだろう。効率性の観点からもおかしいだろうし、中流家庭の子供との比較感からの公平性の観点からもおかしいはずだ。


それに、このブログではいつも言っているが、お金を持っているから幸せでも社会で高い地位にいるから幸せになれるわけでもないということもあわせてもっと我々は認識すべきだとも思う。学歴が高いから幸せになれるわけでもない。


「機会の平等を」というおまじないのような言葉の前に我々は思考停止に陥ってしまう。しかし、もっと能力は遺伝するという厳然とした事実を考えれば、「機会の平等」のためにはいくらでも税金をつぎ込みなさいというような誤った主張をもっと疑うべきだろう。


また、繰り返しになるが機会の平等の追求は効率性を毀損するのみならず、貧困層家庭の優遇を生み公平性の観点からも不平等感を生む。また、社会の多様性という観点からも問題だし、親の子供にどのような教育を授けるかという自由を侵害することにもなる可能性が高い。


そう考えれば、教育においても必要以上に「機会の平等」をあおり、しかもなぜかその尺度に学歴とか所得を使っているのはなにかがおかしいと思えてくるはずだ。


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