2009年11月17日(火) 10時28分04秒 emikokimeの投稿

注意欠陥/多動性障害

テーマ:知的発達障害
不注意、衝動性、多動を主症状とする行動の発達障害です。
略称ADHD。
アメリカ精神医学会が定めた精神疾患の診断と分類の基準
(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disordersを
DSMと略称)に記載されています。

歴史的には、微細脳障害(Minimal Brain Dysfunction、MBDと略称)と総称されていた状態の一部です。
これらの軽度脳損傷児が示す症状のうち、
行動の側面を整理して診断概念としたもので、
いわゆる多動児の医学的診断名に相当します。
なお、MBDの学習・認知の側面からの概念は、
後の学習障害へと展開していきました。

1980年に発表されたDSM第3版では、いわゆる多動児は、
注意欠陥障害(Attention-Deficit Disorders、ADDと略称)
として定義されました。
当時、多動の基礎病態は不注意にあると考えられたためです。
1987年のDSM第3版改訂において、診断基準の
見直しが実施されました。
その際に、ADDにかわって、AD/HDが使用されるようになりました。
1994年のDSM第4版で再度改訂された基準が現在のAD/HD診断の根拠となります。

AD/HDは学童の3~7%に存在し、発達障害としては
もっとも高頻度です。
男女比は2対1から9対1と、調査によって異なりますが、
男性に多い障害です。

発症にいたる要因は様々でありますが、
前頭葉―大脳基底核―小脳の
機能的連携障害が基盤に存在します。
結果的に高次脳機能の出力の(自己)制御の問題が生じて、
行動、情緒、認知などの側面で
AD/HDの症状が形成されると説明されています。
その特徴は家族集積性にあり、遺伝的要因が
その発症に強い影響を示されています。

AD/HDの症状は就学前から存在しています。
特定の場面のみで症状を示すことはなく、
いくつかの場面(家庭と学校など)で
その症状を確認することが診断の前提となります。
なお、現状でAD/HDを診断するための
客観的検査は開発されていません。
熟練した臨床医の判断がその根拠となります。
また、症状の存在と不適応の出現とに
時間的ずれが生じることがしばしばです。
つまり、AD/HDのある子供は、自己制御がより求められる、
集団生活が始まる年齢になっても
うまくふるまえずに不適応を示されますが、
家庭や他の環境などで
、比較的自由な場面が多い年齢では
それほどの問題行動を示さず、
その存在に気づかれない場合もあります。

学童期前半までは多動が症状の中心です。
その後、多動が減弱していくのが自然の経過です。
思春期前にはおおよそ3分の1の例で寛解に至りますが、
不注意と衝動性はかなりの例で
成人期まで残存することが明らかになりました。
近年、成人期のAD/HDが注目されることになった理由です。

合併障害としては、学習障害(20~30%)、
性格の偏りである反抗挑戦性障害(40~50%)、
いわゆる不器用の診断名である
発達性協調運動障害(40%程度)などがあげられます。

AD/HDの症状を和らげるために
薬物治療が用いられます。
とくに中枢神経刺激剤(メチルフェニデートなど)の
効果が優れており、
有効率は60~80%に及びます。
症状によってはアンフェタミン系薬剤や
抗うつ剤なども用いられています。
しかし、薬物治療のみでは不十分で、
行動療法、教育的支援、親カウンセリングなどを
組み合わせた包括的治療が推奨されています。
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動画でADHDを解説してみたYO

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